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梅雨だし、雨だし、湿度も高いし、とりあえず映画を観よう①

梅雨入りしてしまった。梅雨から夏の終わりまでが一年でもっとも嫌いな季節なので、こっからひたすらユーウツだなぁ。

ということで、梅雨だし、雨だし、湿度も高いし、とりあえず映画のことを話したい。

と言っても、特別映画にくわしいわけじゃないし、好きという割にはそれほど語れないので、本当に「映画好き」と言えるのか?というレベルに過ぎない。

しかし、これまでたくさんの映画作品に出会って楽しませてもらった。映画館も大好き。…まぁ、それくらいといえばそうなんだけど、気にせず映画について話したい。

いろいろな作品を観てきたが、中でも忘れられないものがいくつかある。今回ここに書く『5つの銅貨』は、「この作品、たぶん一生忘れない!」と私に思わせてくれた初めての映画だ。

当時、私の住む市には、古い映画ばかりを上映してくれる映画館があった。流行りの映画はひとつも上映されず、完全予約制(入替制)という、当時にしては珍しいスタイルの映画館だった。

その映画館に行ったのは、母に誘われたから。母が若かりし頃に見逃してしまった映画をそこでやるから一緒に来て、と誘われ、一緒に観たのが『5つの銅貨』だった。

5つの銅貨 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

『5つの銅貨』は、1920年代に一世を風靡したバンドのリーダー、レッド・ニコルズ氏の半生を描いた作品。アメリカの映画で、公開は1959年。調べると、アカデミー賞やゴールデングローブ賞を受賞しているのね。

ストーリーの詳細はリンク先を見ていただくとして、特に興味もなく観始めたのに、たちまち映画に引き込まれたのは、この映画のテンポが抜群に良く、全編通してリズミカルだったからだ。

バンドマンが主役の映画だったので、音楽も随所に入るのだけど、その入り方に「とてもセンスがいい」と当時の私は感動した。どうセンスがいいのだと聞かれても、上手く答えられないけど。

特に印象に残っているのが、ケーキのお皿がまわり始めて、レコードになるシーン。レコードから新聞の見出しになり、それが乗り物のバスのタイヤになり、そこから演奏シーンにつながる。もう感動して「すごい…」って思わずつぶやいたよね。このシーンがめちゃくちゃ粋で、トリハダが立ったくらい。同じタイミングで、スキャットのセッションシーンが流れ、それが楽団の演奏に変化するんだけど、それも感動的だった。

そのシーンは時間にしたら何分もないのだ。セリフもなく、音楽と映像だけ。なのに、時の流れがわかる。それが最高にかっこいい、センスがいいと私は感動した。それを理屈では語れないし、当てはまる言葉も思いつかないけれど。

この時、私は音楽の持つ力を体感したと思う。私は映画以上に音楽が大好きで、ライブやコンサートに行かない年はないというくらい、ライブや生演奏が大好き。そのきっかけをくれたのは、間違いなくこの映画だ。

そんなわけで、私に音楽の素晴らしさと、いろいろあったとしても生きるって面白いことのはず、と教えてくれたこの作品。ぜひ観てくださいと書きたいが、この作品って、どこかで観られるのだろうか?

ちなみに、私は「新しいもの好き」で、古いものはあまり好まない。だけど、映画は別! 古い映画はどれも大好き。モノクロ映画とか、めちゃくちゃ好き。もちろん新しい映画も好き。

ということで、次回は私がもっとも好きな作品について書きたいと思う。

お読みくださりありがとうございました。





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