私が学習塾・英語塾・習い事のマーケティングに取り組む理由
私がWebサイト改善やSNS集客に取り組み始めた時期、偶然かもしれませんが特色ある学習塾の経営者様からご相談が続きました。特色とは、次のようなことです。
「強み」をどう表現するか?
このような特色、言い換えれば「強み」がある塾ならば、その強みをWebサイトやSNSで表現していくことが大事です。
いっぽうで、その表現の仕方には工夫が必要です。「こういう特徴があることが、利用者(塾生や保護者)のメリットにどうつながるのか」という表現をすることが望ましいのです。コピーライターとしての経験を活かし、そのあたりの表現を改善するお手伝いをしてきました。
あえて交通の便が悪い地域で開講する理由は?
また、私自身が交通の便がよくない地域に引越しをして、驚いたことがあります。それは、田畑が広がっているだけの地域に、大手の有名学習塾の校舎が結構存在することに気づいたからです。子どもの足で駅まで歩くのは大変であり、危険な地域でもあるので、送迎のバスを出している塾もあります。
そこまでして、このような地域に校舎を設ける理由とは何なのか?
しばらく考えて気づきました。
認知度の低い塾や合格実績がない塾が、同じような戦略を立て、不便な地域に進出するのはお勧めできません。
でも、冒頭の例のなかで「看護学校に進学したい人」のなかには、一度社会に出ていて運転免許があり、自動車やバイクで通塾することが可能な人もいます。また、看護学校への進学を、あまり周囲の人に知られたくない人、勉強に集中したい人もいるでしょう。そのような人をターゲットとするなら、あまり交通の便が良くない場所で開塾する方法も考えられます。
本当のターゲットは誰か?
「子ども向けの教室」であっても、小学生や中学生くらいまでは、実際に教室に通うことを決めるのは保護者というケースがほとんどなので、子どもと親の両方に向けたアピールが必要です。
勉強や習い事の成果はすぐに出ない
塾や習い事の難しい点として
「何らかの結果が出るのが、通い始めてすぐではなく、数か月後」
ということがあります。塾での勉強を始めても、次の日に成績が上がるわけではなく、直近の定期テストや模擬テストではまだ結果が出てこないこともあります。
また、習い事の先生が、発表会に出る生徒さんを選ぶ際の基準なども、あいまいにしているとトラブルにつながるかもしれません。
私が子どもの頃の経験ですが、私の参加していたスポーツ団体は、技術のうまさではなく「練習に参加している回数が多いか少ないか」で、大会に出る選手を決めていました。ある保護者が「うちの子はなぜ、次の大会に出られないのか?」と問い合わせてきたとき、「その子が、最近は練習に来ていないから出せない」とはっきり返事をしていました。その子が練習をさぼっていた事実を、保護者が知らなかったために、苦情になりかけたのですが、大会に参加できる基準が明確で、普段の様子をコーチが把握していたために、事態はそのまま収まりました。
このような点について、くまなく説明してご納得いただいておくことも、後のトラブルや顧客満足度の低下を防ぐために必要なことです。
今後の私の取り組み
これまで、実際のご依頼を受けながら、自分自身も勉強をすることで
「Webサイトを改善すればいい」「SNS運営を始めれば集客できる」
という単純な考え方だけでなく、塾のターゲティングや立地条件などさまざまなことを考えて、集客戦略を立てる方向に、私の考えがシフトしていきました。
「商品やサービスを一度販売する」ためのマーケティングとは違い、難しい点も多々ありますが、経営者様と塾の利用者様がともに幸せになるお手伝いができる分野でもあるので、今後も取り組んでいきたいです。
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