見出し画像

テレビゲームのヒロイン(女性キャラクター)を紹介する



0.はじめに

このブログではゲームソフトを紹介していますが、今回は趣向を変え、ゲームに登場するヒロイン(女性キャラクター)を紹介していこうと思います。まあ、需要がなさそうな記事ですが、よければお読みください。


1.ツァン ディレ(遊戯王TF6)

ツァン ディレと説明

PSPの『遊戯王タッグフォース6』に登場するキャラクター。名前の通りツンデレ。
6以前にも登場していますが、固有グラフィックになったのは5からで、濃いキャラクターゆえに印象に残りました。
タッグフォースには元々、「あまりデュエルをしない(しなさそうな)女性キャラが強力なデッキを使う」という謎の伝統みたいなものがあり、ツァンディレもその1人です。
当時の環境デッキ「六武衆」を使ってくる完全なガチプレイヤー。ぜひ相方にして無双してみてください。他にも濃いキャラはたくさんいます。スタッフの気合いが凄いですね。


2.天倉澪(零~紅い蝶~)

天倉澪(あまくら みお)
パッケージより「澪」

PS2のホラーゲーム『零~紅い蝶~』に登場する主人公・天倉澪(あまくら みお)。双子の姉「繭(まゆ)」がいます。

姉の「繭」双子なのでそっくり

ゲームのストーリーは、ひょんなことから「地図から消えた村」である皆神村(みなかみむら)に迷いこんだ2人の脱出劇です。
かつて2人で遊んでいる最中に姉が足をケガしてしまい、責任を感じた澪はそれ以降、足の弱い姉を気遣っています。華奢な身体ながらも、幽霊だらけの廃村をカメラ片手に奮闘する姿が健気ですね。
本作では繭が澪に依存する描写が多いですが、リメイク版の追加エンド「陰祭」では澪の繭に対する想いが語られます。実はこの話は「共依存」の話だったんですね。
その追加エンドは悲しい結末を迎えますが、どこか穏やかな雰囲気があって、BADエンドというよりSADエンドというような印象です。

かなり人を選ぶストーリーなので安易におすすめはできませんが、双子特有の不思議な世界観を体験してみたい方は注目してみるのも良いでしょう。ゲーム自体もジャパニーズホラーという感じで怖いです。


3.杉崎由希子(ファーストkiss☆物語)

杉崎由希子(すぎさき ゆきこ)

PC-FX最後のゲーム『ファーストkiss☆物語』に登場するキャラクター。ゲームはPS1と2、ドリームキャストにも移植されています。ドリキャス版は見かけたことがないのでかなり貴重かもしれません。PS1版が一番探しやすいと思います。

主人公とは高校3年間同級生、いわゆる「腐れ縁」ポジションのキャラクターであり、関係も「友達以上恋人未満」というよくある設定(テーマ曲も同名)。「ときメモ」でいうと朝日奈夕子が近い気がします。
一緒に弁当を食べたり、遊びに行った帰りの電車の中で主人公に寄りかかるシーンなんかを見ると、どう見ても恋人同士にしか見えませんが、主人公が鈍感なのもあって関係はいまいち進展しない様子。
共通の友人「綾乃」との三角関係が主要なテーマとなっています。
話自体はよくあるベタな展開ですが、エンディングの清々しさが素晴らしいです。

本作はヒロイン同士の「横のつながり」が比較的濃いのですが、由希子は同級生かつ腐れ縁ということもあり、他のヒロインルートでもよく遭遇します。由希子は主人公を好いていますが、他ルートでは主人公に協力してくれます。その時の由希子の心情が、すべてを知っているプレイヤーには心に響きます。そして主人公に対してこう思うわけです。
「おい、由希子の気持ちに気付け!ww」と。

筆者の実人生ではここまで親しい女性はいませんでしたが、でもどこか懐かしい感じを覚えます。それは、こうした「あまり気を遣わず気軽に話せる元気な女性」に学生時代それなりに出会ってきたからかもしれません。
そういう人たちに支えられてきたのだな、ということが今ならよくわかります。
学生時代の懐かしい気分を再体験してみたい方は本作を遊んでみるのが良いかもしれません。良いキャラクターもたくさんいますし、雰囲気もなかなか良いですよ!


