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「2020年4月20日」について

前回の更新が昨年のクリスマスのことさら出版1周年について、の話でした。その後、なんとなく気分的にはnoteづいていて(これでも)、新年になったら、
・「怒り」について
・「2020年の予定」について
というテキストを書こうかとなんとなく思っていた。ところが結局忙しくて、仕事と並行してnoteを書こう!と思うほどのやる気はなかったため、何も書かずにこの2020年4月に気づけば突入。ちなみに今年の予定については、新連載はおそらく何か始まる。新商品は何も出ない。になるかと思われます。新型コロナウイルス関係なく。

このコロナ禍の中、個人的に目につく変化の一つに“記録を残そうとする人”が増えた気がすることが挙げられる。スズキナオさんは日記を1~数カ月分一気に更新するスタイルから毎日更新になり、弊サイトでスズキさんの本の書評を書いてくれたはやとさんは日記代わりのラジオを始めて第8回で止まったりしている(しかも継続が面倒になった、とかではなくインターネットの高速通信が5月1日までできないからという理由で!)。

このような動きを私は喜ばしいことだと思う。悲劇があった結果であることはわかっているものの。個人の生活や考えが見えるものがたくさん残ること自体が非常に好きなんです。

この動きには社会情勢、政治の監視という側面もあるのだろうし、そちらも大切なことだとは思う。でも、監視はどうせ元々やってる人がいるだろうし(新聞記事やツイートは後で消えたりするので、気になるものを保存しておくことも大切だろうとは思う)、もっと極私的な記録がいっぱい残ってほしい。そんなことを思っています。

本題はこんな話ではなく、前書き部分なのに道を逸れてそっちに突き進みますが、上に書いたように、悲しく辛い出来事から派生したある何かを喜ぶ、ということは自分でも褒められた行動ではないと思います。しかし同時に、「どこまで距離があれば許されるの?」という開き直りに近い感覚もある。

元々私は暗い物語も好きなほうではある。ただ、それを抜きにしても、悲劇の受容の仕方と時の流れについて昔から不思議に思うことがあるのです。春秋時代とかローマ帝国とか三国志とか戦国時代とか南北戦争とか第二次世界大戦とか、たくさんの悲劇や“人権”という言葉自体がナンセンスギャグのようにすら思える人権の蹂躙があって、それをベースにした物語もたくさんある中で、「今なら普通にアウトだろ」と思うような言動から生まれる物語を楽しんだり、感動したりする人がいる。もちろんドン引きして落ち込む形の楽しみ方をする人もいるのだろうけど。

これはイチャモンではなく、私も武将などが雑魚的扱いの兵将をなで斬りにする描写に興奮するところが普通にある人間ですが、それはそれとして「歴史上(歴史をベースにした創作が多いから、というのもあるにせよ)の物語」なら悲劇に端を発する物語を楽しめて、現在進行系の悲劇から広がる物語に向き合うことに不謹慎と感じるのは、何が違うんだろうと思ったりする。

ただ、いつもぼんやり思うだけで突き詰めて考えることはない。今ここで書くのも一瞬ぼんやり考えただけの超絶一時的な結論だけど、違いと言えばやはり「苦しむ人の姿をリアルに想像できる」というのは間違いなくあるのだろなと。

想像どころか、現在進行系の場合、その惨禍が自分や家族や友人にも降りかかる可能性がある。知らない人だって、その様子をリアルに想像できる手がかりとなる写真やテキスト、動画すらある。

でも、裏を返してみると、想像力をどこまでも無限かつリアルに広げられる人の場合、過去の歴史絵巻を楽しんだりすることができない…という話になるのだろうか?それはまた少し違う気もして、やっぱりもう少しまともな結論を出すには、ちゃんと考えなければいけない話であるような。想像力が大切なのは大前提として。

話を戻す。今記録を残すのはいいことだな、と思いつつも、現在のnote運用そのまま、自分はマメな記録をする性格ではないので、特に自分でやる気はなかったのだけれど、先日飲食店のテイクアウトを利用したときに、「この気分を記録しておこう」とふと思った。

