2023社会人ドラフト候補 ~投手編~
どうも、こうすけです!
今回は今年の社会人投手のドラフト候補を10人に絞って紹介します。
選ぶのめっちゃきつかったっす。まぁ推し紹介みたいな感じなので暇な時間にでも読んでくれたら嬉しいです。
明日以降野手編も投稿しようと思ってます。
ではどーぞ!
①松本健吾
東海大菅生ー亜細亜大。
高校時代は甲子園にも出場し4強に。その後亜細亜大に進学しますが、4年間で成長しきれず指名漏れ。
トヨタ自動車に来てからは1年目の都市対抗でいきなり好救援。昨年の日本選手権でも良い結果を見せ、順調にステップアップしていくと思ったのですが、今年は波のあるシーズンに。先発として二度しか起用されず、アピール少なめの解禁年となりました。
それでも大舞台ではロングリリーフとして結果を残し日本一に貢献、高い能力は示しています。
安定感がストロングポイント。フォームのバランスも良し。速球、カットをズバッと低めに決めていき、そこからフォークやスプリットを混ぜ投球を作っていくスタイル。
でもやはり彼の魅力はその「使いやすさ」でしょう。大舞台で先発・リリーフともに結果を出しています。ただ、今年は先発時の成績があまり良くありません。5/31の王子戦で6回途中を被安打10、3失点。しかし四球は出さず、締める所はきっちり締めていました。この後の都市対抗ではリリーフ起用となり、ENEOS、JR東日本と強豪相手を抑えています。
プロ入りしてからはまず救援起用が想定されます。ただ、先発が急遽降板した際やローテが欠けたときの代役としてもいけそう。いずれは先発でイニングを食ってもらいたい、と考える球団もあるかもしれません。
予想:中位~下位
②古田島成龍
取手松陽→中央学院大。
打者としても良い結果を残していた高校時代の最高成績は県8強も、大学入学後はリーグ戦で圧倒的な数字を残し、大学日本代表に選ばれたこともありました。4年秋の神宮大会(全国大会)で救援・先発としてフル回転し優勝に貢献しています。
日通入社後は直球・変化球ともにキレがアップ。都市対抗では苦戦も、秋の日本選手権では修正し、計4イニングを無失点、最速を152km/hに更新。大学時代は4.00を超えていた四死球率も抑えることに成功し、今年は先発でも活躍しています。いわゆる力投派。
彼の素晴らしい点はずばり「対応力・適応力」でしょう。
昨年の都市対抗デビュー戦では、0.2回を3四球2失点も、今年の都市対抗ではトヨタ自動車を5回まで無失点に抑える好投。本人によれば冬の地道なフォーム固めと調整方法の見直しがこの結果に繋がったそうですが、1年ジャストでここまで伸びる選手は中々いないです。
プロに入ってからも短い期間で環境にアジャストしてくれそう。私は先発・救援どちらでもいけると思いますが、早く出てくるのは救援でしょうか。困った時に威力のある直球で押せるのは強い。今年の先発転向により強豪相手に多くのピンチを経験し、メンタルも強そう。先述の都市対抗(トヨタ自動車戦)では6回から集中打を浴び降板していることから、先発だと少し戦力化には時間がかかるかなと感じています。
日通同期の川船龍星、清水力斗、平元銀次郎にも注目です。
予想:中位~下位
③高島泰都
投球練習→0:30~、試合→2:20~
滝川二→明治大準硬式。
高校時代は夏の甲子園に出場したものの目立った成績は無し。明治大学では準硬式でプレーし、1年から主力。3年には150km/hを計測。
社会人入り後は再度硬式転向。秋の日本選手権で二大大会デビュー、空自千歳戦で8回10K1安打1失点の好投。なお予選ではリリーフとして4回1失点と本選出場に貢献しています。
今年の都市対抗では北海道ガスを7回無失点に抑え、チームに大会5年ぶりの勝利をもたらしました。先月の日本選手権予選でも2敗したものの、12回と1/3を3失点に抑えています。この二年間好調。
彼は「崩れない投手」です。準硬式での経験を活かし打たせてアウトを積み重ねるスタイル。
