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「本の要約①トロント最高医師が教える世界最新の太らないカラダ」

トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ

本の紹介

どうも、こやっぽです。
『トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ』ジェイソン・ファン著(2019年 サンマーク出版)をご存知でしょうか?

 STAY HOME期間中に読了した本ですが、とにかく参考になった本ではあるので、紹介をしておきます。簡単に言えばダイエット本です。

 著者は糖尿病を専門としているお医者さんで、「糖尿病=インスリンの分泌量の異常」を研究している視点から、これまでのダイエット理論に一石を投じる本であり、南雲吉則が2012年に出した『「空腹」が人を健康にする』から続く、ファスティング系のダイエット本であります。

 ここ数日、本屋でいろんな本を見ますが、多くのファスティング本は、この南雲先生や今回の本の内容を同じように書き記したような本が多いように思います。この本の素晴らしさは、全て人間のデータに基づいて述べており、とても説得力があること、またこれまでのダイエット方法の何がダメであったかを細かく記載しているところであります。400ページを超えるので、興味を持って読まないと疲れます。

本の要約1(インスリンって?)

 簡単に要約を書いていきたいと思います。詳しく知りたい方は実際に本を読んでみることをお勧めします。

・人が太る原因は、インスリンの過剰分泌である。
これがこの作者の一番の主張であり結論であります。毎日同じ食事量をとっている人に、インスリンを多量に摂取した場合、太ると。
いや、そんなことは知ってるし、という方も多いと思いますが、これまでの一般的に言われてきた太る原因は、「インスリン」ではあるが、それは糖分を摂取することにより、インスリンが大量分泌されることが原因とし、糖分の摂取側にスポットを当ててきましたが、この医師は糖分ではなく、インスリンが原因と言っております。

 そもそも、インスリンとはなんぞや?という方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明します。
 一般的に、炭水化物(のうち糖分)を摂取すると、血液内の糖分(要するに血糖値)が上昇します。(そのまま血糖値が下がらない病気が糖尿病です。)そこで血糖値をさげるべく、すい臓から、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、糖分(グルコース)を細胞内に吸収させ、また肝臓にグリコーゲンとして蓄えることで、血糖値をさげる役割を行います。肝臓で取り込めきれなかった糖分は、脂肪に変換されます。
 そのため、流行りの「糖質制限ダイエット」は、糖分を減らし、インスリンの分泌量を減らすことで、脂肪の溜め込みを減らすことをまず第一に行い、次に糖分を枯渇させることで、脂肪が分解されエネルギーに変換されることで痩せるという原理です。

本の要約2(なぜリバウンドする?)

 糖質制限ダイエットを行なっている人の大半は、私の知っている限りはリバウンドしています。(私を含む。)
 それは、無理をした分緩むと太るとか、意志が弱いから、という理由を挙げる人がいますが、そこにも実はインスリンが関わっています。カラダは、急激な変化に対しては強い抵抗性を示す傾向があります。いわば、糖分の摂取が急激に減ったことで、インスリンの分泌量を増やすなどし、自動的にカラダを調整する機能を持ち合わせています。

 この場合、体重が増える理由に、「糖分」は出てきません。原因は「インスリン」であり、その点を著者は主張しています。

 また太るというのは、インスリンの調整量をカラダが制御できなくなってきたことであり、太っている時期の長い人はインスリンの分泌量がデフォルトで多くなってしまっており、気がつけばまたデブに戻される、というカラダのカラクリに完全にやられてしまっているという状態であります。

 著者は、インスリンの分泌をつかさどるのは、食料からが30%であり、あとの70%は遺伝や食習慣に基づいた自動装置担っていると。そのため、戦うべきものはインスリンであり、糖分ではないと。

 ちなみに、食料からが30%と記載しましたが、もうすこし細かく言うと、糖分が20%、他の栄養素が10%、インスリン分泌に関わっています。
それは何を意味するか・・・。タンパク質を摂取してもインスリンは分泌されるということを意味しており、必ずしも血糖値が上がるから、インスリンが出るわけではありません。

 少しここで個人的な経験の話をしますが、よくプロテインを飲んだら太った、という話を聞きますが、それはおそらくプロテイン(脂肪分も糖分も少ない)の摂取によりインスリンが出てるから、だと思います。(ロイシンがインスリンを分泌させるようです。)

余談1(脂肪肝ってデブへの高速道路)

 ここで少し余談を挟みますが、医者から「脂肪肝」と言われたよ!という人を聞くが、脂肪肝とは、肝臓が脂肪でパンパンの状態を指します。
 これが意味することは何か?というと、もともとインスリンの分泌により肝臓に蓄えられた糖が多すぎたため起きた現象であり、それでもインスリンにより肝臓に蓄えようとするため膨張したものであります。

脂肪肝になるとどうなるか?
肝臓に蓄える限界値を超えている状態にあるにもかかわらず、無理くり詰め込もうとインスリンの分泌量が増え、倍速的に脂肪が増えていきます。 

 ところで、果物由来の糖=果糖(フルクトース)と呼ばれる糖があります。この糖は、通常の糖(グルコース)と比べると甘く、様々な食品に添加されています。この果糖(フルクトース)は、脂肪肝を誘発する糖と言われています。