4.森村恭子(ファーストkiss☆物語)

森村恭子(もりむら きょうこ)

同じく『ファーストkiss☆物語』に登場する森村恭子。「ハニードーナッツ」でアルバイトをしながら劇団の練習に通う大学生。つまり主人公より年長です。
ゲームの時間軸が高校卒業1ヶ月前なのでまだ寒いはずなんですが、公園の中で半袖1枚だけ着て練習しています。活発ですね。筆者は寒がりなので絶対無理ですけどww
キャラの属性を簡潔に言うと「ドジっ子お姉さん」という感じでしょうか。どこか垢抜けず、おっちょこちょいな性格です。

ストーリーは役者を目指して練習に励む恭子さんを応援する、というシンプルなもの。
劇団の先輩にいじめられたり、なかなか結果が出ず落ち込む恭子さんを主人公が励ますことで話が進んでいきます。
後編では開発元の「ヒューネックス」のネタが入るなど、遊び心のあるシナリオでもあります。欠点としては他のヒロインとのつながりが薄いことでしょうか。学校外のキャラだし、多少は仕方ないのかも。

まあ、よくあるベタなサクセスストーリーなんですが、これがなかなか良いんですよね。
役者の夢を親に反対され、それでも諦めきれない彼女はひとり暮らしをしながら頑張ることを決意。すぐには結果に結びつかずとも、夢のために努力する彼女の姿は、どこか心に響くものがあります。
エンディングの1枚絵にも思わぬ感動的な仕掛けが施されています。スタッフの細かいこだわりが感じられて良かったです。

優しい性格の持ち主で、「ときメモ」でいうところの虹野さんのようなキャラクターです。事情があって待ち合わせに遅れた主人公を雪の中待ち続けたり、似ている部分もありますね。
声がかわいらしいのも特徴。なんですかね、こう、「シンプルなかわいさ」って言うんでしょうか、ナチュラルな感じが筆者には好印象でした。これに関しては実際に聴いてみないとわからないので、興味を持った方はゲームを探して遊んでみてください。


5.皆瀬葵(Piaキャロットへようこそ!!2)

主人公の服を直す皆瀬葵(みなせ あおい)

『Piaキャロットへようこそ!2』に登場する皆瀬葵(みなせ あおい)。
同作はファミレスでアルバイトをしながらヒロインとの交流を深めていくゲームで、「ときメモ」のファミレス版みたいなものです。
季節は夏で、全体的に爽やかな雰囲気となっています。
先ほどの「お姉さん感がない」お姉さんである森村さんと比較すると、こちらは姉御肌のお姉さん、という感じ。仕事中は頼りになります。非常にさっぱりした開放的な性格で、気取らない感じが好印象。
とはいえ、昼間からビールを飲んだり、パチンコに通ったりする問題児でもありますww
年上キャラが好きな人には刺さるかもしれませんね。

欠点というか、気になる点としてはCVがクレヨンしんちゃんのみさえと同じことですかね。いや、別に声自体は悪くないんですが、どうしてもみさえを思い出してしまうので・・笑


6.病院の少女(ぼくのなつやすみ2)

ぼくなつ2の病院にいる謎の少女。良い画像が見つからなかったので文章のみで紹介。
お盆の数日間、夕方にのみ出現します。果たしてその正体は・・・?!
儚げな感じがとても印象的でした。


7.藍沢空(実況パワフルプロ野球10)

藍沢空(あいざわ そら)

『パワプロ10』に登場する藍沢空。フライトアテンダントをしています。主人公を2軍時代から応援しているファンで、ストーリーに定評があります。ただ、肝心のゲームがテンポが悪いため、そこが難点ですね。


8.原崎望(シェンムー)

原崎望(はらさき のぞみ)

