幸運の笛吹き

北海道出身。3大趣味は「読書」「旅」「レトロゲーム」 大学時代読んだ本は400冊以上(…

幸運の笛吹き

北海道出身。3大趣味は「読書」「旅」「レトロゲーム」 大学時代読んだ本は400冊以上(哲学・思想→西洋文学→日本文学の順) 現在はまちづくり関連の本を読んでいます。 ひとり旅も好きで、JR北海道全線完乗(2016年時点の路線) 主要ゲーム機 「PS2」「ドリームキャスト」

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    本の書評、要約、考察など。読書が好きな方、概略を掴みたい方向けの記事

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    レトロゲーム(主にPS2以前)の紹介、感想、考察など。

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    北海道に関する情報をまとめました。

  • プルースト『失われた時を求めて』を詳しく読む

    世界文学の最高峰とも呼ばれる、 20世紀フランスの大長編小説 マルセル・プルースト『失われた時を求めて』の詳細解説です。

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【挫折した大作に再挑戦】プルースト『失われた時を求めて』の読み方

1.完読が難しい理由文学好きであれば誰もが一度は完読を夢見る『失われた時を求めて』。しかし完読はかなりハードルが高い。まずはその理由を説明しよう。 (1)物語の時系列が複雑だから (2)比喩表現が多彩かつ複雑だから (3)登場人物が多すぎるから (4)知らない言葉がたくさんあるから 2.完読するためにできること(1)入門書を読む (2)引用文献、参考資料を読み込む (3)第1部 コンブレーを精読する 3.読もうと思ったきっかけ 大学時代、図書館で見つけた

    • 【お知らせ】しばらく休みます

      こんばんは。 突然ですが、しばらく記事の更新を休止します。 最近Youtube動画投稿とnote更新が競合し、大変ではありましたが何とか継続できていました。モチベーションが高かったためです。 しかし、ここしばらくnote更新の意欲が落ちてしまい、しんどくなってきました。 先日、「デジタル記事の書き方」という記事を出しました。今、まさにあそこで書いた通りのことが起きています。 つまり、ただデバイスに触れて入力するだけの作業が続いた結果、健全な身体感覚が失われてきた感じです。

      • 【児童書&今後の予定紹介】『消える総生島』(講談社青い鳥文庫)はやみねかおる 著

        今回は趣向を変えて児童書を紹介します。講談社青い鳥文庫で出版された『消える総生島』です。 本作は名探偵・夢水清志郎シリーズの一作で、私が初めて読んだ「はやみねかおる」作品でもあります。 岩崎家の三姉妹、亜衣・真衣・美衣が映画ロケのため、とある島に招かれることになるのですが、そこに名探偵の夢水清志郎教授がついてきます。教授は推理には定評があるものの、一般常識は欠けており、三姉妹を困らせています。 島では次々と奇怪な事件が起こり、その度に謎のメッセージが残されます。果たして教授

        • 【ゲーム紹介】『火焔聖母』(DC)

          今回紹介するゲームは『火焔聖母』です。2001年にドリームキャストで発売されたゲームで、ジャンルは推理アドベンチャー。 21世紀の近未来都市を舞台に、原始的宗教が絡む怪事件が発生し、その解決に挑むというもの。 【ストーリー】 西暦2013年、探偵事務所で見習いをしていた主人公は依頼により、青森県のいざなみ市へ向かう。そこは次世代エネルギーの研究所があり、社会がセキュリティ化されている近未来都市だった。IDカードがなければ街に出入りすらできない程の徹底ぶりである。 一方で、古

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          【ゲーム紹介】『神機世界エヴォリューション』(DC)

          今回紹介するゲームは『神機世界エヴォリューション』です。1999年にドリームキャストで発売されました。中身はいわゆるローグライクRPGです。 ゲームの舞台は高度な先史文明が滅んだ世界であり、その文明の遺産を冒険家たちが発掘しようとしていました。主人公のマグ・ランチャーもその1人です。 マグは執事の「グレ・ネイド」と神秘的な少女「リニア・キャノン」(すごい名前ですねww)を連れて遺跡の探索に向かいます。 キャラクターはいずれもかなりデフォルメされており、かわいらしい印象をプレイ

