勤路記46.傲慢デトックス

9月も半ば。夏を引きずった日常。

朝、はい行くよ〜と子らをせき立て、これぐらいの時期から蚊が本領発揮しよんねん、と虫除けを子と自分にプシュプシュかける。
夫はこの虫除けが大変に苦手で、お父さんは虫疑惑がある。

次男はスタスタと先を行き長男はポテポテとのんびり後方を歩き、私は2人の真ん中を歩いている不思議フォーメーションで、これも成長といえば成長か。

長男がハンカチを忘れてきたと汗をかきかき言うので、やれやれ学校までなとハンカチを貸してやる。
学校に着くとクチャクチャになって返ってきた。

そのまま隣駅まで難しいことを考えこねくりまわしながら歩いた。しかしこの気温はまだもう一駅歩くのは厳しいな、と駅に入ったところでスマホを忘れてきたことに気づいた。

ガビーン。ハンカチどころじゃない。

上り電車をやり過ごして下りに乗り、坂を登り家に帰った。玄関ドアを開けてすぐの所に私のスマホが置いてあり、すでに出かけた夫からの「スマホ取りに帰れたかな」というメッセージが入っていた。

長男の忘れ物に苦言を呈し、えらそうに難しいことをあーでもないと考えている間もすっかりスマホを忘れて歩いていたのかと思うと、これぞ滑稽!とむしろ爽やかな気分になった。

長男は学校でハンカチを借りたらしい。
よかったね。
お母さんも会社には間に合いました。

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