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『田舎ならではの地域コミュニケーション力の研究と提供』を提案したい!

大槌高校のマイプロジェクト発表会は無事に終了。
続いてパネルディスカッション「地域探求科は大槌に何ができるか?」。
"地域探求科"は大槌高校に令和6年度より新設される新学科です。

パネリストには「寺脇 研」氏と「細田眞由美」氏。
どちらも教育行政に長らく志を持たれてきた大ベテランです。

"大槌ならではの人材育成"は何が良いと思いますか?"
在校生3名も加わりこの討議をされましたがこのテーマは難しい。
まだ経験限られる10代の学生と地域外に暮らすアドバイザー。

ボクたち聴講者にも意見する機会は頂けましたが、そのときにはコトバの準備が間に合わなかったので、備忘録的にnoteに残したいと思います。

ボクが提案したいのは『地域コミュニケーション力の研究と提供』です。

トークの中で寺脇氏が語ったのは、「明治以降、日本を大きく変えてきた顔ぶれには地方の出身者が多い」「それは、人間力やコミュニケーション能力があったからかもしれない」...そうそう、思い出しました!

それは、三陸出身の妻と結婚式の準備をしていたときのことです。
親戚付き合いがそれほど無かった関東人のボクは、親戚を招くことに後ろ向きでした。
「日頃からの付き合い薄いし」「遠方だからかえって迷惑掛けるのでは?」
しかし妻の意見は違っていました。
少しでも関わりのある親戚全てにきちんと報告して、式に出席するかしないかは委ねるべき。
三陸妻のいろいろな指導に従った結果、関東から、三陸から、信州から、九州から親戚・友人たちが仙台に集まり、想い出に残る結婚式になったのです。
親戚付き合いはその日で終わりではなく、三陸妻はその後も親戚たちとの縁を繋げてくれています。
(そう言えば義妹の結婚式は、海沿いのホテルで地域の友人たちの出し物が4時間以上続く温かみあるものでした)

都会に住んでいると人付き合いの薄いことに慣れ、それが楽ちんなことだと思えてしまいます。
でもそんな人でも"仲良くしているメンバーと"であれば、会ったり、お喋りしたり、飲みにいったりもっとしたいですよね?
田舎暮らしの息苦しさや、意地悪を受けたといった情報は、ネット上でときどき目立つことは有りますが、ネガティブな情報はとかく興味を引き拡散しやすい。
少なくとも、ボクが約20年関わっている三陸の漁村では嫌な思いをしたことはありません。
子どもたちにとっては安心して遊びに行きたい土地で有り続けています。

都会の人間関係であれば、意見の違う人や相性の合わない人とはただ絶縁すれば当面はストレスなく過ごせるかもしれませんが、親子何世代に渡って共生する可能性がある地域であれば、知恵を尽くし、ある程度努力もして"地域とうまくやっていく"術を磨いていくのかなと思います。

より多くの身の回りの関係者たちと仲良くしていく技術が向上していけば、学校や地域や仕事といったグループであっても、結果的に懐の深い居心地の良い環境が育まれていくはずです。

田舎暮らししている若い方々は今、お祖父さん・お祖母さん、お父さん・お母さんがやっている”一見”面倒くさそうな人付き合いを教えてもらっておけば、社会人になってからきっと役に立つはずです。
これからの日本の成長や成熟に寄与しない訳が有りません。

それから何十もの地区が一斉に参加する町のお祭りの素晴らしいシステム。
いまや全国各地で消滅しそうになっているお祭りの担い手からすれば羨ましい限りの状況だと思います。
こちらも老若男女のコミュニケーションがあってこそ。
アドバイザーとして?サポーターとして?ノウハウを提供できそうです。

どちらも言うほど簡単な取り組みではないと思いますが、願わくば、大槌町含め三陸の『地域コミュニケーション力』についてご教授頂けましたなら幸いに思います。



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