けんおじ

企業法務の人

けんおじ

企業法務の人

最近の記事

リーダーシップのある人が排出されない理由を垣間見た

以前、他社も含む「次期管理職候補者(現管理職者も含む)」を対象とする研修があり、そちらに参加したときの話。 リーダーシップとは何か、マネジメントとの違いは、など通り一辺倒のことを講師が説明し、それは講義として聞いていたのですが、グループディスカッションになったときに「リーダーの定義をまとめる」というお題が出ました。 リーダーは簡単に言えば道を切り開く人、方針を決める人なので(詳細はたくさん出ている書籍等をご参照ください)、自分は「経営者が会社のゴール/道筋を示し、各組織長

    • 「コミュニケーション」の一言で片付けてほしくない話

      自分は企業法務を15年以上担当し、少し管理監督者もやったことのある社会人です。特に上司から部下の「コミュニケーション」にばかり焦点が当てられた書籍・ブログ等が散見されますが、上司も部下も経験した立場からすると、部下側の「コミュニケーション」の視点が抜け落ちている(省略されている)のがとても気になっています。 「コミュニケーション」は便利な言葉だと思います。 でも簡単に使ってる人が多すぎないか?自分の考える「コミュニケーション」の意図が相手にしっかりと伝わってるか? 日頃感じ

      • 【小ネタ】契約レビュー依頼への対応

        企業法務の人です。 先日、「契約書にリスクがないかチェックをお願いします」だけの依頼がきたのですが、当然それだけでは情報不足なので依頼者へ説明を求めたところ、連絡が途絶えました。 このような依頼内容に対する法務担当者としての対応について、「X」でアンケートをとってみた結果を分析してみます。 ひとまず形式チェックをする 20.6% 実態がどうかは置いておいて、契約書というものがある以上、内容を確認して問題の有無の把握と、リスクの程度は一応はかれますね。 しかし、「それ以外

        • Twitterが消えるかも説に備えてテスト

        リーダーシップのある人が排出されない理由を垣間見た

          【読書】ビジネス法務 2023年8月号

          備忘録。今号の特集2(メタバースビジネス参入の実践法務)はスルーしたのでその他のところでメモ。 創刊25周年記念特集「会社法の歩き方〜軌跡と展望〜」 2ページ見開きでそれぞれの先生方がまとめられてましたが、本当に論点がたくさんあって、改めて会社法の深さを再確認した。 冒頭、「株主総会の法制と実務の変遷」がさらっときれいにまとめられている。総会業務をやったことがなく、試験勉強・学問としてしか学習したことのない人は、総会屋がまずどのようなものかわからないだろう。商法から会社法

          【読書】ビジネス法務 2023年8月号

          【読書】ビジネス法務 2023年7月号

          雑誌はアプリに登録できないので、記録として。 流し読みなので特に気になったところにとどまります。 特集1 企業法務にかかわる「民法」重要論点ベスト30 1ページ1事案、設問~用語解説~要件等~回答という構成で、コンパクトにまとまって読み易かった。自分のように「にわか」で法務やってる人間は、基礎はいくら学習しても良いのです。  資格の勉強でよく見かけたような事例が多かったものの、例えば動機の錯誤であるとか、売買契約で買主が買おうと思った段階で、そもそも売主が「ちゃんと説明し

          【読書】ビジネス法務 2023年7月号

          【雑感】目標を「表現」する

          企業で働く皆さまにもありますよね、「目標管理」 この記事は、メンバーから提出された記載がどうしても納得いかず、いろいろ手直しをしたので、思考整理と備忘録です。 目標管理って何だ、何で必要なんだ当り前ですが、ごくごく一般的に、企業で働く人は①月額給与、②賞与(ボーナス)、③退職金、④株式報酬、あたりの組み合わせで賃金が構成されているのではと思います。このうち、①月額給与は通期の成績によって上がり下がりがあるもので、②賞与(ボーナス)は会社が任意に支給するものですが、実際は一定

          【雑感】目標を「表現」する

          (便乗)「オンボーディング」の話

          便乗シリーズ(?)第2弾です。 今回はこちらのツイートから。 「オンボーディング」については、自分もはっきりと理解していませんでしたが、こちらの内容が非常によくまとまっており、良かったです。 いわゆる「人の受け入れ」と「早期戦力化」は、前会社で意識的に取り組んだのと、転職後の現会社が全くできてなかった(少人数で人が圧倒的に足りていないため、できるようなパワーが備わってない)こともあり、転職した後1年間で協力者がいない中コツコツ取り組んだ経緯もあるので、特別思い入れがあり、

          (便乗)「オンボーディング」の話

          【法務】(便乗)法務担当者の私が「若いの」と仕事をする際に考えていること

          Twitterでフォローしているちくわさん(@gigakame)の上の記事を見て共感するところがあり、世の中の法務担当者「若手」の方々の目に触れるのであれば、ぜひおっさんの戯言でも見ていただければと思い、したためてみました。ご笑納ください。 1.自分が「若いの」だったときのこと自分は入社3ヶ月で前任者の退職とともに異動したので、実際の担当業務において「教わった」ということは無いに等しいですが、上司が財務畑の人間で勘が鋭かったので、モノの見方や着眼点なんかは、この時の上司の影