ということで、思っても1週間空くところが情けないものの、そして今後続くかも疑問だけれど、“テイクアウト日記”を記録しようと思った次第です。

色々と諦めている

今、本当に個人・少人数でビジネスをしている人は地獄だと思う。SARSみたいに感染者の死亡率が高くても「かかったらみんな死にかける」なら(偶然さっきの脱線と繋がったけど)線引きがはっきりしている。「幕末までは好きに楽しんでいいです。文明開化以降の歴史における人の死などを物語として高揚感とともに受容するの禁止ね。俺の曾祖父ちゃん殺されてるから」的な。

でも無症状だけど感染してて人にうつすかもしれない、って言われたら、そりゃあ行政としては人が集まる店・場所には閉めてくれと言わざるを得ないだろう。

だけど、公衆衛生のためにお願いするのを、本当にお願いベースで貫徹されてはたまったものではない。金額が足りる足りないはともかく、休業命令と補償はセットであるべきなのは当たり前だ。

百万歩譲って、「自粛」なら補償はセットではない、という考えをOKとしても、自粛要請に応じない店が叩かれる社会情勢になってしまっている以上実質命令だし、そうやって叩いているのは市民であって政治側の問題ではない、みたいなスタンスを出してくる政治家も出てくるかもしれないが、それは本当に馬鹿にされてる格好なんで休んでる店じゃなくて上に切れたほうがいいですよ。

しかし、営業している店、県外ナンバーの車などに攻撃している人自体は馬鹿にされてもおかしくないと思うし、個人的にもはっきりと軽蔑しているのだけれど、そんな人たちも不安がどうしようもなく膨らんで自分を中心とする狭い円の中を守ろうと思うあまりにそうなっているだけかもしれない…などと思ったりもする。平常時に触れ合う分には普通にいい人かもしれない(正直平常時も話が合わない人が大部分だろうという偏見も同時にある)。でもそれならそれで、不安を抑え込めない政治家がやっぱりダメなんじゃねえかコノヤローと思うので、やっぱり文句は上に言いましょうよ。

で、ともかく、スモールビジネスはおしなべてしんどい。ただ、その中でも利益率が低かったり、人件費がかかったり、家賃が普通のオフィスや小さなお店などに比べて高いところが圧倒的にしんどいことになる。飲食店やライブハウスはまさにそれにあたりますよね。

補償無しで店を閉めたり、営業はするけど売上が激減したらキャッシュフローがどんな感じになるのか、というのは下記noteが非常にわかりやすいのでそちらに譲ります。

一人でやっている小さな雑貨屋さんなら(そういうところは元々オンライン販売メインだったりする可能性も高いけど)、営業を自粛しても家賃10~20万円ぐらいで、半年から1年くらいは我慢できるところも多いかもしれない。でもライブハウスなんて家賃だけで100万オーバーが当たり前…というか100万なら東京や大阪なら安いくらいですよね多分。居酒屋だって家賃は数十万円でも人件費を合わせれば100万オーバー、みたいなところは多いはず。あとそれで言うと、ライブハウスこそ一人では無理な業態なのでその家賃に人件費も乗るわけで、本当に厳しい話だ。

手取り15万円の会社員が、固定費そのままで手取り12万円になったら普通にクライシスだと思う。そして営業自粛によってそんな社員・アルバイトがたくさん出ている。でも一国一城の主の場合、手取り25万円で貯金は200万円あるけど、謎の磁力によって月収がマイナス50万円になってしまった感じというか。もっと酷いケースもあるだろうけど辛すぎるよ。

そんな中の現状。SNS対策に24億円もかけているだけあって、少しは国民の声も届くようになっていること自体にはかすかな希望もあるし、自治体単位の動きも目につくようになってはいるものの、正直自粛を強いられている方々の現状との乖離が大きすぎて、今後ある程度改善されていっても、焼け石に水ではないかという諦めが個人的にはあります。