 このフルクトースは、細胞内に取り込んでエネルギーには変えることができず、肝臓でしか取り込めません。そのため、過剰摂取すると、肝臓周りに脂肪として定着し、脂肪肝になる!という原理です。

※普通に果物を食べる分には、フルクトース量はさほど多くないので問題はないです。ちなみに。

余談2(ショ糖と人工甘味料は気をつけろ)

 余談が続きますが、食料品のパッケージを見ていると、「ショ糖」と記載されたものがあります。ショ糖は、グルコースとフルクトースの混合物で、めっちゃインスリンの分泌を促すようです。

 さらに、糖ではない人工甘味料は、血糖値はあげないものの、通常の砂糖以上にインスリンの分泌を促し太ります。すなわち、カロリーゼロ食品や飲料なんてものは、まやかしであることを認識する必要があるかもしれません。

余談3(ストレス太りはある)

 人間の本来持ち合わせている能力の一つに、危機的状況においてエネルギーを出すホルモンが存在します。それはコルチゾールと呼ばれ、ストレス下に置かれると、体内に溜め込んだグルコースの利用が促進されるように働きかけられます。従来であれば、エネルギーが供給され、力を出し切る役割を果たしますが、使われない状況であれば、結局、「グルコースの利用が促進される」=「血糖値があがる」=インスリンが分泌される、と太る原因になります。

 コルチゾールは、睡眠時間が短い場合や、ストレスを日々抱える場合に分泌されインスリンの分泌につながりますが、そうならないためには、精神的なケアが必要で、その点では運動は大変有益です。

本の要約3(インスリンの分泌量を減らすために)

 では、痩せるためにはどうしたらいいか?
→①インスリンの分泌量を減らすこと。
→②インスリンの過剰分泌を改善させること

まず①のために普段からすべきことを書いていきます。
・添加糖の摂取を減らす(デザート・間食をやめる)
→先に書いたショ糖・人工甘味料を減らすため

・精製された穀物の摂取を減らす
→食物繊維を取り除いたものは血糖値をあげるため

・たんぱく質の摂取を減らす
→痩せるためという意味ではたんぱく質も十分にインスリン分泌を促すため
→粉末状のプロテインなどについても著者は懐疑的です。

・いい脂肪をもっと食べる
→脂肪をとってもインスリン値はあまり上がらないため

・食物繊維をもっと食べる
→食物繊維や酢や乳製品などは、糖の吸収を抑える役割があるため

 要するに、加工品ばっかり食べてると太るので、スーパーで新鮮なものを買って自炊を促すような話であります。
 
 著者は、食品会社がいかに健康とは真逆な考えで商品を作っているか、ということを書いていましたが、たしかにこの本を読めば、コンビニ食などは少し敬遠したくなる気持ちは湧いてきます。

 また、コーヒーやアルコールはダイエットにとって賛否はありますが、著者はどちらも禁止はしてません。
 ただ、ソフトドリンクなどの飲む糖類には嫌悪感を示されています。

 その他、朝ごはんについては、食べても食べなくてもどちらでもいい、という見解を示しています。理由は、統計をとると朝ごはんを食べる人ほど、1日の摂取量がどうしても多くなるためと述べています。 

本の要約4(インスリンの過剰分泌を改善するために)

 この本の本題である、「インスリンの過剰分泌の改善法」を残り少ないページで事例を紹介しています。

 著者は、インスリンの分泌が多い糖尿病患者への改善策として、ファスティングによる治療を行っており、それが効果的と述べています。

 ファスティングとは、断食のことで、「間欠的ファスティング」と呼ばれる、一時的なファスティングの実施を推奨しています。著者曰く、確実に痩せると言い切っています。

効果として
・インスリンの分泌量が減る
・肝臓に蓄えられた糖分が枯渇すると脂肪を分解し痩せる
・成長ホルモンの分泌が2倍になる(筋肉量と骨組織量を維持する)

実際に、1日おきにファスティングを行った場合、筋肉量は維持され悪玉コレステロールと中性脂肪値に大きな改善があったそうである。

ではファスティングの方法について、2種あり、

(A)24時間の間欠的ファスティング
→1日おきに1食のみを食事を行う。
 ex.月曜夜、火曜3食、水曜夜、木曜3食、金曜の夜、土曜3食、日曜夜

(B)36時間の間欠的ファスティング
→1日おきにファスティングを行う。
 ex.火曜3食、木曜3食、土曜3食

長くやればやるほど効果はあり、まずは1ヶ月の実施を推奨している。
そうすれば、インスリンの過剰分泌が抑えられリバウンドが来ないカラダになる。

注意事項としては、1日水は2リットルはとる。コーヒーは可。食べる日については、インスリン分泌を抑えるように意識した食べ物にする。手のしびれなどは塩分不足なので、そこは注意。

最後に

 このダイエット法は、さほど実践例は少ないが、私が少し試したところ、びっくりするほど体重が落ちます。これからの投稿につながっていきますが、これで健康を獲得・維持していこうと考えています。
 今後に乞うご期待ください。

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