毎試合被安打は多いものの、要所要所で粘り得点を与えない。四球も少。なにより、練習の少ない準硬式で考えて効率的におのれを鍛えてきたことが今の結果に表れているのではないかなーとか。まだまだ細身で、球ももっと強くできるという面では伸びしろもアリ。
プロでも先発を任されるでしょう。調子が悪くても粘っていける投手は貴重。空振りを取るような球種を覚えるかは分かりませんが、バットの芯を外すような投球スタイルで活躍するプロの選手もいます、高島投手もそれに続けるか。あと、準硬式選手の硬式転向が最近メジャーになってきていて、活躍しているところを見たいですね。
同い年で明大「硬式」にて頑張っていた竹田祐(三菱重工West)も、今年調子は良くないですが期待。
予想:下位
④筒井恒匡
2:15:20~
松本工→日体大。
高校時代は2年夏の県3回戦突破が最高成績。ただ、3年夏の3回戦で佐久長聖相手に11回3安打無失点の力投を見せていました。(延長15回に0‐1で敗退)
大学入学後、2年でリーグ戦デビューするといきなりその年の秋、2度先発し計12回無失点15Kで最優秀投手に選ばれています。大学日本代表候補にも選出され12月の強化合宿に参加。
しかしその後リーグ戦で圧倒的な成績は残せず。最終年には中継ぎ転向もしました。
社会人入り後は先発・救援両方で起用されます。特に先発時はよく炎上していましたが、次第に安定した成績を残すようになり、その年の日本選手権で1回2失点自責0。
2年目には入社時145km/hであった最速を150km/hまで伸ばし、春から安定感のある投球。都市対抗本選前まで公式戦で40イニングを投げ自責2。ただ、本選では2/3回1失点と耐え切れず、チームも負けてしまいました。
しかし、8月のJABA広島大会で好投。まず、四国銀行戦にて5回無失点の投球を見せると、中4日で迎えた決勝、広島2軍戦で7回まで2安打に抑える好投。チームを大会優勝に導きました。
今年の先発で一番安定感のある社会人かなと。ここまでは全国大会で成績を残してきた選手を紹介してきましたが、プロの2軍相手にこの投球を見せているような選手も当然指名の候補に入ってくるでしょう。(何てったってプロが目の前ですから)
直球・フォークに加え今年からスライダーを上手く使えるようになり、強豪相手にも試合を作れるようになりましたが、球速が伸びればリリーフとしての起用もいけるかもしれません。
2軍、そして1軍相手にあの安定感を継続的に発揮できるのか、都市対抗では結果を残せなかった面を含め、当日どう評価されるのか楽しみな選手です。
予想:下位
⑤石黒佑弥
星城高出身。
下級生の頃から打撃が良く、2打席連続もあったそう。3年から好投手へと成長。夏の県大会でその年のセンバツ王者東邦を8回コールドで破ったジャイキリの立役者でもありました。完投&石川昂(現中日)から3ランを放って勝利に貢献しています。
JR西日本入り後は2年目で最速を151km/hに更新。3年目で先発投手として登板するようになると、その年の都市対抗(四国銀行戦)で6.2回を2失点。そのままプロ入りかと思われましたが、ENEOS戦での炎上等もあり指名漏れ。
秋の日本選手権でも2回途中で降板してしまいました。
しかし今年の都市対抗でパナソニック相手に8回途中3失点の復活。負けは付いたもののこの試合の平均球速は145km/hを記録し、しっかり試合を作っています。
「着実に成長している」これに尽きますね。4年間で体も出来上がり、この世界で揉まれ成績を残しはじめています。三振が取れ、四死球率も悪くない。プロですぐやれるかは分かりませんが、今年の大卒投手豊作市場でも見劣りしない実力を持っていると思います。
先発・リリーフどちらもいけそうなポテンシャルを持ちますが、いずれにしろピッチングの幅を広げるためカウント・空振りを取れる変化球がもう一つ欲しいところ。後は実戦経験ですね。1年目から活躍、は難しいかもしれませんが、成長後のリターンは大きいでしょう。
予想:下位
⑥関根智輝
