マガジンのカバー画像

ジョジョnote

24
運営しているクリエイター

記事一覧

【ジョジョnote】第6部考察 その② プッチ神父とスタンドの進化

【ジョジョnote】第6部考察 その② プッチ神父とスタンドの進化


◯起:まずは表層的部分の考察から2-1. プッチの目的もまた「運命からの解放」なのだが…前回述べたように、徐倫を始めとするジョースター家側には、
「DIOとの因縁という運命からの解放」が必要であった。

一方で、プッチ神父の求める「運命からの解放」とは何であろうか?
彼が背負ってしまった大きな業、
すなわち妹ペルラ、弟ウェスにまつわる過去こそが、彼にとっての運命なのだが…

この難問に向き合う前

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 番外編 グリーン・ディはグリーン・デイじゃない!

【ジョジョnote】第5部考察 番外編 グリーン・ディはグリーン・デイじゃない!

1. グリーン・ディ=Green Dayという盛大な勘違い
名前の由来の話、番外編です。

第5部の終盤、ローマの街を恐怖に陥れるチョコラータのスタンドの名前。
みなさん、「グリーン・デイ」だと思っていないだろうか?

だって、相方のセッコのスタンドは「オアシス」だし、
オアシスって、イギリスのバンドの「Oasis」でしょ?
だから、同じくイギリスのバンドの「Green Day」から来てるんじゃな

もっとみる
【ジョジョnote】第6部考察 その① 第6部のテーマとストーン・フリー

【ジョジョnote】第6部考察 その① 第6部のテーマとストーン・フリー

1-0. アニメ「ストーン・オーシャン」完結を記念してついに、「ストーン・オーシャン」のアニメも完結しました。
よくぞ、第1部からここまで制作してくれた!
感謝の念に堪えません。

…とはいえ。

「ストーン・オーシャン」のクライマックの展開は、
歴代ジョジョの中でも屈指の難解さで有名だと思います。

そこで今回のジョジョnoteでは、
「ストーン・オーシャン」で荒木先生は何を描こうとしたのか?

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 パッショーネのボス その② ドッピオとディアボロ

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 パッショーネのボス その② ドッピオとディアボロ

3-4. 「二重人格」という設定のモチーフ
[信頼度: A (確からしい! 出典あり)]

ここからは、ボスの本質に迫っていく。
まずは、「二重人格」という設定のモチーフを考えてみる。

僕の推測としては、モチーフは2つあり、
1つは確実に、もう1つもおそらく確かだと思われる。

①第1のモチーフ:映画『トータル・リコール』

1つ目のモチーフは、JOJOVELLERのSTAND本に荒木先生のコメ

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その②

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その②

E. ブチャラティの容姿① 女性的な髪型

第5部にまつわる「女性的な面」については、
「構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その①」
で考察しているので、そちらを参照いただきたい。

② 開いた胸元 = 開襟・他人に心を開く態度 [信頼度: B (それっぽい! 推測)]

ジョルノとブチャラティはどちらも、「胸元がハート型に開いた服」を着ている。

これはこの2人の「開襟する、他人に心を開く態度」を

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その⑥ フーゴとトリッシュ

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その⑥ フーゴとトリッシュ

2-5. パンナコッタ・フーゴA. パンナコッタ・フーゴという名前(フーゴ編)
[信頼度: C (そうだったら面白い!(妄想))]

名前の考察として最も面白いのは、フーゴだと思う。

そこでまずは、「フーゴ(Fugo)」から考えてみたい。

ネット上でよく見かける、フーゴ=「撒き散らす」という意味は、
僕が調べた限りでは見つけられなかった

僕が提案したい考え方は…
「複数の単語として解釈できる

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その⑤ ミスタとアバッキオ

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その⑤ ミスタとアバッキオ

2-3. グイード・ミスタA. グイード・ミスタという名前
[信頼度: B (それっぽい! 推測)]

