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シャーロット・ランプリングが好き

「さざなみ」(原題 “45 years”)を見て、シャーロット・ランプリング良いなあ〜って思った。

45年連れ添っても、昔の恋人を思い出す夫に心がざわつくのね。その微妙な心の動きが、一見無表情な彼女の行動や言葉の端々に表れていて、悲しくて、ちょっと怖かった。

夫婦には子供がいない。でも、夫の元恋人が彼の子供を身ごもったまま亡くなっていたことがわかってしまった。そして、かなりデリカシーにかける夫の口から元恋人とは結婚するつもりだったと聞かされる... それは女性としては辛くなるよね。その点では、何故か私も思いきり感情移入してしまった。デリカシーの無い夫ってどこの国でもどの年代にもいるんだよ!って。

嫌いになって別れたわけではない恋人って、後々まで気持ちが残るからね。晩年それを思い出されたら、妻は辛いだろうなあ...  私も一緒に心がざわついてしまった映画だった。映画の邦題っていまひとつピンとこないものが多いけど、「さざなみ」は秀逸。

この映画を観た後に、彼女が出演してる他の映画「ハイヒールを履いた女」(原題”I, Anna”)をたまたまケーブルTVで観た。ここでも、彼女の地味だけど知性的な雰囲気が役柄に生きていて良かった。共演者のガブリエル・バーンの、クセのある顔立ちと独特の雰囲気が私は大好きなんだけど、この二人の組み合わせが素敵。悲しい話なんだけど、絶望的ではないってところも好みの映画だった。

シャーロット・ランプリングって若い頃をよく知らなかったけど、すごく綺麗なモデルさんだったのね。でも、私は今の上品で知的なおばさまって感じの彼女の方が好き。美しく年を重ねるってこういうことなのね〜。お手本にしよう!って思える女性。

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