          【法務】(便乗)法務担当者の私が「若いの」と仕事をする際に考えていること

          【読書】「読書すること」の意義について考えてみる

          ※今年の目標に、月2冊は本を読むことをあげていますので、とりとめのない読書感想文です。 今月は、図らずも読もうと思った本に類似性がありましたので、ちょっとまとめてみました。 1冊目:乱読のセレンディピティ(扶桑社文庫) 外山 滋比古 (著) 2冊目:レバレッジ・リーディング 評価ややくどい。5段階評価で3か。 1冊目は「思考の整理術」で有名な学者の方なので、ビジネスと直接かかわる記載はあまりなく、自身の人生・体験記となっている。 本を読んで知識を得ていくと、知的メタボ

          【読書】「読書すること」の意義について考えてみる

          ハイキュー!!と組織論

          突然ですが、お風呂に入っていたら唐突に閃いたので書きます。 まずハイキュー!!ですが、週刊少年ジャンプで連載していたバレーボールの漫画です。(全45巻) ひたすらバレーするだけですが、とにかく面白いので、未読の方はぜひご一読ください。 さて、タイトルにある「組織論」とハイキュー!!が、なぜ結びつくのか。 スポーツとビジネスを比較するようなことはありますが、そういうことではなく、「ハイキュー!!」のあるシーンがきっかけで、これをメモしようと思いました。 1.ハイキュー!!

          ハイキュー!!と組織論

          2023年

          新年明けましておめでとうございます。 まだまだ世の中は不安定で、未来の予測など極めて難しい状態ですが、今年も大きな病気なく娘のATMとしての品質を保ち、必要な投資を行うことができれば御の字かなと思っています。 さて、これまでは「ちゃんと生きる」が唯一の年間目標だったので、まともに抱負などを考えたりしていなかったのですが、今年は30代から40代に変わる節目の年でもあるので、目標らしきものを設定してみました。 1.本を読む 昨年までは本を積んでばかりだったので、今年は月に2

          ワーク・ライフ・バランスの変遷と幸せについて考えてみた時の話

          企業法務の人です。かれこれ企業法務を15年以上やってきてますが、その間にプライベートの結婚・子育てと仕事・勉強の両立について何度も苦労したので、人生の振り返りとともにその辺の変遷を記しておこうと思います。 巷では法務系Advent Calendarで、Twitterの強い法務の方々が有用なアウトプットを創出しており、楽しく/時に眉間にしわを寄せながら拝見しておりますが、本エントリーは「サボる方向に頑張った」記録でございます。 入社~満3年まで『モーレツ期』 入社後、前任者

          ワーク・ライフ・バランスの変遷と幸せについて考えてみた時の話

          契約書の製本/袋綴じ 法務がやるか、他がやるか

          タイトルの件、なぜこんなことを書くかというと、背景は社内事情もあり省略しますが、「他の企業では法務が契約書の製本をするんかいな?」と疑問を持ったことに起因しており、Twitterでアンケートを取ってみたところ、まさかの255票もの回答をいただいたので(ご協力ありがとうございました)、いっちょやる気出して考察してみっかーとなったわけであります。 ちなみにアンケートは「契約書の製本をどこが(部署)やるか」を4択で回答をいただき、次のとおりの結果となりました。 ということで、早速

          契約書の製本/袋綴じ 法務がやるか、他がやるか

          「法務がヒトリでイチからやっていくとこうなる」例

          法務クラスタは皆さんすごい人ばかりです(私のTwitterフォロワー調べ)。 そんな方々と容易に繋がれるTwitterはすごい。私は学生時代に勉強をしてこなかったし、会社に入って法務になってからも、目の前の問題を処理し続けるばかりで勉強が足りてないので、「若いうちに勉強しときゃ良かった」と後悔ばかりしています。  そんな私が、営業から法務に異動になって、なんだかんだ嫌気が差しつつも14年も法務を続けてこれたのはなぜか、経験から見えた法務としての素養なんかを適当に書きなぐってま

          「法務がヒトリでイチからやっていくとこうなる」例

          LFC2020に参加して(3)

          続きです。 前回記事はコチラから 引き続き、印象に残ったワードを書き連ねていきます。 また、講演者情報はホームページにてご確認ください。 [Session B3] 太陽誘電(株) 佐々木毅尚氏 『法務業務改革へ向けたリーガルテックの活用』・法務業務改革プロジェクトを立ち上げ、法務業務をしっかり定量化し、ブラックボックスからの脱却を図る ・法務業務の大半となるルーティンは効率化する  (そのために)システムの導入は必須  (そのために)データ統計も必須 ・抵抗勢力の説得

          LFC2020に参加して(3)