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キャリア迷子だった社内の何でも屋がBizOpsで後半戦のキャリアを築いていく話

この記事はBizOpsアドカレ 13日目の記事です。 前回はヒルマㅣPoker Gardenさんによる「ビジネスアジリティ、オペレーショナル・エクセレンスのその先へ~xOpsパーソンに必要な視座を考えてみた~」でした。

はじめに

こんにちは、ウェルネス産業向けバーティカルSaaSのhacomonoで、BizOpsを担当している木島です。
12年過ごした前職の医療系人材企業からhacomonoに転職して8ヶ月。ちょうど1年前の、自分のスキルって結局何なのだろう、、と良い歳をして完全に迷子だった当時の自分を振り返ってnoteを書きたいと思います。

もし同じように日本のどこかのベンチャー企業に、社内であれもこれもやっているけれど結局何も身についてない気がする、と自分のキャリアについて悩んでいる名もなき何でも屋がいたら、自分の経験がほんの少しでも役に立てば幸いです。


仕事してる感にハマりやすい何でも屋

前職での経験

新卒で人材派遣の営業職としてキャリアをスタートし、いくつかの職場を経験したのち、前職には元々キャリアコンサルタントとして入職しました。
現場で求職者と1対1の対応をしながら、チームメンバー1人1人が与実をリアルタイムで把握できるようにしたり、ちょっと不便な社内ツールを補完するツール開発をしたりしているうちに、気がつけば営業企画部門でマネージャーをやらせていただいていました。

そのころの業務内容はというと、経営向けの売上レポートの作成、新規事業の販売プロセス設計から、営業部門の工数削減ツールの開発、集客施策の推進、MAツールの導入、果ては監査対応や診療報酬改定の勉強会開催や経理の入金消込処理まで、まさに何でもかんでもやっていました。

社歴が長かったこともあり「とりあえず木島さんに聞けばOK」という空気があり、それが自身の「仕事やってる感」を醸成し、多忙すぎる毎日も充実して達成感がありました。

転機となったのは育休復帰後3年目

1年間の産育休から復職して2年後、すっかり産休前と同様の多忙な何でも屋に戻っていたのですが、出産前よりも時間の制約もある中「とにかくなんでもやる人」としての自分の価値をこれまで以上に高めていくことに限界を感じつつありました。

さて働き方を変えようかと思い始めたときに、以前から内心気付きつつも見て見ぬふりをしていた自分の中の「なんでもやってきたけど結局どれも大したスキルではないのでは?」という不安と向き合うことになりました。

会社のあらゆる面に精通している=会社に最適化しすぎている!

当時の私は会社の業務オペレーション、業界知識と関係法令、主要顧客との関係性、社内システムについて幅広く理解している一方で、その知識の大半は「今の会社」でしか通用しないものでした。転職活動にあたり自分のスキルの棚卸しをしてみたときに、今の会社で重宝がられているほどには自分の市場価値は高くないのかも、、と急に自信が揺らぎ始めていました。

BizOpsという専門性

そんなときにエージェントから一番推したい求人としてピックアップしていただいたのがhacomonoのBizOpsポジションでした。1つ1つの業務内容は、どれもこれまでに経験してきた内容と近しいものばかりです。

ただこれまでと違うのはその業務の目的が「hacomono事業の営業生産性を高めること」と明確に示されていることでした。逆に言うと営業生産性を高めること、は列挙してある内容にとどまらず自ら課題を見つけて業務を作り出せる自由度もあります。

ただただ処理すべき人がいないボールを捌き続ける何でも屋とは一線を引いたhacomono BizOpsの求人と出会ったことで、これまでの自分の仕事の意味について再度考えるきっかけとなりました。

何のための何でも屋なのか

他に誰もやろうとする人がいない、他に誰もできる人がいない、なんとなく一番わかってそうだから、という理由であらゆる仕事を引き受けていたのが前職の自分です。

そこには自分がその役割を引き受けることで、現場メンバーの努力の成果を最大化したい、会社を利用してくれた求職者の転職体験を良くしたい、ひいては会社の経営を良くして事業を成長させたい(前職は今も大好きな人ばかりですし、顧客である医療従事者と医療機関に対して真摯に向き合っている真面目な人材会社だと思います)という思いがありました。

やたらと幅広でありながら個社でしか通用しない知識の集積しか得られていないと思っていたこれまでのキャリアが、経営課題解決のための一手を、営業現場から、集客から、請求業務から、さまざまなアプローチで取り組む経験をさせてもらえたと感じられるようになりました。

hacomonoに転職してみて

とはいえ実際に仕事をしてみるまでは、自分の経験がどこまで別の会社で通用するのか正直不安も残していました。

医療系の経歴が長く、ウェルネス産業に関してはほとんど知識がなかったこと。SaaSの実務経験がなかったこと。前職では社歴10年超の古参でしたのであらゆる部門に顔が利き、ハブ部門として複数の関係者同士の調整を行うのに大いに役立っていましたが、hacomonoはフルリモートですのでリモート環境で新たに人間関係を構築しないといけないこと。さらにはhacomonoでSFA/CRMとして使用しているSalesforceを触ったことがほぼない状態で入社し、Salesforceのデータをフルに活用することが求められること。我ながら振り返るとなかなかに大胆な決断だったと思います。

何でも屋の意外と(?)汎用的なスキル

未経験だらけの環境に飛び込んで8ヶ月経った今、これまでの経験で得られたスキルは、これからもっと高めていきたいBizOpsの専門性として日々の現場で重要性をひしひしと感じています。

・プロジェクトのタスクを落とさないように進行を管理しつつも目的を見失わない推進力(ついつい瑣末なところに迷い込みがちだけどゴールを見失わない)
・自分の担当範囲を超えて幅広く業務を理解する情報収集力(自分から情報を取る、与えられた情報だけで満足しない)
・主要な関係者を見極め巻き込む力(絶対に仕事を抱え込まない。絶対に)
・社内のハブとしての調整力(対社内のコミュニケーションは社外とは異なる種類の苦労あり)
・システム活用力(SFAもマーケツールも請求ツールも契約ツールもなんでも触りまくってきたからこそ、新しいツールも意外といける)

特に内心かなりビビっていたSalesforceの構築は、今では数ある業務の中でも楽しい時間です。リモートでもガンガン巻き込み、巻き込まれる環境はhacomonoらしいカルチャーによるものかもしれません。いずれも転職前の不安は杞憂に終わりました。

さいごに

落ちてくるボールが多すぎると、つい本来の目的を忘れてひたすら目の前のボールを処理し続けることが仕事の目的であるかのように錯覚してしまいがちです。そしてボール捌きが上手くなってくると、得てして毎日の仕事がつまらない繰り返しで、成長を感じられなくなることもあると思います。

けれども見方を変えてボール1つ1つの目的に意識を向けると、個々のボールの処理が何らかの経営課題を解決する一手(時にはかなり遠回りな打ち手であることもありますが)であり、その計画から実行、検証までの始めから終わりまでの流れを見届けられるのがBizOpsの仕事だとも言えます(そんなポジションなかなか他に無い気がします)。

しかもその業務範囲は制限されることなくどこまでも幅広く広がり、毎日のように新たなボールが生まれ、同じボールは2度とない。こんなところがBizOpsの仕事の面白さ、だと思います。

キャリアの後半戦、胸を張ってBizOpsの専門性を磨いてます!と言えるよう2024年が実りある一年となることを目指したいと思います。

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