城東→慶応大。
高校時代は東東京大会4強が最高成績。打でも暴れていたようです。大学入学後は1年春からベンチ入りし、秋には優勝に貢献。全国大会でも粘投してました。しかし、2年目にトミージョン手術を受け、4年の春(コロナで夏開催)にて復帰も短いイニングでの登板に。
ENEOS入社後は1年目から日本選手権・都市対抗の両方で勝ち星を挙げます。2年目はチームの都市対抗優勝に貢献も決勝では先制を許しました。
去年のドラフトでは名前を呼ばれず迎えた3年目、優勝したトヨタ自動車を5回まで2安打無失点。6回、同点に追いつかれ降板したものの、5.2回を9Kと素晴らしい結果を残しています。
「三振を取れる」ピッチャーです。どんなに大炎上しても、三振一つは取って帰ってくるその能力は強いなと。プロでもリリーフなら数十登板できる可能性がある即戦力だと思います。ロングリリーフもできて重宝されそう。
先発としてやるのであればもう少しイニングを食える投手になってほしいです。総合力が高いので後はそこだけでしょう。ただ最近はベンチ入りしておらず、ケガ等の可能性も考えられるので、指名自体怪しいかもしれませんが…
ENEOSには他にも阿部・若杉の両左腕が候補として挙げられています。今年もドラフト戦線をにぎわしてくれそうです。
予想:下位
⑦古屋敷匠眞
八戸工大一→法政大。
高校時代は打力を生かし外野でも出場してたようです。この頃から先発で最速152km/hをマーク。最高成績は2年時の東北8強、3年夏の県4強。
大学時代からは救援へ。しかし最終年の8月、コロナに罹患し調子を崩すと、戦列には復帰したものの球速が140km/h代に低下。制球難は克服したものの、実戦でアピールすることができず社会人へ。
セガサミーでは1年目から公式戦に出場し、全国大会デビューも果たします。2年目の都市対抗予選では大車輪の活躍。チームの予選突破に貢献しますが、本選では150km/h代を連発するもエラーなどが絡んで失点。
なお、9月に登板した3試合ではいずれも無失点と好投しています。
実は(あまり知られていないのですが)先発もしていて、色んなところで使えるピッチャー。もちろんクローザーも目指せそう。ただどちらにしろ圧倒的な決め球が1~2つ欲しいですね。後は実戦経験を積めば一軍でも活躍できる実力は持っています。150km/h後半を出せる投手は社会人でも滅多にいません。このような選手は高確率で指名されているので、どこまで通用するのか楽しみです。
予想:下位
⑧中﨑響介
立教新座→立教大。
高校時代は県大会3回戦が最高成績。主将を務め、サード兼任で中軸も打っていたようです。
大学入学後の1年秋に右ひじを痛め、トミージョン手術を受けます。3年春から救援として復帰し、4年春になると先発としての登板も。秋にはオープナーなどにも起用され、どこでも登板できる存在としてチームを支えました。
明治安田生命入り後の1年目は3試合の出場に終わります。
2年目になると登板数は増えましたが、時々打ち込まれ大炎上することがあり、安定感のある投球ではありませんでした。
しかし、3年目の今年、成績が急激に良化。今年は12試合のうちわずか1試合しか失点していないほどの安定感を得ると、ついには守護神としてチームを都市対抗に導くまでになりました。
その都市対抗では9回裏同点の場面で登板。この回をきっちり抑えると、延長タイブレークで味方が勝ち越した後も無失点。4年ぶりの都市対抗勝利に貢献しています。
来年から数十登板できそうな投手を挙げるとしたらこの人かなと。
ストレートはもちろん、変化球も高水準で、メンタルも強そう。(でないとクローザー任されないか)
三振少・四球多めという救援としては不安な要素があったり、登板数が少なく一年を通して活躍できるか未知数かもしれませんが、それでもここまで打たれず、まだ変化球の精度を上げられそうな面から、十分指名が期待できる選手と言えるでしょう。
ヘソの前にグラブを持ってくる独特なフォームをプロで見たい!