          【ゲーム紹介】『神機世界エヴォリューション』(DC)

          【書評】『日本写真史』(上・下)(中公新書) 島原学著

          島原学『日本写真史』(上・下)を読みました。幕末の写真黎明期から現代までの写真の歴史を扱った本です。上下分冊となっています。 上巻では写真の誕生から戦後の高度経済成長時代までの歴史を説明。出版や映像メディアの進歩もあり、報道写真がジャンルとして成長・成熟していきます。戦渦や公害問題を社会に発信する「リアリズム写真」が影響を与えます。 写真史に名を残す巨匠たちの名前や活動実績、手法も続々と紹介。奈良原一高、土門拳、東松照明など。 『日本写真史』の紹介でした。 当初は高価で

          【書評】『日本写真史』(上・下)(中公新書) 島原学著

          不覚にも昨日投稿を忘れ、毎日投稿の記録が途絶えてしまいました・・・。残念・・・。そして申し訳ない・・・。 365日連続投稿を目指していましたが、また1からやり直しです。 早速今日からまた始めます。 忘れないようにアラームかけといた方がいいかもしれません。

          不覚にも昨日投稿を忘れ、毎日投稿の記録が途絶えてしまいました・・・。残念・・・。そして申し訳ない・・・。 365日連続投稿を目指していましたが、また1からやり直しです。 早速今日からまた始めます。 忘れないようにアラームかけといた方がいいかもしれません。

          【書籍紹介】『スケッチは3分』(光文社新書) 山田雅夫 著

          山田雅夫『スケッチは3分』(光文社新書)を読みました。論理的・工学的観点から即興スケッチの方法を教えてくれる本です。 著者の山田雅夫氏は都市計画家、1級建築士で岐阜県のIT顧問。他の著作に、 ・『ケータイ「メモ撮り」発想法』 ・『散歩しながら街をさらりと描く15分の裏技』 ・『15分スケッチのすすめ』 ・『色えんぴつで描く15分スケッチ』 などがあります。 本書には速く描くためのコツとして、 ・定規で線を引かない ・円を描く場合は楕円のカーブに気をつける ・描きにくいものは

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          身体感覚を失わないデジタル記事の書き方・読み方

          0.はじめにネット上のデジタル記事に触れる人は多いだろう。筆者もその一人だし、この記事もまさにデジタル記事である。 当ブログは元々、本の紹介や解説、感想を書くために始まった。最近は扱うテーマが広がり、読書に限定されていないが、それでも一応は読書を主軸としており、今後もそれは継続する予定だ。 ただ、ここ最近は懸念事項が出てきた。 というのも、果たして記事の投稿だけで本の魅力を伝えきれるのか、また伝わっているのか、疑問に感じてきたからである。 「北海道の◯◯を紹介する」シリー

          身体感覚を失わないデジタル記事の書き方・読み方

          【書籍紹介】『里山産業論』(角川新書) 金丸弘美 著

          金丸弘美『里山産業論』(角川新書)を読みました。里山の食を活かした地域振興の本です。 著者はまず、まえがきで農業の集約化・大規模化・企業化を批判します。日本には中山間地域が73%あり、そうした方法は適さないからだそうです。 むしろ、多様で特徴のある商品開発で差別化を図る、加工や食べる場所まで担い、地元雇用を増やす、周辺環境に配慮することで名所旧跡なしに人を呼ぶチャンスを作ることを提唱。 地域住民に対しては、 ・自分たちの置かれた状況を知るために、海外を含めた外部に赴く。そ

          【書籍紹介】『里山産業論』(角川新書) 金丸弘美 著

          【ゲーム紹介】『セガラリー チャンピオンシップ』(SS)