もちろん、だから声を上げても意味がない、とかそんな話ではない。念願の自分のライブハウスのオープン直前にこんなことになって、Save Our Spaceの活動を行い、なおかつ今ライブハウス関係以外にも視野を広げてSave Our Lifeの活動をされているスガナミユウさんのことを思うとそれだけで泣きそうになる。

そんな人たちを見ながら冷笑的でいることなどできないし、仮に焼け石に水だとしても、水の量を増やせば増やすほど火傷は負っても再起できる人の数は増える。だからあくまで、個人的な感覚の話です。

あと、政治やインターネットに強い人の生存率は、そうではない人に比べて多分有意に高くなるはず(その数字そのものは決して「高い」とは言えないものだろうけど)。でも、ライブハウス関係者は皆さん意識が高いように思うのだけれど、私が生き延びて欲しいと心から願う居酒屋の店主とか、そういうところがサッパリそうな気がしてしまう。アフターコロナとかいうやつが訪れたとき、それこそ自分にとってはとても「物語」として冷静には受け取れない、見知ったお店の死骸がゴロゴロと転がっている社会になっているように思えてならない。

ちなみに、そう思うならお前が助けてやれよ、って話かもしれないけど、私はお店の人と仲良くなったりしゃべったりすることがほぼないので、私が好きな店の店員さんと直接知り合いだったり、連絡先を知っているケースはほぼないです。お店の人に記憶されているケースがおそらくそもそも圧倒的に少ない。

それと、noteを書いてる余裕がないくらいに仕事してるだけでしんどい、というのもある。でも多分、私は仕事が落ち着いてもそういうことはできない。だからスガナミさんのような人を見て泣きそうになるのだと思う。感動だけじゃないんですよね、おそらく。翻って己を鑑るに、悲しく、虚しくなるところがあるのだ。

諦める=何もしない、ではない

それでも、「諦めてるからもうしょうがない、みんな引きこもって運良く生き残ったらまた会いましょう」と言いたいわけではない。

絶望して、ほんの少しの希望をスガナミさんなどに見出しつつ諦めてはいるけど、それはそれとして目につく燃えている場所に水をかけようという意志はあるのです。

実際、自分の家とか火事になったら、「これはもう無理だ」と思ったら自分が焼死するのが最悪のシナリオだから逃げるとは思うけど、ギリギリまで何かしようとしますよね多分。最初から逃げの一手にしてもできるだけ何か持って出ようとするとか。

で、本当に×10前置きが長いけど「ふざけんなよ、もうみんなお終いじゃねーか」と思いつつも、飲食店のテイクアウトを積極的に利用しようと思うに至ったわけです。

正直、前掲のnote記事をざっと読んだだけでもそう思った方もいると思うのですが、私は「テイクアウトやデリバリーを活用してもほとんどのお店が厳しいのでは?」と考えている人間です。飲食のアルバイト経験が長かったので、なんとなく書かれていることもイメージできます(このnoteで今度テイクアウト編が公開される予定だそうです)。

あと、テイクアウト中心の営業になると、私が愛する居酒屋(そもそも飲酒以外で外食をする機会が滅多にないのでお酒を飲める店に話を絞ります)は売上だけでなく、利益率も下がると思うのです。たとえば利益率が半分になったら、売上倍にしなければいけないけど、居酒屋って酒・ソフトドリンク売ってナンボなところがほとんどだと思うんですよね。

原価率大体3割、みたいに言うけど、それはあくまで平均の話で、食べ物を1つ2つ注文して、飲み物は水でいいですというお客さんの場合、メニューによっては支払いが1000円でも利益は100~200円しか出ないことも普通にあるはずなんです(だからお酒が飲めない方はお通しのことをあまり悪く言わんでやってください)。

なので、お酒が出せなくなったお店で、テイクアウトのみで店を守ろうとするのは相当無理がある。ちゃんと利益を出そうとすると、お店で出していたときより原価率を下げないといけなくなるでしょう。容器代も新規に乗るわけで。そうなったら、できたてのものを理想の環境で供せない以上、店内で食べるより確実に味が落ちるのに、量なんかも減っている、ということになりかねません。

