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やらない部下を変えるたった3つの質問

もし部下になにかをやらせたかったら、次の3つのことについて質問してください。

(1)それをいつ(日付時間)実行するつもりですか?
(2)どこでやりますか?
(3)どうなったとき(合図)実行しますか?

たった3つのこの質問を投げかけるだけで、相手の行動を変容させることができるのです。


やらなきゃいけないと思いながらも、つい忘れてしまう

部下と決めた約束やっていなかったことで、イライラした経験のある上司は多いと思います。期限までに書類を送っていなかった、頼んでおいたレポートが仕上がっていない、顧客へのお礼の手紙を書いていない、など。これら部下のすっぽかしのほとんどは、実は単なる「忘れていた」ということが原因だったりします。

やらなきゃいけないと思いながらも、ついつい日常の雑多な作業に忙殺されているうちに後回しにしてしまい、そのまま忘れてしまうのです。あるいは覚えていたけど、面倒だし「まだいいや」と先延ばしにしているうちに、期限ギリギリになってしまいます。

選挙の投票率を上げた画期的な手法とは?

そういったすっぽかしの例の一つとして「選挙の投票」があげられます。有権者は「投票するつもりだ」と事前調査では答えていながらも、いざ投票日になると投票に来ない人が多いのです。

そんな有権者に対して、ペンシルベニア大学教授のケイティ・ミルクマンは、ある画期的な実験を行い、投票率を飛躍的に上げました。それが先に述べた3つの質問です。

(1)投票所には何時にいくつもりですか?
(2)どこから投票所に向かうつもりですか?
(3)投票所に出かける前は何をしていると思いますか?

これらの3つ質問が専門のコールセンターから数万人の有権者に電話で読み上げられました。すると、ただ「投票に行ってください」と促された有権者に対して、投票率が9ポイントも高かったのです。

具体的計画を立てさせる

この質問は、つまり具体的計画を立てさせるということです。ただ「投票に行くつもりだ」という意思を持つだけで、人の行動を実行に移すことは難しいのです。
大事なことは目的を達成させるための行動を計画することなのです。計画にはいつどこでやるかの他に、どのタイミングで始めるかという合図も必要です。「歯磨きが終わったら着替えて投票所に行く」「朝のニュースを見終わったら投票所に行く」そういった直前の行動と結びつけることが合図となり、より実行性を高めます。

この行動の計画を立てさせる手法は、インフルエンザワクチンの接種率や結腸内視鏡検査の受診率などでも高い改善が確認されています。


今度、あなたが部下となにか取り決めをするのであれば、「いつ、どこで、どのタイミングで」この3つの質問を投げかけて、部下に行動計画を立てさせてください。きっと部下の行動を変えることができるでしょう。


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