LFC2020に参加して(3)

続きです。
前回記事はコチラから

引き続き、印象に残ったワードを書き連ねていきます。
また、講演者情報はホームページにてご確認ください。

[Session B3] 太陽誘電(株) 佐々木毅尚氏
『法務業務改革へ向けたリーガルテックの活用』

・法務業務改革プロジェクトを立ち上げ、法務業務をしっかり定量化し、ブラックボックスからの脱却を図る

・法務業務の大半となるルーティンは効率化する
 (そのために)システムの導入は必須
 (そのために)データ統計も必須

・抵抗勢力の説得には、どれだけプレゼンスを高めるか、示せるかが重要
 (そのために)工場を定期的に訪問し、学ぶ。工場はアイデアの宝庫である

・トライアルでスタートするが、効果検証は最低1年は必要

・テック導入の際は「目的」を明確にすること
 コミュニケーション活性 =Slack
 契約審査省力化 =LegalForce
 品質管理 =Hubble
 など

・部長が社内交渉/社員が使いこなせているかをウォッチングする
 マネジメントミーティングでPRする

・テックは「いかに早く始めるか」が勝負
 契約受付システムは導入すべき=コントロール、データ化ができる

(所感)
定性的評価が大半と思われがちな法務業務をしっかり定量化した、とても良い例。なお太陽誘電は法務の一般採用はしておらず、「弁護士資格保有者」のみを採用するといった徹底ぶり。この部長殿は「自ら」行動していったというのが素晴らしい。弊上司もやれ、マジで。
トライアル1年は驚いたけど、まず弊社では「テックとは」から始めなきゃなので、興味関心を持ってもらうことからスタートせねば。
予算は利益が出てくれないと削られるだけだ。頼むぞ営業、マジで。

続いて


[Session A4] ヤフー(株)/Zホールディングス(株)
妹尾正仁氏
『経営の視座と法務の視座は違うのか?』

弁護士からインハウスになるわけでなく、全く異なる部門を経て法務に(帰って❓)こられた稀有なご経歴の方。
法務部門責任者に異動後、Zホールディングス株主総会(準備期間3ヶ月もなかった)では、得意分野があるそれぞれの人に役割を分担し、チームとして統括した。(理想的!)

・経営はリスクを「取る」、法務はリスクを「軽減する/できないことはできない」…反する思考。

・ガーディアン機能を強化し続けるのではなく、取れるリスクはなにかを法務から提言していく

・大切なのは「オオカミ少年」にならないこと。「またアイツが余計な事を言っている」と見られたらダメ

(所感)
疲れてきてメモもだいぶ適当(残念)な感じでした。
「法務は経営との距離」が近いを体現されてきた方のお話でしたので、現実味がありました。
しかし、ここでも「法務が経営に(略)」論が。

(全体を通して)
法務っちゅうもんは、
・経営視点で物事を判断できるようにならにゃならん
・経営視点に立つためには、事業を知らにゃ話にならん
・とはいえ法律知識を備えていることは当然のことである
ということで、法務×経営論は今後必要不可欠なようです。

弁護士にとっては事務所に入るだけじゃなく門戸が広がってきていると思うので、ますます無資格の法務担当が今後生き残っていくには、どうしたらいいのやら難しい世の中になっていきそうです。

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