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最近の心に残っているものなど

お久しぶりです。高尚ギャルです。

2021年もあっという間に7か月経ってしまいました。noteの更新もぼちぼちしていきたいと思っております。というわけで振り返りしようかな。

・ロロ「いつだって誰もが愛し愛され第三高等学校」

いつ高オフィシャルサイト

これは6月の終わりに最終章のパート9/10を観劇しに吉祥寺シアターまで行きました。ロロ自体は大学の時から追っかけてる好きな劇団です。この「いつ高」シリーズは高校生に捧ぐと銘打っている高校が舞台の群青劇で、これまでに1~8までが発表されています。これまでの1~8も素敵なんだけどやっぱり最終章だけあって今回の9「ほつれる水面で縫われるぐるみ」10「とぶ」どちらも素敵だった!

高校三年生になった登場人物たちのリアルな進路の話とか、それでもこれまでの高校生活を忘れたくない気持ちとか、思い出をタイムカプセルに埋めたりとか、こういうやつやりたかったなと悔しくなった。三浦さん、輝かしい青春物語をいつもありがとうございますという気持ち。「とぶ」でも将門と太郎が距離を縮めていって、その中で今までの「いつ高」シリーズに出てきたシーンがプレイバックされて、集大成という気持ちになった。なにより、「いつだって窓際であたしたち」の最初のシーンと対比になっている(舞台装飾的にも)ラストシーン、本当に感動しました…。

上演を見終わった後に友人と「タイムカプセルを埋めよう」と言って埋めるものが何もないのに井の頭公園に行って何かを埋めようとしたことが嬉しかった。

「何も埋めるものないけど、どうする?」
「このタイムカプセルを埋めようと思った2021年6月26日の空気を閉じこめればいいんじゃない?」

という友人との会話は限りなくロロっぽくてめちゃくちゃ覚えています。

・小説「BUTTER」

BUTTER

柚木麻子の小説で初版は去年の2月に出されているんだけど、ようやく読み終わりました。お母さんに読みな~と言われて放置して約1年…ようやく読みました。作品の中に出てくる魔性の女容疑者梶井は恐らく現実にいる木嶋佳苗がモデルにされているんだろうけど、そこからの創作性がすごい。梶井は木嶋がモデルかもしれないけれど、限りなくその世界の中で確立されている存在として立体感があって、圧倒されてしまった。私自身が影響されやすいこともあって、スーパーでバターを買ってたらこバタースパゲッティを作ったりしました。お母さんに読み終えたよと連絡したらお母さんもエシレバターを買っていました。さすが親子。事件を扱っているのでサスペンス的な要素もあるんだけど、一番のテーマは女の友情だと思う。なにかと分断されがちな女たちですが、分かり合うことができるよね、という希望です。女の子はぜひ読んでほしいなあ。

・いとみち/横浜聡子

こちらは映画ですね。わたしの故郷津軽を舞台に女子高生が自分の殻を破って奮闘するお話です。全編津軽弁!津軽三味線!JR五能線!母校の制服!母校!同級生の妹が主演!とローカル色満載につられて東京のど真ん中新宿で鑑賞しましたが、よかったです。1人の女の子がもがいて成長していくというようなありきたりな感じもするんだけど、ちゃんと文化継承の機微とか、主人公だけでなく周りの登場人物たちももがいている描写とかが瑞々しくて好きだなあとなりました。新宿武蔵野館の朝の回を見に行ったけど、見ているお客さんがおじいちゃんおばあちゃんばっかりで心配しました・・・。ただのローカル映画になってほしくないなーという気持ち。

・GO/行定勲

これは前述しているロロの「いつ高」シリーズの劇中に引用として出てくる作品なんだけど気になりすぎてネットフリックスで見ました。主演の窪塚と柴咲コウが本当に良い…。ボーイミーツガール、そして人種の壁、差別…。というような要素が盛り込まれているんだけど、セリフも情景も素晴らしいです。脚本は宮藤官九郎で、こんなにコメディ色がないクドカン初めて知った!となりました。今でこそ多様性が~とかKPOPが~とか言われてるけど、この映画が放映された20年前は在日韓国人・朝鮮人への風当たりはかなり強かったんだろうな、まあ今でもその風当たりが無くなってるわけではないですが。劇中においてカットが素晴らしかった。ロロでピックアップされているのは夜の学校の校庭のシーンだけど、わたしは線路を突っ走るところも、動物園のシロクマのシーンも、落語聴きながらシェイクスピアで泣いているシーンもすごい好き。好きなセリフを最後に引用します。

名前って何?バラと呼んでいる花を別の名前にしても美しい香りはそのまま

・存在のない子供たち/ナディーン・ラバキー

友人とラジオをやっているのですが、そのラジオに「これを見てください」とお便りに書かれていた作品です。恥ずかしながらまったく知らなかった作品ですが、かなり心打たれました。一応フィクションで作品として世に出ているんですが、これは限りなくノンフィクションなんだろうなあと見ていて思います。中東で出生届が出されなくて難民になってしまって、その日暮らしの商売をして稼いでる子どもたち、たくさんいるんだろうなあという気持ちになります。けどわたしたちにどうすることもできなくて、更にこの子たちは貧困の再生産の中で生まれてしまったんだということも感じてしまってしんどくなってしまいました。これは中東だけでなく日本でも、おそらく世界のいろんな地域でも起こっているんですが、貧困って再生産されていくんですよ。親は自分が育った環境や教えられたことしか、自分の子どもに教えられないから、貧困家庭の子どもはだいたい親と同じような道を歩むんです。社会学的にもずっと前からこれは問題になっていて、今でも解決できていない事象です。これと逆のことも起きていますね。裕福な家庭の子どもは裕福になるっていうやつ。もちろん教育にお金をかけてもらえばそうなりますよね。なんか本当、そういう一生抜け出せない社会構造上のループ、どうにかならないかなと思ってしまいます。

・lyricalschool/one man live tour 2021 final TOKYO

あ~~リリスクちゃん…!!!わたしがイチオシしているラップアイドルです。5人グループなんですが、全員かわいくて歌うまくてラップもうまくて、とにかく最高なんですね…。先日あったライブのDVDがようやく届きまして、ずっと見ています…。あ~最高…。何が最高かって?まあ、とりあえず楽曲が素晴らしいですよね。今回のツアーは新しくリリースした「Wonderland」のリリースツアーなんですがね、本当このアルバムすごいんですよね。いろいろ有名な音楽家が楽曲提供していたり(本当すみません、ググってください)、それに負けず劣らずの歌唱力を見せつけるメンバーたち…。まあとりあえず最高楽曲を聴いてくださいね…。ちなみにわたしは「夏休みのBABY」が一番好きです。

TIME MACHINE

OK!

夏休みのBABY

リリスクちゃんについては、いつかちゃんと文章を書きたいと思っています。


それではまた9月に会いましょう。

これで美味しい詩集を買いますね