『シェンムー』に登場する原崎望。主人公の巴月涼(はづき りょう)と同級生で、涼に好意を抱いています。実家は花屋を経営しており、店番をしていることもあります。
同作は父を殺された主人公の復讐物語で、涼は闇の組織と闘うことになります。そのため、涼の周りにも危害が及び、原崎もその標的にされ、誘拐されます。
身の危険にさらされながらも主人公を優しく気遣う姿がとても心に残りました。理想的な同級生ですね。


9.エレナ(グランディア2)

エレナ

『グランディア2』のエレナ。カーボの村にいる歌姫。闇の化身が力を増す「闇の日」が来る前に、結界を張って邪悪な力を封印すべく儀式を行いますが失敗。逆に闇に取りつかれることに。取りついてしまった闇を祓うために主人公リュードと共に旅に出ます。
困っている人を放っておけない性格で、他人に無関心なリュードとは対照的。そのため2人はことあるごとに言い争いになります。
キャラクター自体に真新しさはありませんが、ストーリーを通じて彼女の心境が変化するのが興味深いです。
終盤、彼女は自分の信仰を打ち砕かれ、一度は途方に暮れます。自分が今まで信じていたものが信じられなくなったとき、どうするか。彼女が見つけ出した答えとは?
最後のエンディングでの会話が印象的でした。ゲーム自体も面白いのでぜひ遊んでみてください。


10.大江和那(パワプロクンポケット10)

大江和那(おおえ かずな)

さて、世の中にかわいい(またはカッコイイ)ヒロインは星の数ほどいるわけですが、
「人生観に影響を与える」
レベルのヒロインに皆さんは出会ったことはありますか?
ここで紹介する『パワポケ10』のヒロイン「大江和那」はまさに、筆者の人生観に大きな影響を与えたキャラクターでした。
長くなりますが、語っていきます。

彼女の本名は茨木和那(いばらき かずな)です。なぜ大江と名乗っているかというと、小学生のときに武装した高校生に襲われ、大ケガをしてリハビリに1年費やしたからです。暴行事件で有名になりすぎたため、本名を伏せて通学しているわけですね。
和那は小学生の頃からケンカは無敗。当時は乱暴で自分の強さを鼻にかける人物だったそうです。襲われたのはそのためかもしれません。
しかし、暴行事件の後は比較的大人しい性格になり、中学ではいじめに遭います。そのせいか自分の力を誇示することはなくなりました。
主人公とは同級生ですが、彼女はケガの治療とリハビリに1年を費やしたため、主人公より1歳年上です。しかも身長は190cmほどの大柄。性格は後述しますが、主人公目線では「お姉さん」というよりかは「気を遣わず話せる友達」といった感じ。さらに童顔。
関西弁を話し、お笑いも好きなようです。
幼少から祖父に古武術「イバラキ流」を叩き込まれ、槍や体術を得意とします。握力も右115、左99と、かなり強いです。

森で武術の鍛練をしていたところを主人公が偶然発見し、二人の交流が始まります。最初はぎこちない感じでしたが、慣れるうちに彼女本来の口調になっていきます。
主人公との交流によって向上心を取り戻した和那は、「しあわせ草エキス」と呼ばれる薬品の実験台に志願。これは低確率で潜在能力を開花させる薬で、彼女はこの薬によって「重力制御」という超能力を得ます。
それは「自分及び周囲の重力が働く方向を変える」能力でした。
つまり、重力の方向を上に向ければ、上に向かって「落ちる」ことができ、正面に向ければ高速移動ができるようになるわけです。
しかも、元々身体能力が高かったこともあり、この能力に目をつけられ、闇の組織に追われる身となってしまいます。彼らは和那をエージェントとして訓練し、利用しようとしてきます。
つまり、あの薬を飲んだ時点で、彼女が「普通の生活を送る」ことは二度とできなくなってしまったのです。主人公に勇気づけられ、一歩踏み出した結果がこれとは、何たる皮肉でしょうか・・・。

