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CP+(2/28~3/3)への予測と期待

今年もカメラ・写真・映像の展示会「CP+」の季節がやってまいりました!

昨年の夏に勃発した「フルサイズ・ミラーレス」フィーバー後初めての開催となりますので、その影響がどのように出てくるのかが注目ポイントになります。

これまでは「一眼レフに対して」という言い方で、それぞれのカメラシステムをポジショニングしていましたが、今年は間違いなく「フルサイズミラーレスに対して」ということになってきます。

小型軽量の機動性で差別化するところ、より大きな撮像素子で差別化するところ、AIやソフトウェアの機能で差別化するところ、防塵防滴・放熱の信頼性で差別化するところなど、さまざまな業界トークが聞けるはずです。


ニコン・キヤノン

既にニコン、キヤノンのフルサイズミラーレス機は店頭で販売されておりCP+の目玉とはなりませんが、オリンピックに向け一眼レフでは実現できない超高速連写ミラーレスカメラなど「次の展開」の開発発表があるかもしれません。

また2社ともに、新しいシステムとして出したばかりですので、機能が不足していたり、新しいUIに対するカスタムの幅が足りなかったりしており、その辺りのファームウェアバージョンアップを持ち込めば、既に購入したユーザーも含めて列を作って体験してみたくなるはずです。

さらに個人的に楽しみにしているのが、カメラマンたちのトークです。
フルサイズミラーレス機が出てから、夏、秋、冬と3つの季節が経過していますので作品展示にどんな変化が表れているのか(表れていないのか)確認しじっくりお話を聞かせてもらうつもりです。


ソニー・パナソニック

ニコン、キヤノンがフルサイズミラーレスに参入しソニーの勢いを止めようとしましたが、販売実績をみると逆に勢いをつけてしまったようです。
CP+の会場地図を見ても、ソニーが最大のブース面積になっていますので、自他ともに認めるリーダーになったと言ってよいと思います。

ソニーの一眼ビジネスは、1つのマウントから、APS-C、フルサイズ通常画素数、フルサイズ高画素数の3つのクラスを作り出し、価格帯の山を3つ作り出したことが特徴です。現在のところ、これと同じことができているメーカーは他にありません。

小型化の技術は十分ですので、これを一回り大きいボディにすれば、防塵防滴、放熱についてもレベルアップさせていくことができるはずです。
もう一段上のボディの可能性が残されていますので、そこのピースがいつ埋められるのか楽しみです。

それに対して、あらゆる面でソニーと比較されるパナソニックでは、ライカと共通のLマウントを採用した「プロ向けフルサイズミラーレス」をいよいよ手に取ることができるのではないかと期待しています。

色々な記事を読むと、ソニーが埋められていないプロ向けの高信頼性カメラを狙っているらしく、大きめのボディで勝負していることろを見ると、よく研究していると思います。
Lumix G9Proの操作性なども、我が道を行くというよりも、カメラ業界を良く研究してその中から最適解を見つけようという姿勢が感じられ、この謙虚さがもしかしたら一発逆転を生むかもしれません。


富士フイルム・オリンパス

これまでラインナップの構成がよく似ていたのが富士フイルムとオリンパスです。

ところがフジが2年前にフルサイズよりも撮像素子が大きい「中判ミラーレス」をラインナップに加え、今年は一億画素越えというオリンピックの開会式を撮りたくなるようなスペックのカメラを出してくることで、2社の方向がかなり違ってきました。

富士フイルムと言えばフィルムシミュレータのように、雰囲気を表現するカメラのイメージでしたが、一方で圧倒的な情報量を迫力にしていくカメラを目指すことでブランドの多面性を出そうということが伺えます。

一方オリンパスは1月24日に、なんだかすごいカメラを発表すると予告していますので、その機種が展示の中心になるはずです。
何かの雑誌に開発陣のコメントとして「今後もマイクロフォーサーズでやっていく」というのがありましたので、フルサイズや中判といった話題の中でどのようなインパクトが出せるのか楽しみです。

システム全体のバランス感が良いというのは何人ものカメラマンが言っていますので、機動性やバランスの良さだけでない「特別感」をどのように実現していくのかコミュニケーションデザインの視点で注目です。


リコー(ペンタックス)・シグマ

この3ブランドを並べたのは、販売台数ランキングの上位には出てこないけれども、熱烈なファンがいるという点で似ているからです。

リコーはGRが話題の中心になるはずです。フルサイズは買ったけれども大きすぎて日常的には持ち歩けない、だけど一度上げてしまった画質の基準は下げたくないというユーザーにどれだけアピールできるのかがポイントになると思います。
憧れのカメラというブランドは十分にあるので、広角で小さく写りがちな被写体の一つ一つがどれだけ表現できているのかが勝負だと思います。

シグマは今一番面白いカメラメーカーです。伸びしろという意味で株を買うならシグマだと思っています。
一つは、ソニー、ニコン、キヤノンのフルサイズミラーレスに向けて、まだ不足しているレンズラインナップを補完する形でいち早く投入できれば、各社の専用レンズビジネスよりも母数が大きいというところがあります。

さらに、パナソニックのフルサイズと共同発表したLマウントへの参加によって、フルサイズミラーレス機メーカーとしても、これまでの独自路線とは違った安心感と展開があるように思います。


これから、CP+までの1ヶ月で、いろいろな製品発表があると思いますので、気になったものがあればnoteに書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。




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