「応援のつもりで買う」という気持ちはあっても、消費者側としてもそれがずっと続くと「お店で食べる分にはいいけど、これならコンビニのお惣菜でいいかな」と思ってしまう可能性はある。人間は贅沢な生き物だし、それを抜きにしても、買い支えをしたい人だってどんどん苦しくなっていくんだから責められない。最近折に触れてスズキさんが日記で書いていた、「ライブハウスなどにドネーションをする自分へのドネーションはない」というのが頭の中で反響している。優しい人から潰れていく社会だ。

だから、もうとにかくしんどいと思うんだけど(近所に3月下旬にオープンした飲み屋があって辛すぎる)、私はそういうときほど、量はともかく火事場に水を持っていきたいと考えます。ことさら出版の序文的なnoteに、

なんとなく「ことさら必要ではないもの」が生まれる余裕がなくなっていく可能性が頭に浮かんだとき、(これまたなんとなくではありますが)それに棹さす行動をしたいと思いました。

と書いているのですが、これは反抗精神のようなものではなく、単に“言い訳をする権利”を自分で持っていたいからです。

余裕のない社会になったときに、「私は余裕を持って生きようと言ってきた」と言い訳したい。自分の中に言える理由があれば負け惜しみでいい。ただ岸田さんのように4月になって「自分が推進してきたように10万円給付が決まった」と言い出したり、枝野さんのように2月頃はそう言ってなかったのに「ずっと言ってきたように緊急事態宣言が遅すぎる」みたいに言うのは恥ずかしくて嫌だ(面倒なので発言とかチェックしてません。間違ってたらすみません)。

とにかく、私にとっては、実際に想像する最悪のシナリオが実現する・しないではなく、最悪のシナリオになったときに「私はこのシナリオを防ごうと飲食店にお金を落とした」と言う権利を自分に担保したい。ただそれだけです(上記引用に「なんとなく」とあるのは、出版をするという手段についての話。目的は不変)

もちろん実現しないほうがいいけど、言い訳できる根拠を持つための行動は、結果はともかく、実現しないシナリオにするべく放水する行為と変わらないので、私がテイクアウトを利用するために外出すること自体をよくないと感じる方を除けば、誰にも迷惑はかけていないはず。

店を探す

ここまでが前段だよ全員集合。もう自分で嫌になりますね。ちゃんと最後まで読む人がいたら先に謝っておきます。

私は3月下旬くらいから、それが可能な仕事なので基本的には引きこもって、買い物などは幸い24時間営業のスーパーやコンビニが近所にあることもあり、深夜に運動がてら出ることが多い(日中出かけるときもあるけど)。

で、そんな外出中に近所の居酒屋を見る限り、私が直接応援したい、なんならやっていたら飲みに行ってもいいくらい(いつも深夜に出歩いているので、たまに日中にスーパーとかを見ると人数に驚いてしまう。その時間しか行けない方がたくさんいるのは承知しているので文句ではないのですが、混んでいるスーパーに15分くらいいるなら、客がゼロでカウンターから離れた場所なら1・2時間居酒屋で飲んでも感染する、あるいはさせてしまうリスクはむしろ少ないのではと思ってしまう)、あるいは私をたまに来る人間と認識しており、世間話で「ウチもデリバリーとかテイクアウトやってみようかなあ」と話しかけられでもしたら、「詳しい人紹介しましょうか?」と返せる可能性があるようなお店は全て休業中であった。休める体力があるからと、喜ばしいことだと信じたい。

そこで、ネットで調べて近所でテイクアウトを始めたお店を適当に選んで、ローテーションで利用していくことにした。そして最初の店はすぐに決まった。焼き鳥屋である。

少し前に、パリッコさんのこの記事を見て、「ああ、焼き鳥、外の食べ物だよなあ」と思ったばかりであったからだ。

私は現時点で、ありがたいことに仕事がゼロになっても、つつましく生きれば1年以上はどうにかやっていける気がしている。また毎日のように飲みに行っても(できないけど)半年くらいはどうにかなると思う。で、唐突な話だが、私は「つつましモードで半年生き延びられる蓄えがあったら、それ以上は一切気にしない」というルールで生きてきたので、“(自分としては)結構大胆にテイクアウトを利用する”というルールを設けることにした。お店の応援が目的だし、食べきれなかったら冷凍すればよかろう、という雑な考えもあり(お店の方としては冷凍などされたくはないだろうけど…)。

