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振り返りとかこの先とか

振り返ることでより鮮明に前が見えてくるということがある。今年。2021とはどういう一年だっただろうか。2020年とは違っただろうか。より前に進めたのだろうか。振り返りも反省もないという人はそれはそれでいいと思うし否定もしない。

2020年に1つの公演が延期となり、1つの公演を上演することが出来た。
2021年は2つの公演を上演することが出来た。周りでは時期が悪かったのか延期、中止という声も聞いた。運が良いという言葉では片付けられないが、、、無事に公演を行い、終演することが出来たことは参加された出演者、スタッフ、観に来られたお客様のご協力があってのことです。ありがとうございました。

21年1公演目となる『セーブポイントからもう一度』。SFともファンタジーとも言えないかもしれない本作では、ずっとやりたかった時間モノに手を出した、ものの、がっつり時間SFの要素はなかったかもしれない。ただ今回この作品をやってみて思ったのは、時間モノをやりたかったのではなく、時間という1要素を使った会話劇をいつものようにやりたかったのだ、ということに気づく。うちではあまり積極的にコメディをやってこなかったが、こういうご時世で辛い話や暗い話をやるよりは振り切って笑えるようにしたいという思いで作った作品。そこにはこの人達じゃなかったらこの空気感出せなかったよなぁというベストなメンバーが揃ったことも大感謝である。コメディについてはここでやりきったこともあり暫くはお休みしてもいいなと思っている自分がいるものの、暗い話、悲しい話、辛い話をそのままやるとなると2時間そういう気持ちでいるのは正直しんどいものがある。作劇の自分に課しているルールとしてはネガティブな要素を笑いで包み込んで届けるという点、ここはぶれたくないところである。と言っているということは次に書こうとしている物語は若干暗いトーンを、痛いトーンを感じている。が、まだまだキャラクターの表情や感情が見えていないうちなのでなんともなわけである。

21年2公演目は『無視できない私の中の感情』。本作は20年に劇団旗揚げして初めての経験となった延期公演の上演。劇場が変わったこともあり20年に脱稿していた台本を100%変更した。それは正しい選択だったと今でも思う。既に歌唱楽曲自体は20年に完成していることもあり、それに合わせて台本を変更したことが懐かしい。歌唱稽古が組み込まれた稽古を初めて経験し、と言いながら私はただスピーカーから音楽を流し、レコーディングに立ち会ったぐらいしかしていないが、良い経験でした。まだ公演からひと月程度しか経っていないのにだいぶ昔のことのように思います。思い出そうとしても思い出せないぐらいに遠いことのようです。本作でトライしたこととしては主役の桜。長台詞を通常の倍ぐらいにした。歌唱もあるのにあんだけ喋らせて、出番もあって、いやぁ、大変だなぁって今になって思います。今度出てもらうときはもうちょっと優しい役にしようと思うのはこれ私の反省です。ただ言い訳をするわけでもあるのですが、基本的に私は長台詞と思われるセリフはその時間をもたせられる人にしか渡しません。私の期待値と言っても過言ではないのです。と言ってもなげぇよと辟易されると困るので少し長台詞は減らそうかなと思います。長台詞についてはもうひとり謝らないといけない役があって、穂乃果。桜とは異なる長台詞。テンション、バリエーション、トーン、滑舌、スピード、リズム、テンポetc・・・観ていて大変だなぁとかは敢えて思わないようにしていましたが、終わった今は大変だったろうなぁとは思います。もう少し楽なポジションをお願いしようかとか色々と考えたりもするわけですがお二人は出来る人なので託したい気持ちもあります。まあ、徒然に振り返りつつも、またいつかは歌唱シーンのある芝居はやってみたい気持ちもあるものの、暫くは会話劇に戻ろうかなと思います。

ここまでは21年の振り返り。じゃあこの先は、ですが、現状2022年も今年同様、2公演を予定しております。

■1公演目:5月11日(水)~5月15日(日)
第13回公演『選ばれるのはいつだって一人なんだから』
場所:シアターKASSAI
生徒会副会長を主役とする次期生徒会長選挙期間のお話。現生徒会長からは「あなたを私は推薦しない」と言われつつも、諦めるものかという強い意志のもと立候補。クラスメートに応援してもらいながら他の立候補者、現生徒会長の推薦した立候補者との戦いに身を投じていく。。。

■2公演目:11月2日(水)~11月6日(日)
第14回公演『あなたに会いたいから私は今日も空を見上げる』
場所:確定していますが来夏頃に情報解禁予定
2018年に上演した短編集『ソノ先に在る、あるいは居るモノへ』の第4話の長編化ですが、恐らく大きく変わる予感しかしません。キャラ数も多くないので、恐らく倍ぐらいになるか、今より+αぐらいで済むか、、、私にもわかりません。短編集では、ある日突然神様に指名され、神様を助けに行くことを義務付けられた夫と、夫を突如奪われることとなるその妻の物語。

来年、どういう状況となっているかなんて誰にもわかりませんが、もう少しだけ日常を取り戻せていたならと期待してしまう自分がおります。祈ったところで願ったところ状況は変わらないのかもしれませんが、日常を取り戻していくために自身が出来ることをやっていこうと思うのは昨年と同じだなぁという。

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