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ツーショット写真入りTシャツをクリスマスプレゼントにした

「とりあえず楽天のクリスマス特集ページを見てみよう……」
クリスマスは何かと準備に時間とお金がかかる。ケーキ、チキン、ピザ…どれも事前予約推奨、値上げの嵐。そんなクリスマス準備で1番時間を要するのは、プレゼント選び。
はて、今回はどうしようか……。私は、夫へのクリスマスプレゼントを2週間以上悩んだ。

ちなみに我が家は結婚6年半、子供はまだいない(頑張り中)。昼の時間を生きる私と夜を生きる夫は、一緒に過ごす時間が限られていて、まだまだ恋人気分が残っている。
そして2023年の特記事項は、これまで努力を重ねて築いてきた私の順調な社会人生活が初めて崩れたこと。頑張りすぎた反動で、私は仕事に行けなくなった。

師走なのに忙しくなく、1年を振り返る時間が人生で1番沢山あった私が感じたのは、『クリスマスプレゼント選びは年の瀬のお守り選び』だということ。

2023年を思い返すなかで、私は夫にHAPPYで健康に長生きしてほしいと強く思った。
今年は特に、私のことを全て肯定してくれる夫に精神的に助けられる場面が多々あったのだ。

仕事に行けなくなった私に、「今まで働き過ぎていたのだから、ゆっくり休めばいいよ、好きなように過ごして」と、事も無げに伝えてきた。夫は週1休みで、有給休暇はコロナ罹患時しか使ったことがないブラックの極みで働いているというのに、妻がだらだら過ごしていても遊び惚けていても嫌な気持ちにならないらしい。
私が自分を見つめ直した結果、「今まで色々我慢して生きてきた気がするから、これからは天真爛漫な少女になりたい!」 と急にLINEで宣言しても、「オッケー!」と間髪入れず返してきた。(生活時間帯が違う2人なので、面と向かって話すよりもLINEでの会話の方が多い)

そんな夫は、寝不足続きで、体重が減り、髪の毛がどんどん薄くなっている。その姿を思い浮かべた結果、夫へのクリスマスプレゼントは『一緒にいられないときも夫がハッピーでいられるよう見守るもの』にしようと決め、一生懸命に悩んだ。

初詣では、これから歩いていく未来が明るくあるように少し先の時間へ目を向けながらお守りを選ぶ。その前に、過去に思いを馳せながらお守りを準備するクリスマスプレゼント選びの時間は、なんて豊かなのだろうか。

さて、2023年決して順風満帆ではなかった私が、大好きな夫に感謝しながら選んだクリスマスプレゼントは、夫婦のツーショット写真を大きくプリントしたTシャツ。

ちなみに夫は40代、私は30代、いい大人だ。

笑撃のクリスマスプレゼントを渡すと、夫は「あの時の写真をTシャツにしてくれたなんて! 楽しかった時間をすぐ思い出せるように考えてくれてありがとう!」と喜んでいた。その顔を見ながら、来年は頭皮が寒くないように帽子をあげようかなと思ったけれど、それは口に出さなかった。

「アンダーウェアとして着れば、本人だけが夫婦の笑顔を身に着けている気分になることができて恥ずかしくないと思って、半袖Tシャツを選んだよ」と伝えると、「下に着るなんてもったいない!」と言い出し、ツーショットが他所様に見える状態で出かけたらどうしよう、私が恥ずかしい……と、準備したこちらが焦っているところだ。

送料込みで1枚1,480円だったことは、伝えていない。大切なのは金額ではなく、あなたを思う気持ちだから……だってお守りだもの。

もちろん、Tシャツはお揃いで2枚購入した。私はアンダーウェアとして着る予定しか、ない。

そんな12月25日だったのだが、夫から私へのクリスマスプレゼントは……
私が欲しいものを私がネット通販で購入し、お金を夫から受け取るというスタイル。1年前も同様だった。

いつか、お互いにプレゼント選びに時間を費やすことをやめる時がやってくるかもしれない。でも、たっぷり時間を費やして1年を思い起こし、相手のことを考えてプレゼントを選んだ2023年のクリスマスのことは、忘れずにいたい。

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さて、私は仕事復帰することとなった。
3か月ぶりの復帰が決まってから10日ほどは、休職中の3か月で一番、心が不安定になった。上司からの小さな連絡ひとつひとつに心が揺れ動き、私が休んでいる間に仕事がどう玉突きになっていたのか知り『そんなに多くの人に影響が及んでいたとは!』と復帰が怖くなり、本来とは全然違う『私が仕事を休むに至った原因』がまことしやかに噂として流れていると知り嫌な気持ちになった。

でも、私にはこのTシャツがある。これをアンダーウェアとして着用して、仕事復帰初日を迎えれば、【ちゃんと仕事場へ行って帰る】ことができるのではないだろうか……?
夫を思って購入したペアTシャツだったが、自分を勇気づけるものでもあったようだ。これをこっそり着て、ストレスフルな時はホッとしたり、パワー不足の時は力をみなぎらせたりして、昇り龍のごとく上昇気流に乗った辰年を過ごしたい。クリスマス前の私、ありがとう。

夫婦ともに、この写真のように屈託のない笑顔で過ごせる時間が、長く沢山ありますように。そばに長くいられますように。

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