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80年代アイドル「レコード・CDジャケット」狂-本篇-

いや、前回のは、我ながら「番外篇」になってしまったかな?と。


https://note.com/kotomori_age/n/n739398516c85?magazine_key=m148163830ff5


だって、レコードジャケットについて、
「正円のレコードを正方形のジャケットに収めているのって何だか呪術的」だの「ファンにとってレコードジャケットは御札のように神聖なもの」だの「それは既に正方形のポートレートの完成品」だのと言っておきながら、
「好きすぎて、PC画面(つまり長方形)サイズにトリミングして、PC背景画像にしている」って話に帰結してしまったわけだから。
――「神聖なもの」あるいは「完成品」を「切るなよ!」と。(自分で言っておいてな。笑)

前回は、「そのままPC画面のスクリーンセーバーやデスクトップ背景としてお使いください」画像を上げましたが、今回は「切った」画像は出しません。(笑)

その前回の記事で書いた通り、私は80年代当時の小学生の頃から、アイドルのレコードジャケットへの「執心」がすごいんです。取り憑かれているというか。
小学生当時は、お小遣いもそんなになかったですから、がんばって貯めたところで「コレクション」するほどには至らず。
西友やダイエーのレコード屋さんに行っては、陳列されている「商品」を、物欲しそうに眺めている、そんな感じでした。(迷惑な子供。笑)
レコードからCDへの移行がぐんぐん行われていったのって、自分の感覚からすると、86年~88年、シングル盤はもう少しスタートは出遅れて、87年後半くらいからだったですかね?
で、自分が高校生になった89年辺りで、世間はもうCD一色。(少なくとも売り場は完全に。)――おかげでこの頃、中古レコードが結構価格破壊というか、売れていて枚数がある商品については、安い店なら一枚50円くらいで売られていたような記憶があります。(銀座数寄屋橋の「サウンドマーケット・ハンター」とか、よく漁りに行きました。笑)
いや、それまで喉から手が百本くらい出るほど(妖怪。笑)欲しかったけど、買えなかったシングルレコードが、50円で買えてしまうなんて!
この時期、ホクホクしながら買いまくっていましたねー。
でも、そのうち、中古屋を探してもなかなか売られていない「レアアイテム」――つまり「あまり売れなかったので中古市場にも出回っている枚数が少ない」レコードを、探すようになるわけです。
でも、どーーーしても見つからないレコードって、あるんですよねぇぇー。
当時はまだ、インターネットなんてない時代。自分の足で、店を回って陳列されているものを一枚一枚探すしかなかったんです。

ガイド本の中古レコード屋を片っ端から、行ける範囲でしらみつぶしに回っても、どこにもない。(当時は中古レコード屋さんって、今よりたくさん「点在」している感じでした。まだブックオフ的な店は存在していなかった時代だったと思います。)
これだけの数の店を回っているのに。どうしてもない!ない!どうして見つからない?!そんなレコード。(例えば、特に88年後半から89年リリースの作品は難しかった。プレスはされてカタログとしてはあるけれど、世の中に流通したの、その頃はもうほとんどCDばっかりだったから。)
だから行きましたねー、ええ、行きましたとも、最後の砦。
蒲田の「えとせとらレコード」。

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そう、「えとせとら」に行くと、あったりするんです。(但し相当値段が「ふっかけられている」感じでしたけど。)
ここら辺の88~89年リリースのものは、どうしても見つからなくて、えとせとらレコードで買ったものだったかもしれません。

――が、「えとせとら」でも、「更なる」レアアイテム、つまり「本当の希少盤」は、年2回の「セール」の時にしか店頭に出ないんですよねー。
いやー、早朝行って並びました。で、整理券受け取って、目当てのレコード、お客さんぎゅうぎゅう詰めの店内で、血眼になって探しました、ええ、ええ。今となってはいい思い出ですねー。


ま、90年代の新宿の中古盤屋とかでは、元々の売値が700円のシングルレコードに、10000円とか法外な中古価格付けて売ったりしていましたから、(但しそのレコードは、さすがに「新品同様」で綺麗でしたねー。またはそうでなくても人気のない歌い手さんの更に本来市場には出回らない「プロモ盤」とかね。)、まだ「えとせとらレコード」は、良心的なほうだったかな??
でも「えとせとら」の「オークション」(てのもありました)には、手を出しませんでした。絶対、自分なんかが競り落とせる金額で収まりませんもの。
ああ。店の壁に展示されているその「オークション品」、もっと近くで見せておくれ、手に取って見させておくれ、……と思いましたが、買う気もないのに悪いので、そこまではしませんでした。(まだ、当時は「正気」が少し残っていたのかしら??笑)