ちょうど、私が見たサイトでは焼き鳥屋は1軒のみ。メニューを見て4千円の「ファミリーセット」的なやつにすることに。頼む前から「この店で普通に食べてお酒飲んでも4千円くらいなんだろうなあ」と尻込みしてしまったりもしつつ、初回だし勢いを重視。そのセットは焼き鳥(5本)×2、唐揚げ(5個)×2、鶏そぼろご飯×2というセット。量が多いのはどうにかするとして、主食重ねはキツいなと思い電話で相談した。

そもそも仕入れも絞りに絞った状況下のメニューであろうから、まずセットから鶏そぼろご飯を1つ減らしたいことをお伝えし、その代わりに、何かメニューにないけどできるものがあれば変更してもらいたいと相談。なければ焼き鳥か唐揚げに振り替えてもらおうと思っていたのだが、塩メンチカツができるとのこと。ありがたい!

取りに行く

このテキストのヘッダー画像、よく見るとわかるかもしれません。暗闇で撮影した焼き鳥です。

なんでかよくわかりませんが、「これからテイクアウトをしたらnoteに記録しよう」と思うのと同時に、「買ったその足で帰宅せずに飲み食いしよう」と思っていた。あと、そうなると基本的に暗いところで食べるわけで、そのちっとも美味しくなさそうな食べ物の写真を撮っておこう、とも。お店の名前を出したら迷惑な話ですが、それはしないつもりなのでまあよいだろうと。

ということでお店へ。細い路地にあるお店で、初めての利用なのでメッチャ迷った。結局着いてみたらまだ準備中だったのでお店の中を見る。

今日は用意がないので視察だけだが、先述した利益率向上のために、お店でテイクアウトを受け取るついでに、可能であれば店内価格でお酒を購入できないか…と考えている。古くなるので店内営業は休んでいるお店ではもう外している可能性が高い気かもしれないけど、まだサーバー繋いでいるのであればその場で生ビールを一杯飲ませてもらうとか。ホッピーの外を買って、焼酎自前というのもやりたい。あと、見た限りでは開封済みの日本酒の一升瓶は、冷蔵庫内に置いておくしかない気が。水筒を持っていって注いでもらうというのもお店の応援として考えられるのではないでしょうか。

そうこうしているうちに料理が完成。私が見たサイトで、そこのお店のページで一番目についたのは、実はメニューではなく「マスク1枚プレゼント」という文言だった。その分食事が高価、といった感じはしなかったのでお店の善意と言ってよいと思う。幸い私は、ギリギリだったマスクがちょうど入手できたばかりで、なおかつアベノマスクも来たところだったので「必要な人にどうぞ」と辞退したのだけれど、マスク目当てで注文した方もいるのだろうか。ちなみに1枚というのは焼き鳥丼とか、焼き鳥や唐揚げの折に対しての数字らしく、ファミリーセットを頼んだ私には4枚入れてくれようとしていました。

食べる

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途中スーパーに寄って酒を購入。たまたまかもしれないがあまり混んでおらず平和な買い物でした。そのまま適当にふらついて、パリッコさんが宇多丸さんの「アフター6ジャンクション」にチェアリングについて電話出演するとき風のリバーサイドのベンチに着席。チェアリングも考えたのだけれど、ファミリーセット量多そうだし、と今回は止めておいた。運動不足解消のランニングしている二人組、それも若い男女がやたらと多くて気恥ずかしくもあったが、川を眺めながら飲む至福を選ぶ。

見る限り、折の数は焼き鳥×2、唐揚げ×1、塩メンチカツ×1、鶏そぼろご飯×1の模様。唐揚げが5個で一折だったら、焼き鳥と唐揚げを1つずつ食べて、残りは持ち帰ろうと思っていたのだが、まず塩メンチカツから。

