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PENTAXの100周年にミラーレス一眼を考えてみた

今年の11月27日にPENTAXブランドのもとになった旭光学工業の設立から100年になるそうです。ちょっと早いですがおめでとうございます!

そこで、PENTAX100周年を記念して「PENTAXがミラーレスを出すならこんなカメラになる」という企画で勝手に妄想してみることにしました。

この記事を書こうと思ったのは、創立100年の日が私の誕生日(!)というのを発見しPENTAXファンの同僚に自慢したところ、「なぜnoteにフジやパナ、ニコンやキヤノン、オリンパスやソニーばかりが出てきてペンタックスの記事が無いのか」という質問を受けてたことがきっかけとなりました。


PENTAXの歴史

PENTAXは日本初の一眼レフ「アサヒフレックス1」を送り出したことで知られています。この一眼レフにはあの特徴的な三角屋根のペンタプリズムが無く、ミラーで90度に曲げられた映像をミラーボックスの上に取り付けたスクリーンに映し出し、真上から直接覗くタイプのものでした。

今回、PENTAXのミラーレスを発想するために歴史を覗いてみました。その中で特に異彩を放っていたのがアサヒフレックス1でした。

ペンタプリズムを使うことでレンズ光軸とファインダー光軸の方向を一致させることができるのですが、その分カメラが大きく、重く、高価になってしまいます。それに対してこのシンプルな構造のカメラは、それまでのレンジファインダーカメラが持っていたサイズ感で一眼レフを作るために考えられたものです。

「レンジファインダー機のサイズ感で一眼レフを作る」というコンセプトは現在のミラーレスにも当てはまります。今回の企画では現在の一眼スタイルとレンジファインダースタイルの良いところを合体したカメラを考えてみることにしました。


PENTAXは「一眼レフ」メーカー

パナソニック、オリンパス、富士フイルム、そしてソニーが一眼レフから撤退または軸足をミラーレスに移してきましたが、ニコンやキヤノンは今でも一眼レフが主力という姿勢を崩していません。

PENTAXも一眼レフに強いこだわりを持っているメーカーですので、これからも一眼レフを主力にしていくはずです。その上でミラーレスは同じレンズシステムを使って、よりデジタルの特徴を活かした撮影スタイルのためのシリーズとして展開していきます。

① 主力カメラは一眼レフとする。ミラーレスはその周辺を補完する。
② レンズは一眼レフ用をそのまま利用する。小型軽量が目的ではない。

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ミラーレスは”デジタル”を楽しむカメラ

道具としてのカメラは一眼レフが担当する一方で、ミラーレスはEVFを中心として、デジタル映像のメリットを最大限に楽しめる機能を盛り込み、多彩な表現にチャレンジできるものにしていきます。

アサヒフレックス1の羽上げ式のファインダーをモチーフにしてEVFを自在に動かせるようにしてみました。

一眼レフの特徴であるペンタ部は、ミラーレスでは不要ですので、フラットなデザインとする一方で、一眼レフと同じようにレンズ光軸にファインダーを配置することでPENTAXらしいスタイルになったのではないでしょうか。

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イラストはAdobe Frescoで初めての作品です。描く手順が良く分からなかったので力ずくで書いてしまっています。(後半にようやくレイヤーの使い方などに慣れてきました())


PENTAXにミラーレスが必要な理由

PENTAXファンの中には「ミラーレスなんか必要ない」とおっしゃる方も多いと思いますが、私はPENTAXこそミラーレスが必要だと考えています。

9月21日、22日は東京で、9月28日は大阪で100周年をファンとお祝いするパーティーが開催されTwitterのタイムラインを見る感じでは大変盛り上がったみたいです。

PENTAXというブランドは、ユーザーとの距離感の近く、ユーザーがPENTAXに「参加している」という意識が強いという特徴があります。


私がデジカメに感じている可能性の大きな部分として、カメラがデジタルになったことでネットワークに繋がり、その先のユーザーに直結しオープンコミュニティが広がる可能性にあります。

現在のところ、その可能性を上手く展開できているメーカーはありません。単に写真をアップして被写体別にキーワード分類したり、人気投票やフォトコンテストをやるだけであれば、一眼レフでもミラーレスでも変わりはありません。

ネットワークに対応したミラーレスでは、より深くユーザーがカメラに関われるようになることが重要です。ミラーレスになることで画作りがファインダーの中で常に意識できるようになります。その意識の変化を後押しするのが、ユーザーが作った画作り設定の流通です。

PENTAXには「カスタムイメージ」という強力な画作り機能があります。キヤノン/ニコンを選ばず、PENTAXで作品作りをしているユーザーであれば、それぞれこだわりの設定があるはずです。それを写真データと一緒に付けて、お互いに交換し合うことができれば、もっと表現の世界を広げることができるのではないでしょうか。

自分が作った画作りを他の人に使ってもらったり、お互いに交換することでコミュニケーションが広がったりすることが期待できます。

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今これを実現できるのはPENTAXおいて他に無いというのが私の感覚です。他のメーカーは、ユーザー規模が大きすぎたり、フィルムシミュレータやアートフィルターといったメーカー固有のモードが強すぎるためやりにくい状況のため、PENTAXに次のレベルの「デジタル・ネットワーク・コミュニティ」を実現してもらいたいのです。


カメラの世界を楽しくしよう!

カメラがフィルムからデジタルに切り替わろうとしていた2000年前後には、実に多彩なスタイルのカメラが提案されていました。現在はスマホとの差別化のために「本格的なカメラ」がキーワードになっており、保守的なスタイルのカメラばかりになってしまいました。

多くのカメラメーカーが節目の年を迎えているこのチャンスに、もう一度カメラの世界を楽しいものにしていければ良いなと思っています。


この動画は東京でおこなわれたファンミーティングの記念動画です。実際のユーザーが参加してメーカーと一緒に作り上げていることが良く伝わってきます。

この記事をPENTAXファンに贈ります。






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