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高坂邦彦※の著述について掲載しています。 【お問い合わせ kousakakun057@gmail.com 】 ※高坂邦彦 長野県穂高中学校長を最後に教員を退職。主な著書に、植原悦二郎集 (日本憲法史叢書)ほか。

最近の記事

【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】4

(第一章 ポパーの科学論) 3、探求の過程(推測と論駁) 認識のバケツ理論とサーチライト理論  ヒュームの理論によれば、われわれが法則の認識をすることができるのは、類似の事象の反復によって規則性を期待する傾向がわれわれに生じるからなのである。つまり、自然そのものが、われわれに法則を与えるのである。われわれは、単にそれを受容するだけの、いわば空っぽのバケツのようなものなのだ。ポパーは、これを、いってみれば「バケツ理論」とでもいうべきものであるといって、次のように批判する。

    • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】3

      (第一章 ポパーの科学論) 2、帰納法の考察  科学というものは、実験や観察から帰納的手続きによって一般法則を得るのであり、この方法をとるか否かが、経験科学とそれ以外のものとを区別するゆえんである、というのが一般に広くいきわたったいわば大書された常識である。  ところが、ポパーによれば、それは、われわれの思い込みによる錯覚である。「帰納の論理は神話である。それは、心理的な事実でもなく、日常生活の事実でもなく、科学的な手続きの一つでもない。」(『推測と反駁』P90) 「帰納

      • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方  高坂邦彦著】2

        一章  ポパーの科学論1、科学と非科学の区別  ありえぬ話とはいえ、もし仮に、「明日の天気は晴れ、または曇りでしょう。所によっては雨が降るでしょう。なお、寒冷地では雪になるかもしれません」などという天気予報が発表されたなら、気象協会の電話交換台は抗議の電話でパンクするであろう。この予報?は、明日の天候がどうであろうと「あたる」であろうが、なんら情報としての意義はなく、あたかも星占いのようなもの、非科学的なものであるといわざるをえない。われわれは、このような曖昧な言明に到底

        • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】1

          目次 序 言 一章 ポパーの科学論  1、科学と非科学の区別  2、帰納法の考察  3、探求の過程  4、独断的思考と科学的思考 二章 ポパーの哲学論  1、哲学の課題  2、ポパーの認識論  3、弁証法とは何か  4、批判的合理主義 三章 ポパーの社会理論  1、予言者マルクスの誤り  2、認識論の神話的形態  3、歴史法則主義の誤謬  4、漸次的改良の提唱 付録 頭の電気掃除機ポパー哲学  1、ポパー哲学の有効性  2、認識の方法  3、言語と思考  4、認識

        【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】4

        • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】3

        • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方  高坂邦彦著】2

        • 【ポパー哲学入門 科学的・合理的なものの見方・考え方 高坂邦彦著】1