辻村深月の短編「手紙の主」についてのに、さんの事。

辻村深月の短編「手紙の主」を読んだ。収録の短編集、「きのうの影踏み」読み始めたばかりだが、緊急に二篇目のこの作品について書かせていただく。ネタばれ嫌いだが、敢えて言う、謎は、最後まで明かされないまま終わる。これぞ、ある意味ミステリー、ホラー、SFの永遠のテーマに挑んだ意欲作じゃないだろうか?ほとんどのファンタスティックな物語は、謎を解くところがクライマックスだが、怪人二十面相物のように、不思議な現象が起きているところが一番面白い、謎が解けるとしらける、まあ、あのシリーズは子供向けというのもあるだろうが、今回の「手紙の主」、辻村深月め、やったなあ⤴️!まるで種を明かさない手品の種を見抜こうとして敢えて見えそうで見えない良さ(笑)、まあ、謎を謎のまま終わらせた話は他の作家も書いてはいるが、まるでそれそのものをテーマ?に真っ正面から挑んだ作品にお目にかかったのは初めての体験。いや、あとは読者のご想像に、と突き放した訳てはなく、もう、謎そのものが怖い、いや、というより謎にしておくからこそ怖いんだ。そして。謎のかするような描き方というか、色々なアプローチ、仕掛けがなされていて、いや、仕掛けという軽いもんじゃなく、まるで筒井康隆の「講演旅行」を突起させるようなシャレにならない位不可思議な恐怖。これは、この短編集一番最初の表紙にもなった「十円参り」の完璧なまでの完成度とはまた一味違った、これは大問題作だ。

#辻村深月 #きのうの影踏み #手紙の主

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