勤路記45.同じパンツとして生まれて
環七の車がスイスイ走っている。「電車人少ない」と夫にLINEしてお盆。都心のお盆はよい。
夏休み中、子の学童は何時まで行かなくてはならないという決まりがないため、私も毎日お弁当作りがあるとは言え朝をユルく過ごしている。
今日はゆるすぎて隣駅すら歩く余裕がなく、久々に地元駅から電車に乗った。
途中、新築の家のベランダに同色・同タイプの男性用下着が一枚づつピシッ!と広げられハンガーにバシッ!と等間隔に干してあった。
あんなに丁寧に一枚一枚干されているパンツを見るのは生まれて初めてだなと思った。
うちのパンツたちはあんな風にピシッとバシッと扱われることなく一生を終えていくんだ。
多少の風がまだマシだなと駅に急いだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?