予想:下位
⑨粂直輝
投球練習→7:50~、試合→9:10~
明秀日立→帝京大。
元々アンダースローだったようですが、高校時代からサイドスローに変更したそう。当時から140km/h近く計測してたみたいですね。2年秋から主力としてチームを県優勝に導きますが、関東大会でKO、夏も3回戦突破が最高成績。大学入学後はケガを乗り越え中継ぎや抑えを経験。
社会人入り後は先発も任されるようになると、大学での直球で押していくスタイルを変え、変化球の割合を増やし、昨年10月のJABA伊勢・松阪大会(バイタルネット戦)では7回参考記録ながら完全試合達成。日本選手権でも先発するなどチームの信頼を得ていきます。
2年目は春からJABA東京スポニチ優勝に貢献。しかし、やや不調気味と本人が語る通り「昨年と比べると」目立った活躍は残せず。それでも都市対抗では救援で勝利投手となるなどきちんと成績は残しています。
そして9/27の三菱重工East戦で先発として5回無失点5K、10/2の東京ガス戦でロングリリーフとして4回と2/3を2失点7Kと最後に良いアピールをしていました。
今年の目標としていた大台150km/hはいかなかったものの、カーブ、スライダー、スプリット、シンカーを上手く操り三振を奪っていけます。先発・リリーフともに多くの経験があるのも〇で、球団からしてみれば使いやすいピッチャーでしょう。ここ最近は四球が多いのも気になりますが、サイドハンドなどの一芸を持つ選手は人気が出やすいので指名の可能性は十分アリ。
東芝所属で大卒3年目左腕、藤村投手も注目です!
予想:下位
⑩森田駿哉
富山商→法政大。
高校時代は2年秋からエースとなり、3年次に夏の甲子園16強。侍U-18として第10回18uアジア大会にも出場しています。(高橋光成、小島和哉の代)
大学入学後、春から勝利を挙げ、148km/hをマークするなど早速その才を見せますが、秋に肘を痛めてしまいます。最初は保存療法を選びましたが、結局2年冬に手術。4年春、戦列には戻ることができました。
社会人入り後は1年目から先発として登板。リリーフ時には150km/hまで最速を上げるなど、進化して戻ってきます。しかし6月以降公式戦での登板は無し。2年目には都市対抗二次予選で好投、そして炎上。解禁年のこの年、指名はありませんでした。
3年目でトヨタ自動車の補強選手としてリリーフでJABA伊勢・松阪大会に出場し良い成績を残し始めると、4年目で初の都市対抗本選登板。その年の後半には先発としても結果が出始めます。
そして迎えた今年、再度トヨタの補強選手として都市対抗に出場。先発として計12回を投げ2失点と全国大会でも試合を作れることを証明し、一気にドラフト戦線に名前が挙がってきました。数年ぶりにスカウトのコメントが載った記事も出ています。
社会人ドラフト候補で一番試合を作れるのは誰?と聞かれたらこの人と答えます。ローテに入れる実力がある。
特徴としては癖のないフォーム、プロからの評価ポイントは高いそう。また左打者を比較的苦にしていないのも〇。バンバン三振を取るというタイプではなくなりましたが、その実戦力で被安打を少なく抑え、四球も出さないピッチングを見たい。後は年齢が順位にどう影響するかでしょう。
予想:下位
以上10人です。(ちょくちょく関連のある選手も紹介しちゃいましたがご了承ください)まとめると、
となります。また、私の主観になりますが
プロではこんな感じ?かもです。まぁ先発として挙げた選手たちもリリーフとして見ている球団はあると思います。こればっかりはチーム事情によりますね。(実際、直近のドラフトで指名される社会人投手の年齢は高くなっている傾向にあると同時に、彼らの便利屋起用される確率は高くなっている気がします)
正直、今年のドラフトは大卒投手がとても豊作で、この中から指名されるのも2、3人かと思われますが、もちろん全員指名される力量・チャンスはありますので当日を楽しみにしたいです!
ではまた!
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