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共戦神話(フェアの塔)



元々地球上の人々は同じ言葉を話す一つの民族であった。


人々は技術の進歩と共にある考えを持ち始める。


「我々の国に天に届くほどの高い塔を作ろう」と。


人々は技術を手に入れたことで傲慢になり、神の領地を侵略しようと考えた。


それは、「神と対等になりたい」という野心からくるものであった。


しかし、その様子を見ていた神は人々が神の力を脅かす存在であると決定付けた。


そして、このような状況になったのは、すべての人が同じ言葉を使う民族であるからだと考えた。


神は天使に命令し、一つだった人々の言語をバラバラにし、地上を混乱させた。


その際に神から命を受けた天使の名前を取り、この塔はフェアの塔と呼ばれ、後世に語り継がれることとなる。


しかしこの神話には別の解釈が存在する。

それは神が言葉を分けたのは人々を守るためだという説である。


人間が天界に行くには物理的な肉体を捨てなければならず、天界に行くことが人々の死に繋がってしまう。


神の存在が人々の生命を脅かす直接的な事由となってはならない。


その為、そうした事態を避ける目的で咄嗟に言葉を分けたとされるものである。

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