自叙架空#74
漱石と龍之介を自宅に招いて夕食を振る舞った
二人とも人見知りであまり会話が弾まなかったので、食事の途中から西洋のジュースだと言ってかなり強い酒を飲ませた
おかげで食事が終わる頃には二人ともすっかり酔いが回って饒舌になっていたのだが、お互いの主張のちょっとした食い違いから熱い討論が始まると、そのうち私と妻の目も憚らず声が大きくなり、しまいには猫だの蜘蛛だの相手を罵るだけのただの子供の喧嘩のようになってしまった
コウ
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