          今回紹介するゲームは『セガラリー チャンピオンシップ』です。元はアーケードゲームで、1995年に稼働し、同年セガ・サターンに移植。その後WindowsやGBAにも移植されたようです。 今回紹介するサターン版は隠し車種や2P対戦が追加されています。 コースは初級・中級・上級の3つが用意されており、ラリーゲーム特有のスピード感、スリップの感覚などを味わえます。 コーナーに差し掛かると画面に警告表示が現れる親切設計。カーブのタイミングがわかるので初心者にも優しいです。 その後ドリ

          【ゲーム紹介】『セガラリー チャンピオンシップ』(SS)

          【ゲーム?紹介】『What's シェンムー 湯川(元)専務をさがせ』(DC)

          今回紹介するゲーム?は『What's シェンムー 湯川(元)専務をさがせ』です。ゲームというか『シェンムー』の体験版ですね。ドリームキャストで遊ぶことができます。 ゲームの舞台である80年代の横須賀を歩きながら、自虐CMで有名な湯川専務を探す内容です。 本家と同じく街の人から情報を集め、湯川専務の場所を探ります。 ムービー中にボタン入力を要求されるイベント「QTE(クイックタイマーイベント)」も体験できます。 他にもキャラクターがゲームについて説明してくれる「インフォメーショ

          【ゲーム?紹介】『What's シェンムー 湯川(元)専務をさがせ』(DC)

          【書籍紹介】『地球をこわさない生き方の本』(岩波ジュニア新書)

          『地球をこわさない生き方の本』(岩波ジュニア新書)を読みました。 タイトル通り、地球環境問題に関する書籍で、私たちの大量生産/消費/廃棄社会を厳しく批判しています。 論調が感情的なため、客観的・理性的な姿勢がある程度求められる書籍としては不十分と言えます。しかし、そのぶん現代社会への批判が強くなっており、社会問題を自分事としてしっかり認識するには良いでしょう。 特に、教科書で「朝鮮特需」と呼ばれている、朝鮮戦争向けの物資を生産し、儲けを得たことを「火事場泥棒だ」と厳しく断罪

          【書籍紹介】『地球をこわさない生き方の本』(岩波ジュニア新書)

          【書評】『都市と水』(岩波新書) 高橋裕 著

          0.はじめに高橋裕 『都市と水』を読みました。古めの岩波新書なので、新刊書店では扱っていないかもしれません。確か青森石江のブックオフで買ったものだと思います。 著者は河川工学を専攻し、『国土の変貌と水害』『自然の猛威』『クルマ社会と水害』などの本も書いています。 全5章の構成です。 ・「水の戦後史」 ・「都市化と水害の変貌」 ・「水をどう利用するか」 ・「自然の水循環をもとめて」 ・「都市化社会の水文化」 となっています。 本稿では3章まで簡単に要約して紹介します。 1

          【書評】『都市と水』(岩波新書) 高橋裕 著

          名作文学の映画版を紹介する

          1.『ジェーン・エア』イギリス文学の有名人でブロンテ三姉妹の一人、シャーロット・ブロンテより『ジェーン・エア』映画版。何度か映画化、ドラマ化されている。 『市民ケーン』で有名なオーソン・ウェルズ、『レベッカ』に出演したジョーン・フォンティンが主演。若かりし頃のエリザベス・テイラーも出演している。 元々ゴシックホラー的要素がある作品のため、白黒映画である本作とは相性が良いです(不気味さが増すため)。 先述した通り、映画もドラマもいくつかあるので、見比べてみるのもありですね。

          名作文学の映画版を紹介する

          【読書案内】主要新書を紹介する

          1.岩波新書日本初の新書。1938年創刊で歴史も長い。「岩波ジュニア新書」という若者向けの姉妹レーベルもある。 現在は赤表紙が定番だが、かつては緑や黄色の表紙もあった。本によっては専門的な記述も多く、やや難しい印象もあるが、幅広いテーマを扱っており、色々読むだけで知識が深まる。 おすすめは丸山眞男『日本の思想』、宇沢弘文『自動車の社会的費用』『社会的共通資本』など。 2.ちくま新書教育、格差、高齢化、地方衰退など、社会・教育問題を多く扱う新書。1994年創刊で、姉妹レー

          【読書案内】主要新書を紹介する