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【次の長期休暇こそ集中!】創作に没頭する環境の作り方(2013年8月号特集)


どれだけ準備するか

 「慌てて書いて失敗した」「応募すらできなかった」という報告のあとには、必ずと言っていいほど「時間がなかった」という弁明がつきます
 本当に時間がなかったのかは置いておくとして、まとまった休暇がとれるときには、そこを〝公募〟に充てたいもの。しかし、これが意外と難しいもので、この機会に長めの作品に挑もうと思っても、なんだかんだで気分が乗らなかったり、考えがまとまらなかったり。そして、あっというまに休暇終了ということになりがちです。
 そこで今回は、そうならないように、この夏の公募対策をしっかりと練っていきましょう。

こころを整える

 心の準備というよりは、心構えと言ったほうがいいかもしれません。
「せっかくの長期休暇だから、100%自分の未来に投資するんだ」
といったように決めて、心を強く持つこと。そうしないと、決心というものは意外と簡単に崩れます。気持ちをどう持つか、これは意外と重要です。

 それと体調管理。「明日は休みだ」と解放的な気分になり、飲みすぎたり遊び過ぎたりすれば、翌日は朝寝坊、そして、あっというまに午後になり、体もなんか重い。そんなときに友人・知人からお誘いがあれば、間違いなく流されてしまいます。家族に「どこかに出かけたい」と言われれば、つい乗ってしまいます。

 ですので、そうならないように、体調を整え、「この機に絶対に応募作を書く」と心に決め、どんな誘いにも乗らないようにします。
 それでもお誘いが心配なら、週末はいつも一緒にいるような友人、知人、なんだかんだと用事を頼んできたりする家族に、「12~16日は〝公募〟に集中したいから、それ以外のことはできない」と宣言し、予防線を張っておきましょう。そうすれば、些細な用事で呼ばれるようなこともなくなります。

 しかし、創作をしない人から見れば、小説もシナリオも遊びのようなものですから、理解は得られないかもしれません。
 その際は、やめられない道楽だからと、諦めてもらうよりありません。

長期休暇を有効に使う12条

  1. 前日に飲みすぎない

  2. 翌朝はいつも通り起床する。

  3. 創作以外の予定はいれない。

  4. 急なお誘いは断る。

  5. 誘われそうな人には「創作に集中する」と事前に言っておく。

  6. 外部と隔絶された空間(部屋)を持つ。

  7. 照明、椅子は疲れないものを。

  8. 疲れない姿勢を保つ。

  9. ゲーム、テレビ、漫画は禁止。

  10. 書斎がない人は図書館を利用する。

  11. 休暇中のスケジュールを立てる

  12. 一日のペース配分をする

環境を整える

 次に整えるのは、創作に向かいやすい環境です。心を整えるのが内的要因だとすれば、こちらは外的要因です。たとえば、子どもや孫が気軽に入ってこられる部屋や家というのは好ましいですが、創作という仕事部屋には向きません。仕事場というのは、やはり、家庭生活とは縁が切れているほうがよく、そうしないと気持ちがリセットされません

 と言って、プロでもない私たちが外に仕事部屋を持つのは難しいので、部屋の一画でもかまいませんので、閉ざされた空間を作ります。書斎があれば一番ですが、ない方は、せめてカーテンや什器で仕切りを作りましょう。

 書く環境で次に考えたいのは、疲れない椅子と照明です。
 よくあるのは、今まで使っていた椅子が壊れ、代用品としてリビングのロッキングチェアを使うとか、台とかローチェストを椅子代わりにするパターンです。これだと長時間の執筆はきつい。照明もおざなりにできません。量販店に行くと格安の照明が売られていますが、原稿制作には向きません。

 パソコンをお使いの人は、液晶画面の明るさ、向き、目との位置関係(目より画面が下にあるほうがいい)を調整し、パソコン原稿、手書きとも、椅子の高さ(椅子の座面と机の机上面の差がだいたい30㎝)や姿勢(腰に負担のかからない姿勢)に注意します。

 それから意外と曲者なのが、パソコンのゲーム、そして、テレビや漫画といった娯楽です。これらをやり出してしまうと長くなります。ですから、書く部屋には置かないに限ります。

 また、これからの季節は、暑さ対策もしないといけません。エアコンがあればいいですが、なければ(または、使えなければ)、朝方や夜を執筆の時間に充てるとか、図書館の学習ルームを利用するなどするのも手です。

スケジュールを立てる

 まず、何をするかを決めます。
 たとえば、原稿用紙5枚といった短い童話やエッセイに応募するとしましょう。この場合は、使える休暇が5日間なら……

あっという間にGWと夏休みはやってくる!
特集「長期休暇を活用しよう」
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※本記事は「公募ガイド2013年8月号」の記事を再掲載したものです。