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貧困脱出にはマッチョが効く


 元ネタはインドの話なのですが、面白いニュースが流れてきました。

なんでも、貧困の村人たちがマッチョになると、たくさんの仕事にありつけるようになった、ということらしい。これは途上国だから、と今のあなたは笑っているでしょうが

日本でも、マッチョは貴重

になりつつあることは事実です。

 もう何年も前から、日本人の若者たちはいわゆる3K「きつい・きたない・危険」の職場には見向きもしなくなっていますが、実はこの

「きつい肉体労働」

こそが、これからの労働収益の柱となってくることはまだ誰も気付いていません。


 たとえば、現在わたくし小塚井は、建築資材を扱う卸し商社でも仕事をしていますが、普通の人には想像もできないような肉体系の仕事というのはいくらでもあります。

 普通の人は、「トラックドライバーはきつそう」とか「鳶職は危険そう」とか、漠然としたイメージで仕事というものを理解していると思いますが、たとえば、

「木のパネルを100枚手で運ぶ」

とか

「一枚3キロの屋根瓦を1000枚手で運ぶ」

とか、そういう仕事もたくさん残っています。

 えー?そんなのレッカーで下ろすんじゃないの?とか、えー?そんなのフォークリフトとかで下ろすんじゃないの?とか思うかもしれませんが、フォークリフトはそもそも公道での荷役作業は禁止だし、レッカーが入れない土地や場所というのは、山ほどあります。

 たとえば坂の町で有名な長崎の人とか、尾道の人とか、あるいは東京の下町とか京都の路地とかで、どうやって家を修理するのか考えたことありますか?

 そう!全部手作業です。


 で、そういう仕事は、もちろん、トラックで運ぶことともリンクしてくるので、実は世の中には

「そういうややこしいものを運ぶ専門の運送屋さんとか卸し業者さん」

というのがたくさんいます。

 彼らは、そもそも扱う荷物がややこしいために、他所の業者が参入できないので、かなり独占的に仕事をしていることが多く、だいたい1県につき数社ぐらいしかそういうものを運んだり売り買いできる業者はいません。

(わたしも建材を取り扱う仕事で、はじめて知りました)


 で、とても面白いことに、今、そうしたものを運ぶ価格やら、そもそもが重かったり取り扱いがややこしい建材などが、

「どんどん値上がり」

しています。なんでか?

 若者がそうした業界に入ってこないので、めちゃくちゃ人手が足りないからです。

 これも、ただ単純に若者が「重たいから嫌だ」と言っているわけではなく、実は普通免許で中型トラックに乗れなくなったとか、そういう法律上のことも関係しています。

 すると、コンビニバイトできついとか、飲食店できついとか言っているのなら、どうせなら

 マッチョであれば、貧困から脱出

できる、という夢があるのではないでしょうか?


 面白いことに、そうした建材業界には「外国人労働者」は入ってきていません。

 理由はいくつかありますが、ベタな肉体労働・運搬・設置が基本なので「実習生」というお題目もつけられないからだったり、

 外国ではそもそも優秀な人たちである来日者もまた、わざわざ単なる肉体労働には就業しない

からでもあります。彼らは母国では、意外とインテリです。

 なので、現在は、だいたいその業界が長い「お年寄り」たちがなんとか回しているのが実情ですが、それもあと5年くらいでお年寄り自身が引退を迎えることになります。


 さあ!マッチョの出番です。


 私の知っている顧客の中には

「本業は工業デザイナーだけど、煮詰まったら汗をかきたいのでマッチョバイトをしている」

という謎のつわものもいます。

「お金をもらって、ウエイトトレーニング」

と言っているわけのわからない人もいます(苦笑) 


 知らぬはひよっこの若造ばかりなり、ということかもしれませんね。


 ただし、ボディビルなどの「見せる筋肉」の持ち主は、重いものとかは持ち上げられないそうなので、

 気をつけなはれや!




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