しかも、彼女が飲んだのと同じ薬を親友が飲んでしまい、その親友は死亡。その事実を揉み消したことも聞かされます。
当然彼女は反発し、組織からの脱走を図ります(なんかコナンみたいですね。)。
しかし脱走は失敗し、彼女は戦闘員としての訓練を受けることに。主人公も人質に取られます。
ですが、彼女も反撃のチャンスを伺っていました。主人公と協力し、目付役の「浜田」と決闘。追いつめますが、薬の禁断症状によって倒れ、脱走は失敗に終わります。
その後は主人公と少しずつ疎遠になっていき、組織から完全に逃れることはできない、と彼女は悟ります。
そして、最終的に彼女は主人公に別れを告げます。もはや自分は裏世界の人間であり、本来無関係なはずの主人公を巻き込みたくないから、というのが理由でした。
そしてそのとき、かつて主人公に森で語った茨木童子の話を持ち出し、「茨木童子が絶世の美男子にも心を動かされなかったのは、故郷に好きな人がいたから」という解釈を語ります。童子を自分に見立て、主人公に別れを告げるんですね。
そして笑顔で主人公と別れるのですが、その一瞬に彼女の泣き顔が・・。和那にとって、弱気になっていた自分を励ましてくれた主人公がいかに大切だったかがわかるシーンであり、胸が熱くなります。

シナリオは賛否あります。主人公そっちのけで超能力バトルが始まり、主人公はほとんど関与できません。結末もすっきりするものではなく、悲しいラストシーンを迎えることになります。
しかし、それを加味してもとにかく和那のキャラクター造形が素晴らしいです。

大柄なのにぎこちなく、最初は主人公を怖がるといったギャップもそうですが、空腹なのに主人公に弁当を譲り、自分のお腹が鳴っているのをごまかそうとする健気さ、超能力を使うと「体重が同じものを抱けば空中浮遊ができる」と聞いた途端、主人公に抱きついてくる大胆さ、意欲が湧かない体育祭に、主人公が「結果を出したらご褒美を出す」と言ったら俄然本気を出すなど、素直な側面もあり、非常に多彩な顔を持ちます。実際、顔グラのパターンも多いです。

関西弁も、気取らない彼女の良さを出しています。北海道在住の筆者は関西弁を聞く機会がほとんどなく、当時は憧れでしたね。
主人公との関係性も絶妙で、付かず離れずというちょうど良い距離感。やや和那の片想いのような描写もされていて、切ない印象をプレイヤーに与えます。
「たとえ相手と離れ離れになっても、自分が相手を好きでいられるならそれでいい」という、和那のあまりに達観した姿勢と決意。当時中学生だった私には衝撃でした。何しろ、ハッピーエンドでも、バッドエンドでもないビターエンドでしたから。

筆者は現実でもゲームでも「年上キャラ」に好印象を抱くケースが多いのですが、もしかすると和那の影響を受けているのかもしれません。あの忌々しい「第二次性徴」の黎明期くらいまでは女子の方が男子より身長が早く伸びます。そのせいか、背の高い女子は同学年でもお姉さんのように見えるんですよね。それが私にとって何か憧れの的になっていたのでしょう。
まあ、その後身長は逆転し、制服と出席番号で露骨に区別される時代になると、もはやそんな雰囲気はなくなり、疎遠になってしまいますがね・・・。
いくつになっても「飾らず話せる相手」は貴重なのでしょう。
大江和那はまさに私が好きな要素を詰め込んだキャラクターで、その切ない運命に胸が締め付けられるのでした。

そしてその後、私も同様に、とある「重要人物」を心の羅針盤とすることで、恋愛市場から完全に離脱することになります。この和那のストーリーが念頭にあったのでしょう。詳細は「私の「恋愛」が終わった日」に記してあります。


11.おわりに

というわけで、印象に残ったヒロイン紹介を終わります。クセが強いキャラから王道のキャラまで色々紹介できたかと思います。筆者は年上・さっぱり・絶妙な距離感を保った関係性のキャラが好きな傾向にあるようです。関西弁が入っていると、なお良いみたいですね。
まあ、私の好みは正直どうでも良いんですが、ゲームをしているとキャラクターの生き方・考え方に大きな影響を受けることもあります。気になったキャラがいれば該当作品を遊んでみてください。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回の記事でお会いしましょう!

興味を持った方はサポートお願いします! いただいたサポートは記事作成・発見のために 使わせていただきます!