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お年玉

【10分間何か書く-030】

我が家ではお年玉の金額を、人生ゲーム一回勝負で決める。子ども3人の合計金額から、親2人の合計金額を引いたものを、それぞれの得点で比例配分した額をあげる!と決めてスタート。

上の子が医師で給料35000ドル、真ん中がスポーツ選手で40000ドル、下の子がタレントでルーレットの数✕5000ドル、と仕組んだように子どもたちが全員高額所得者になった一方、私はフリーターで初の給料が2000円、夫は教師で給料12000円・・と行く先が案じられたが、人生、職業だけでは決まらないもの。フリーターは美容師になった上に飼い猫がお金を拾ったり、橋を最初に渡って通行税をせしめたり、結構稼いだ。タレントはタレントらしくブログが書籍化されて売れたり、スポーツ選手はいちいち謎の掛け声をかけて毎回ウケを取ったり、まあ、めちゃくちゃ盛り上がった。ただの人生ゲームなのに最後は声が枯れてどっと疲れるほどであった。子チームが無事親チームより多く稼ぎ、慎重に計算した結果、まあまあ納得するお年玉の額に落ち着いた。やっと正月感。

昨年はお金についての考え方が変化した気がする。

私にとってずっと、お金をいただくのは難しいことであり、厳しいことであり、お金のないことは不安であった。だからお金を払う時はできるだけ払わない方が良いと考えてしまい、出費をする時は本当にこれで良かったのかとグズグズ悔やんだり、なるべく出費しない方向に持っていこうと考えたりしていた。

しかし、昨年、子どものことで予想外のお金が出ていくことがわかり、どうしよう、と心配になった時に、思わぬところから幸運な仕事が舞い込んできたり、自分の好きなことややってみたいことにはエイヤとお金を出すように意識してみたところ、お金についての漠然とした心配が減って来た。これはもう、感覚として、あ、だいじょうぶなのかも、と思えた瞬間がたくさんあったという感じで、上手に説明しづらいものではあるのだが。

お金は、天の采配でぐるぐる巡ってくるようだ。私にとって意味がある道に進もうとしている時は、スルスルとそちらに進めるようにお金が巡ってくるし、「そっちは、お前じゃない人に譲れー」って時は、必要なお金が巡って来ないようだ。

だから、私は心配をするのをやめた。

有る時は、堂々と使い、無い時は、じっと待つ。


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