――って、そんなオタクの昔話はいいのですよ。(思いのほか、長く書いてしまった。でも、私がどれだけ当時アイドルのレコードに狂っていたか、お解りいただけたでしょうか?笑)

あれから時は流れて、今はもう、「配信」――つまりレコードもCDすらも影も形もなくなりつつある世の中になるなんて。

でもまあ、レコードは文字通り「記録」なわけで、80年代だろうがそこに音と写真で「その時」がしっかり記録され取り込まれているから、――聴くだけで、私の頭の中の時間も再びそこにとりこまれる感じですねえ。「時計が狂っている」ですって? 上等だよ!それは私の頭のことだよ!!かかってこいよ!!!……って感じです。(笑)


アイドルに限定すれば、大体(特にEPは)ジャケット写真って、「ポートレートもの」が圧倒的に多かったですよね。つまり、顔のドアップ写真。
私は、もちろん正統派の、アイドルらしいポートレートも好きでしたが、凝った、ちょっとひねりが入った(前衛的というか先鋭的というかみたいな)ものも好きでした。
中森明菜さんのEPジャケット写真は、今見ても、スゲーかっこいいものが多いと思います。特に80年代後半からは。
「TANGO NOIR」とか「Fin」とか、アルバムなら「不思議」とか(これはちょっとジャケ写だけでなく色々「やりすぎた」感はありますが。今で言うと「問題作」ってやつですね。笑 でも、)、大好きです。

明菜は、「正統的な」ものから(それでもデザイン凝っているけどね)↓

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「先鋭的」なものまで(大好きです、こういうとんがり方もまた。)↑
ありました。ファンは飽きな(明菜)い。(うまい。…いや、すみませんでした、謹んでお詫び申し上げる。笑)

対して(つい対しちゃうけど、笑)、松田聖子さんのジャケ写は、「王道アイドルポートレート」がズラ―っと並ぶ感じです。――つまり、あまりデザインとか、「ひねった」感じではない。でもまあ、それはそれで、ファンは喜ぶものだったことは間違いないですね。
聖子さんや明菜さんのは、検索すればネット上に、すべてのシングル・アルバムのレコードジャケットについて、いくらでも見られると思いますし、全作品まとめているサイト等もありますから、そちらで是非御覧くださいね。

さて、ではここからは、私が「ごく私的に」、いいなあ、と思うレコードジャケットを上げていってみましょうかね?

まず「ポートレート」部門。

やっぱり伊藤つかささんの「少女人形」をはじめとする、篠山紀信先生撮影のものは、「さすが!」「被写体が一番本人らしくキラキラした、でもそれは一瞬かもしれない、煌めきを、逃さず捉えている!」と思えました。

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後は、やっぱり、表情はもちろん言うまでもなく、目線や指先で、曲の内容をちゃんと「表現」している、そんな女優さんのレコードジャケットは、作品ごとにカラーの違いを楽しめたりしました。

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そうそう、私がずーっと今日まで作品を集め続けている、原田知世先生(先生?笑)のレコードジャケット。
始めは、女優業とセットの、「主題歌」シングルが並ぶんですが。

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音楽活動が、だんだん「主題歌」から離れていくと、ジャケ写もとんがってくる、というか。
元々「お雛顔」のせいか、扮装モノが多かったですよね。

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いや、なかなか今見ても、デザインかっこいいと思うんですよねー。

あと、ジャケ写話でいうなら、菊池桃子さんの作品群には、どうしても触れたいですね。
アイドルも、アルバムではよりアーティステックな色を前面に出す、みたいなのは、聖子さん辺りで確立された形かと思うんですが、
桃子さんのアルバムは、曲のみならず「ジャケ写まで」、アーティスト色全開でした。
で、その狙いが大当たりで、アルバムも、シングルに負けず劣らずの枚数でバカ売れしました。

シングルはこのように、王道ポートレートが多かったですが、

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アルバムは、特に1stと2ndなんかは、本人の顔が小さくしか写っていないという。(パッと見、アイドルのアルバムに見えませんし、写っているのが桃子さんだともわかりにくい。笑)
でも、今見てもかっこいいジャケ写で私は大好きです。

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こういう、アイドルらしからぬ、本人が小さくしか写っていないようなアルバムジャケットって、特に桃子登場の80年代中盤以降になると結構あるんですけど、デザインとしてはかっこいいものも多いですね。

90年代のCDのみの作品も含みますが、ここら辺が、私の大好きなデザインのジャケ写ラインナップです。

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単なるニコパチブロマイドになってしまわない、「冒険」や「遊び心」があるジャケ写って、いいですよね~。私は結構好きでした。