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ビールと一緒に食べる。美味い。でもお店で揚げたてだったらもっと美味かったんだろうなあと悲しくもなる。ただ、かなり冷めても美味しい調理を意識している感じというか、もしかしたらテイクアウト用に開発中だったメニューだったりするのか、満足のいく一品ではありました。しかし自分でも笑えるくらい美味くなさそうな写真である。

で、熱々の食べたいけど、これはこれで美味いな。と思いながら川の向こうの建物群の灯りを見ていると、ようやく?って感じかもしれないが「滅多にない歴史的出来事の中にいるんだな」という感慨がリアルに込み上げてきた。

携帯用の消毒グッズとかは全然持っていなくて、もっと気をつけている方なら、そもそもこのベンチを消毒してから、買った酒も消毒してから飲み食いするんだろな。そこを気にしない自分が家で引きこもっていたところで、いつも気をつけて外出している外仕事の人より、たまの外出の自分のほうが迷惑な存在なのではないか。みたいなことも考えながら「本当にどうしようもないんだな」となぜか確信めいたものを感じる。

数字で考える感覚ではなく、もっとどっしりとした実感(と言っても勝手な予想なのに)で居酒屋とかライブハウスとかいっぱいなくなるし、仕事を失う人もたくさん出るんだ。治安も悪くなるだろう。なのに、節電によって光景が一変した東日本大震災と原発事故の後とは違い、川沿いの景色は脳天気なまでに変わらなくて、自分は一体何を見ているのか、感じているのかと混乱する。それでも、とにかく何か凄いものに触れていると感じられて泣きそうになった。ベンチで酒飲んでるだけでも不審だろうに、おっさんが泣いてたらランニング中の若者が気の毒だと思いこらえましたが。noteに記録するか、と思ったのもこのとき。

ただその後は、そんな感慨も溶けてしまったというか、普通にメンチカツとビールは美味くて、気がつけばまたフラットな感覚になっていた。自分で言うのもなんだが酒はそこそこ強いので酔ってはいない。一周回って諦めがついた感じというか。我慢しなくても悲しくない感じになり、と言うべきかなってしまい、と言うべきか、とにかくさっさと食べようと焼き鳥に進む。

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カメラの問題ではなく、本当に暗い場所で最初は気づかなかったのだけれど、魚の醤油差しにタレが入っていた。焼き鳥屋のタレほど今ありがたい液体があるだろうかいやない!

私は基本的にはお店側におすすめがあるならそれで、どっちも美味しいよと言われたら塩を頼むほうなのだけれど、今はタレが食べたくてしょうがなかった。ただ、注文時に聞かれなかったのでどうなのかと思っていたら、どちらの折にも塩分控えめ、という感じのうっすらとした塩味がついており、加えてタレもin、という形。濃い塩味が好きなんだ、という人を除けばみんな幸せになるやり方ではないでしょうか。タレは1つ取っておいたので今度ご飯にかけて食べるつもりである。

帰宅

缶酒は3本買っていたのだけれど、想像以上に人通りが多かったこともあり、結局は恥ずかしさもあり、ビールを1本空けて塩メンチカツと焼き鳥5本を食べたタイミングで帰宅。残りは家で食べた。鶏そぼろご飯を半分ほど冷凍に回しました。

あまりに申し訳ない気がしてきたのと、日記を書くのはいつになるかわからないが、第2回テイクアウトですでに外で写真を撮る、というのが頓挫してしまったので家で撮った写真もアップしておきます。

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この折もそれなりのお値段がするのではないか。まさに前半で書いたように、店内で同じ量・同じ値段だったら正直高いと感じるかもしれない、と思いました。でも、だからこそ「テイクアウトでちゃんと利益を出す」「生き残ってみせる」という意志が感じられ、個人的には好印象だった。

最良のシナリオは、他の店も一通り利用しているうちに収束することだけど、2周目が来てしまったらまた利用して、そのときはお酒についても聞いてみようと思います。

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