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要素還元的介入は存在しない

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

全体論と要素還元論

について書いていこうと思います。

この理学療法士界隈では

よくある論争ですが

私の意見を書いていこうと思いますので

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。



結論

結論からいうと

これは

全体論が正しい

です。






と言いたいところですが

そもそもですが

この論争が起きること自体

私は不毛だと思います。

不毛というか

起こるはずがないのです。

なぜかというと

私たちに要素還元的介入はできないから

です。



なぜ論争が起こるのか

まず要素還元論と全体論について

簡単に説明しますね。

要素還元論は


複雑なものを分解していき、足りない要素を見つけて還元していくことで全体の改善につながる

という考え方であり

全体論は

複雑なものは分解した要素を足し合わせた以上のものであるため、全体を見ていかなければならない

という考え方です。

よくあるのは

前者の要素還元論を否定し、全体論を支持する考えです。

確かに生命は複雑であり

分解して要素で分けたとしても

理解できるものではありません。

そのように考えると

必然的に全体論を支持する形となります。

しかし

この考えはとある事実を見落としている考えだとも私は思えます。



私たちの介入の性質

全体論を主張する方が

見落としがち事実として挙げられるのが

私たちの介入は全体に波及する

ということです。

例えば

膝関節に介入したとしても

変化するのは膝のROMだけではないはずです。

歩行だったり痛みだったり

統合されたものが変化するのが

よくわかるはずです。

この

一部分の介入で全身に波及していく

という事実は

そもそも要素還元的介入になるのでしょうか。

私が主張したいのは

どうやっても私たちの介入は全体論になってしまう

ということです。

人体は要素で分けられるものの

一つの刺激が全身に波及する性質を持っている限り

要素還元的介入などできるはずもないのです。

本当の意味でできるのは

切れた靭帯を修復したり

組織間に生理食塩水を入れて滑走をよくしたりできる

ドクターの方ぐらいでしょう。



ただの解釈の違いである

このことを理解していれば、

要素還元論 VS  全体論

といったような論争など起こるはずがないのです。

要素還元的に考えていたとしても

その性質が変わらない限りは

全体論に必然的に至るはずなのです。



このように考えると

ドクターの世界とPTの世界は

とんでもなく違うと思いませんか?

私たちはドクターの方も納得するような

リハビリの内容を提供するのが重要視されていますが

そもそもの治療概念が

全く違うことを

両者とも理解する必要があると

私は考えます。



本日はこれで以上です。


ここまで読んで頂きありがとうございました。



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