見出し画像

♯24 事実は現場にしかない、だから外へ出ろ

専業ライターになって一年ほどなのですが、数名のプロライターの方に教えていただく機会がありました。みなさんが共通して言われたことがいくつかあり、その一つが「ライターは外へ出ろ」ということ。

ライターって、執筆作業があるから、どうしても家にこもってしまうんだけど、それではいけない、と。

そうだなと思いつつ、家に篭りがちの私。でも、最近になり、ライターは外に出ないといけないと体感したことがあります。


京都は夕暮れも美しい

京都の街をみて抱いた違和感

先週、京都に行く機会がありました。大宮からタクシーに乗り、河原町を通って東山三条に向かったのですが、街の様子になんだか違和感。なんでこんなに空いているんだろうと思ったのです。

四条通りでは信号以外で止まることは一度もなかったし、歩行者もまばら。もちろん、それなりに人がいて、車もあるのですが、まったく混んではいないのです。

コロナ前の京都は、いつも人と車でギチギチだった(気がする)

私は京都出身です。小さな頃から四条や河原町に行っていたのですけど、いつも人と車でギチギチ、という印象を持っていて。

だから、自動車でこの辺りに行くことは考えたことがありません。なぜなら渋滞にはまって動けなくなるのがオチだし、駐車場を見つけるのが大変だったから。

歩道もギチギチなので、河原町から烏丸に行くときは地下道を使うのがお決まりでした。歩けないからです。

でも、この日の四条や河原町は、ほどよく空いていて歩きやすそうでした。だから、違和感。私の知る限り、平日も休日も、4月は人でいっぱいだったからです。

タクシーの運転手さんに聞いてみた

この日のタクシーの運転手さんは、とてもお話し好きの方でした。なので、思い切って聞いてみたのです。

「京都の観光客って、減っていませんか? こんなに空いているのって、今日だけですか?」

運転手さんは、「いや、いつもこうでっせ」と言って、次のことを教えてくれました。

「ニュースでオーバーツーリズムがどうこう言うてますやろ。あれな、誇張やと私は思いますわ。観光客はコロナ禍よりは戻りました。そやけど、コロナ前より減ってますねん。そうやなぁ、多く見積もって、コロナ禍前の7割、いうところかなぁ。これは私だけやなくて、他のタクシー運転手も言うてます」

この日の京都は快晴。暑くなく、観光日和といっていいくらい爽やかな気候でした。桜もまだ少し残っていたし。

家に帰って、京都市観光協会のデータを調べてみました。

2024年2月の数字ですが、ホテルの客室稼働率や日本人述べ宿泊数、外国人延べ宿泊数などは、2019年の数字を下回っています。ちょっと衝撃だった。加えて、いかにニュースをテキトーに見ているか、思い知ったのです。

SNSやネットの情報は一歩遅い、を体感

ある著名なプロライターさんが、セミナーの中でポロッとおっしゃったこと。

「SNSやネットの情報は一歩遅い。だからみなさん、外に出ましょう。そして、生(なま)の情報に触れてください」

この言葉を聞いた時はピンと来なかったのですが、京都に行った日に、この言葉の意味を痛感しました。

昔から「事実は現場にしかない」と言いますが、なるほど、このことか。それに、ニュースで最新情報を伝えていたとしても、無意識に端折って聞いているようです。

京都の観光客がなぜ戻らないかとか、オーバーツーリズムはとか、そういうことはそもそも知識がないのでわかりません。

でも、一般的に言われること(ニュースとかで)と、現場の人の体感からくる見解や意見って、すごく違いそう。いや、多分違うはずです。

というわけで、外に出ないといけないなと痛感したので、家に籠るのはほどほどにします・・・。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?