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美しい日本語・願いと祈り

みなさんは、
「願い」と「祈り」の違いをご存知ですか。

願いというのは、
自分の個人的な望みを叶えたいという欲のこと。

祈りとは、
①目には見えない大きな存在に、感謝の気持ちを捧げること。
②誰かの幸せや、平和を思うこと。


「わたしたちは願い事はするけど、祈ることはしない」という言葉を聞いたとき、
「なるほどなぁ」と思いました。

神社やお寺にお参りしたときに
「どうかわたしの願い事を叶えて下さい」と一方的に頼むだけで、
「いつも見守って下さってありがとうございます」と感謝する①の祈りの姿勢を忘れているのです。

わたしは特定の神様や仏様を信じているわけではありませんが、
きっとわたしたちは目には見えない大きな存在に生かされているのです。
そのことを素直に有り難く思う気持ちが、祈りにつながるのでしょう。

願い事をするとき
わたしたちは目の前のことしか見えずに
必死になっているけれど、
祈るとき
わたしたちはとても安らかな気持ちで
大きな存在にすべてをゆだねています。

そして、
願い事は押し付けがましいけれど
祈りはとても慎ましくささやか。


わたしが写真や言葉に
自分の思いを乗せるのは、
②の祈りに似ているかもしれません。

たとえばinstagramでは、
お花がまるでささやいているような言葉を
写真にそっと添えることがあります。

お花がささやく言葉はとても優しくて、
「大丈夫だよ」「愛しているよ」と
わたしたちを安心させてくれる。

自分自身を含めたみんなが
どうか幸せでありますように…と
愛をこめて発信すると、
心もからだもぽかぽかして
あたたかくなってくるのが不思議です。

そう、祈りには「愛」が根源にある。


わたしの人生のモットーは
「生きている限り美しいものを見る」ですが、
わたしがこの世の中で
もっとも美しいと感じるものは、
人々の祈りの心なのです。


自分を生かしてくれる存在に感謝して
幸せと平和をしずかに祈る、
その心こそが美しい。

そう思いませんか。

孤独な夜の寂しさがやわらぎますように。
小さな幸せを拾い集めて、
心が満たされますように。
わたしはあなたのために祈ります。

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