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労働者とは何なのか?→労働法や最低賃金法と『資本論』

『資本論 (まんが学術文庫)』(講談社)を読み終えた。この本の知識だけでも、『資本論』を語っても面白いかもしれない。「労働者=剰余価値」ということなんですね。「資本家」というのは、その「剰余価値」を労働者から少しでも多くの割合を取ると、その分だけ、自分の儲けになるというのが骨子なわけですか。確かに、そうかもしれませんね。「人間」って、働くことによって、お金を得ているわけだから。「剰余価値」を100%、労働者にあげるには、現代社会においては、「個人事業主」か「労働者かつ組合(民法)か株式会社(会社法)の構成員」になるしかないとは思いますけど、現実的ではないですよね。マンガだけど、『資本論』が生まれた頃の時代背景も見えました。まだ、もう1シリーズ、マンガ版の『資本論』のシリーズがあるみたいなんで、それも入手して、読んでから、議論を進めて行きたいと思う。いやあ、とにかく、面白い、タメになる、マンガ学術文庫でした。ラッキーでした。ただ、働く人にも、いろんなグレードがあるから、そこまでのコミットを望まない人もいますよね。アルバイトとかで気楽に働きたい人もいますからね。「剰余価値」を100%、労働者にあげちゃうと、会社の存続が会計的に、危うくなる可能性もありますし・・・。会社が無くなっちゃうと、ひるがえって、労働者のためにならない可能性もある。「不変資本」と「可変資本」の説明もわかりやすかったです。「不変資本=固定費」、「可変資本=変動費」ということで、労働者の対価である人件費は、『資本論』では、「可変資本=変動費」のほうに、入れて考えろといことなんですね。ただ、今は、「最低賃金法」とかがあるから、そんな無茶苦茶な低賃金で、労働者を働かせることは無理だと思います。「労働安全衛生法」とかもあるし、「労働保険」もありますから、労働者の保護は、制度や法律的には手厚くなっているとは思います。そんな無茶苦茶な働かせ方は、先進国の現代社会では、できないと思いますね。『資本論』で、現代経済や現代社会を語るのは、厳しいかもしれません。『資本論』って、なんか発展性がありませんよね。「経営学部」で虎視眈々と勉強したほうがいいような気がします。今は、社会法もあるし、会計的思考もあるし、あくまで、純粋「理論」ということなんでしょう。「奴隷制」→「封建制」→「資本主義」と形を変えてるだけで、支配者は支配者のまま、奴隷は奴隷のままという指摘は、勉強になりました。マルクスの『資本論』は、現代社会や現代経済を説明するには、ちょっと物足りないような気がしました。とにもかくにも、本書は、今まで、まったくわからなかった『資本論』がちょこっとわかって、読むとなんとなく元気が出る本ではありました。しかし、学者がよってたかって、あれこれ言う本ではないような気がしましたね。現段階の勉強量では、そう思いました。
何か他の本で、
・マルクス経済学→「労働価値説」
・近代経済学→「効用価値説」
であるとは聞いたことがありますね。

【関連記事】
・「派遣社員」なんて、労働者の「剰余価値」を取ってしまう、資本家(経営者)の極みですよね。
・「中小企業の工場労働者」なんてのも、労働者の「剰余価値」を取ってしまう、資本家(経営者)の極みだと思います。→ただ、工場でしか働けないという人もいますから・・・。「大企業の工場労働者」だと、福利厚生の享受や大企業で働いているという名誉(→「マズローの欲求5段階説」)も得られるし、メリットも相当ありますよね。
・アルバイトなんて気楽に働ける、働き方の1つです。
・会社って「基本」を忘れちゃってるよね。そういう学者とかの議論がないのも原因だと思う。→だから、おかしなことになるのね。
・「価値論」とは何か?→常識的に考えると、「価格=労働費用+その他、広告宣伝費などの費用+工場などの建設費などその他の費用+企業の利益の上乗せ」だと考えるのが妥当だと思う。これは、経営学部的な思考の価格決定で、マルクス経済学の価値論とも近い、価格決定理論だと思う。経済学部的思考では、需要と供給の交点で、価格が決まると考えるのが普通である。西村和雄のミクロ経済学の本を参照せよ。
・商品の価値→「使用価値」(例・ゲームを楽しむ)と「交換価値」(例・ゲームをメルカリで売る)に分けられる。
・商品の価格→マルクス経済学では、「労働価値」と同じになるはずだが、「労働価値」(=労務費)との乖離が生じており、そこが長年の論点となっている。
・商品の価格→近代経済学(理論経済学)では、商品の価格は「希少性」で決まる。需要と供給がおりなす希少性で決まる。
・どちらかと言うと、日本社会って、「倉澤ミクロ」寄りですよね。

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