前回のナランチャの項目でも触れたが、
ナランチャのキャラクター設定には、
聖フランチェスコや聖クララのエピソードが盛り込まれていると推測される。

この聖フランチェスコのエピソードに、
司祭グイードと修道士レオーネが登場する。
これらはミスタやアバッキオのファーストネームのもとになった可能性があ

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その④ ナランチャ・ギルガ

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その④ ナランチャ・ギルガ

2-2. ナランチャ・ギルガA. ナランチャ・ギルガという名前
[信頼度: B (それっぽい! 推測)]

ナランチャのイメージカラーは「オレンジ」と紫色であり、
第5部登場初期のナランチャの胸元には、オレンジと思しきアクセサリーがある。
※こちらのリンクのまとめサイトにある、カラー版の漫画が参考になる。

しかし、イタリア語で「オレンジ」の男性名詞は「アランチオ (arancio)」で、
女性名

もっとみる

【ジョジョnote】第9部 The JOJOLands 考察(妄想)

2022.12.23

今週、ジョジョ第9部の連載開始日決定という発表があった。

タイトルは、「The JOJOLands」

この記事では、第9部の内容を当てに行く!…というわけではなく、
こんな物語だったらそそられるよね!ということ書いてみたい。
少ないヒントをもとに、遊んでみようということです。

1. 僕の考察(妄想):1つの幸福な土地僕の考察(妄想)の答えを先に書くと…
「異なる『土地

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その③ - 「眠れる奴隷 完全解釈」

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その③ - 「眠れる奴隷 完全解釈」

H. 「眠れる奴隷」の真意とは? - ブチャラティの「喪服」から読み解く

前回までの考察で、

ブチャラティの「Bruno」という名前には、「喪服」という意味が込められていて、実はブチャラティの死は最初から決まっていたのではないか?

という仮説を立てた。

この仮説によって、何がどう変わるというのだろうか?

僕は、「Bruno = 喪服説」に基づくことで、
「眠れる奴隷」のエピローグに込めら

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その①

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ブチャラティ・チーム その①

2-1. ブローノ・ブチャラティここからは、ブチャラティ・チームの面々のキャラクターが、
どのように構築されたのか?を考察していく。

その筆頭となるのが、チームのリーダーであるブチャラティだ。

第5部の主人公は誰なのか?
こう問われた時に、僕ならこう答える。
「第5部の主人公は、ジョルノだ。
だけど、第5部はブチャラティの物語だろう。」

なぜ、読者である僕らは、
主人公であるはずのジョルノを

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その④

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その④

1-6. 歴代ジョジョの「戦う理由」
[信頼度: B (それっぽい! 推測)]ここまでのジョルノ考察は、どちらかというと抽象的というか、
キャラクター設定の背景などについて考えてきた。
考えが飛躍しすぎに感じられる部分もあるが、そこは読み手の判断に委ねたい。

今回は、マンガ本編に話を戻し、
歴代ジョジョの「戦う理由」という観点から、
ジョルノ・ジョバァーナというキャラクターの特殊さを考えてみよう

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その③

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その③

1-5. 「人を超えたプリンス」① 悪魔のプリンス [信頼度: B (それっぽい! 推測)]

こちらの作品をご存知だろうか?
これは、かの手塚治虫が1974年〜1978年まで週刊少年マガジンに連載していた、
「三つ目がとおる」だ。
(Wikipedia)
(手塚治虫公式サイト)

さて、第5部がこの作品とどのように関係があるのかというと…

この和登(わと)さんというのは、弱虫写楽を支えてくれて

もっとみる
【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その②

【ジョジョnote】第5部考察 構成編 ジョルノ・ジョバァーナ その②

1-4. 「人としてのプリンス」と「人を超えたプリンス」ジョルノというキャラクターを理解する上で、
最も重要なポイントが「プリンス」だ。

このプリンスというポイント…
正直にいえば4つなのだが、強引に「二重性」に絡めて、次のような形でまとめてみよう。

「人としてのプリンス」
・アーティストとしての「プリンス」
・王子 = 次なる王としての「プリンス」

「人を超えたプリンス」
・悪魔の「プリン

もっとみる