ガスヒートポンプのJIS規格

ネット上でガスヒートポンプのJIS規格が閲覧できます。

ガスヒートポンプ冷暖房機 JIS B 8627:2015
https://kikakurui.com/b8/B8627-2015-01.html#google_vignette


規格文書の中から、「騒音に関する事項」を調べた結果、三つのことがわかりましたので、以下にその概要について説明します。

1.騒音に関するJIS規格上の目安

そもそも70db程度の騒音が発生することをJIS規格上想定していることがわかります。

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6.8 騒音性能 騒音性能は,次の各項目を満足しなければならない。 a) 定格騒音は,9.8によって試験を行ったとき,箇条11によって表示する定格騒音の+2 dB以下でなければならない。 b) 定格騒音は,9.8によって試験を行ったとき,表7の値以下でなければならない。


2.騒音試験方法

騒音試験方法についてかなり詳細に規定しています。

https://kikakurui.com/b8/B8627-2015-01.html#google_vignette
附属書E (規定) 騒音試験方法

E.1 一般 ガスヒートポンプの騒音値は,次の二つの部分で構成する。

a) 125 Hz〜8 000 Hzの各周波数帯域に対するオクターブバンド音響パワーレベル(LW)。ただし,JIS Z 8736-1,JIS Z 8736-2又はJIS Z 8736-3を用いる場合は,6 300 Hzを超えるデータは参考値とする。
b) A特性音響パワーレベル(LWA)

E.2 騒音要素 ガスヒートポンプの騒音放射経路である騒音要素は,次の一つ又は複数の要素からなる。
a) ダクト吹出
b) ダクト吸込
c) ケーシング放射に組み合わせた自由吹出又は自由吸込
d) ケーシング放射
e) 自由吹出又は自由吸込

注記 自由吸込は,ダクトなし要素である。

E.3 運転条件

定格騒音の測定は,ガスヒートポンプを騒音測定場所に据え付け,試験ガスは,L.2に規定する試験ガスのうち製造業者が指定したものとし,試験ガスの圧力は標準圧力として定格電圧及び定格周波数のもとで,JIS B 8615-1:2013の5.1,JIS B 8615-2:2015の6.1又はJIS B 8615-3:2015の6.1の冷房能力試験条件,及びJIS B 8615-1:2013の6.1,JIS B 8615-2:2015の7.1又はJIS B 8615-3:2015の7.1の暖房能力試験条件で,定格能力を発揮する設定で運転して行う。分離形のガスヒートポンプにおいて圧縮機を内蔵しないガスヒートポンプ(室内機又は室外機)であって,かつ,冷媒循環運転による音の影響が無視できる場合は,送風運転で行ってもよい。

E.4 測定方法

測定方法は,室内機,室外機又はガスヒートポンプの種類に応じて次による。 a) 室外機は,JIS C 9815-1によって測定する。 b) 直吹き形室内機は,JIS C 9815-2によって測定する。 c) ダクト接続形の室内機は,E.5によって測定する。 d) マルチ形のガスヒートポンプの室内機は,1台ごとにJIS C 9815-2又はE.5によって測定する。

3.低周波音に関する記述

とりあえず読みましたが、低周波音に関する記述が見当たりません。規格上、低周波音発生する機器であることを考慮していないようです。

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