見出し画像

【PJCS2019 ベスト64】学習装置型水バレット【無料】

本記事に目を留めて頂きありがとうございます。
ポケモンカードプレイヤーの K と申します。

2019年4月28日の北千住TSUTAYA改装記念大会(115名参加)で優勝し、さらに翌週5月12日のシティリーグ秋葉原(128名参加)でbest8となった「学習装置型水バレット」デッキについて解説させて頂きます。
(金額設定は100円としておりますが、あくまで投げ銭用であり全文無料公開としています。)

※追記:PJCS2019でも本デッキタイプでDAY2に進めることができました。そのためミラクルツイン以降の環境でも充分通用するのではないかと考えています。

あまり見かけないデッキタイプで個人的に満足のいく結果が出た記念として、またいろいろな方に水バレットの楽しさを広めたいという思いから記事にすることとしました。お楽しみいただけると幸いです。

※書きたいことを書いていたら非常に長くなりました。申し訳ございません。
文章量としては1~4章で約10,000字、5章以降で約10,000字ございますので、もし目を通して頂く際はお時間のある時がよろしいかと思われます。
最終的にシティリーグで使用したレシピは以下になります。

画像1

1.自己紹介

K と申します。
2018年6月よりポケモンカードを始め、平日の一人二役回しと休日のジムバトルをメインの調整場にしているソロプレイヤーです。
チャンピオンシップポイントに関わる大会の実績は以下の通りであり、特に大きな実績を残しているわけではございません。また、その時その時の環境デッキを扱うのがあまり得意でなく、1つのデッキを長く使い続けた方が結果が出やすいタイプなのではないかと個人的に感じております。

シーズン1 CL東京 7-2 65位(Wキュレム)
シーズン1 シティ 5-1 トナメ1没 best16(付け替えウルネク)

シーズン2 CL新潟 2-3 ドロップ(付け替えウルネク)
シーズン2 シティ 不参加

シーズン3 CL千葉 2-3 ドロップ(普通のウルネク)
シーズン3 シティ 2-4 (普通のピカゼク)

シーズン4 CL京都 3-3 ドロップ(水バレット)
シーズン4 シティ 4-2 トナメ2没 best8(水バレット)

2.デッキ選択・構築経緯

シーズン2~3では転々と環境デッキを握っては惨敗するということを繰り返していたため、シーズン4では自分が楽しいと思えるデッキ1つを長期間握って挑んでみようと考えていました。
まずはどのようなデッキにするかを決めるところからですが、ダブルブレイズの影響で炎デッキが多いシーズンであったため、思考停止で有利が取れる水タイプのデッキを握ることにしました。
水タイプのデッキにもいろいろありますが、「楽しさ」に着目していた私は年末に組んでいた「ムキムキカイオーガ」デッキを引っ張り出し、まずはこれを現環境向けに改編するところからスタートします。

画像2

こちらのデッキは「ムキムキパッド」というカードに注目し、軽いエネルギーで技が使える逃げエネ4のカイオーガと組み合わせようというところからスタートしたものです。ムキムキのカイオーガで攻撃しつつ、エネルギーはヌオーと学習装置で保持するという何とも言えない構築となっております。
ばらまいたり前を殴ったりと柔軟性が高い上、見た目以上に勝率が高く相手の方にも楽しんでもらえることが多かったため1か月以上はこのデッキを握り続けていました。とはいえ、
・打点が低く、25分以内という時間制限が足枷
・ボール系統が少なく、展開力に難あり
・フェロマッシTAGに弱く、TAG単構築に不利
という理由により公式大会で握ることはありませんでした。

それから数か月が経ち、炎が台頭するようになったダブルブレイズ以降の環境では勝機があると考え、このデッキを改めて煮詰めてみることにしました。簡潔にまとめると改良ポイントは主に以下3点になります。

■ゲームスピード強化
カイオーガを減らし、ラプラスGX・ケルディオGX等の火力ポケモンを採用しました。その関係で祠→せせらぎに変更し、展開力の弱さを補っています。また、ムキムキパッドが抜けたおかげでハチマキや学習装置を自然と増やすことができ、祠が抜けた分の対GXへの打点の確保につながっています。
(カイオーガの道具を付け替える必要がなくなった関係で、マギアナも不採用となりました。)

■リセットスタンプ耐性(=デッキ掘り速度強化)
ジラーチをヤレユータンへ変更しました。そのため、采配をうまく使えるよう手札から切りやすいカードでデッキを構成するよう意識しました。

■安定感
多くの試合をこなす公式大会ではなるべく事故負けを減らす必要があります。そのため、サポートがない場合の保険となるテテフやマーシャドーの採用、サイド落ちや必要なポケモンをやむを得ずトラッシュした場合の保険としてのタンカ増量、ポケモンをサーチするカードの増量など純粋にデッキの回りをよくしてみました。

紆余曲折は省きますが、最終的には以下のレシピで5/12のシティリーグに参加し、best8まで勝ち残ることができました。

画像3

※4/28の北千住優勝時とは4枚異なっております。

3.デッキ概要

このデッキはベンチのシステムポケモンに学習装置を持たせてエネルギーを盤面に残しつつ、毎ターン最適なアタッカーを攻撃させることで効率よくサイドを取ることを目的としています。
とにもかくにも「最短で6枚サイドを取るルートは?」「エネルギーが一番飛びにくい配置は?」を常に考えてゲームを進めていきます。
一見するとばらまきデッキのように見えますが、それはルートの1つにすぎません。基本は対面でガンガン殴ってサイドを取り切ることを考えます。
相手のデッキタイプに大きく依存しますが、具体例を挙げると以下のようなルートがあります。

・TAG2パン*2ルート
・TAG2パン+小物3匹ルート(小物は2枚取り狙い)
・GXワンパン*3ルート
・GXワンパン*2+小物2匹ルート
・非GX*4+小物2匹ルート

これらのルート選択により必要なポケモンが大きく変わりますが、どのルートであっても「ボルケニオン◇」が有効に働くため基本的には2T目で起動させることを念頭に動きます。というのも
・TAG単→100乗せて別アタッカーのワンパン圏内に
・GX→ハチマキ込み2パン狙い+ベンチのGXを別アタッカーのワンパン圏内に
・非GX、システムポケモン→ベンチ狙撃によるサイド2枚取り準備
など、どのデッキタイプに対してもサイドプランに色々な選択肢が作れ、後半の勝ち筋が広がるためです。

ボルケニオン◇を2T目で動かすためには、
・2Tともしっかり手張りをする
・アクアパッチを使うため、エネはトラッシュに早めに送っておく
・ベンチから出せるようにグズマは握っておく
などが重要であり、初動はこれらを意識します。

また、盤面についてはスペースがぎりぎりであるため、以下の通り並べることが基本になります。
・1~1.5:アタッカー
・2  :ウパーヌオーライン
・2~2.5:システムポケモン(コケコ・猿・テテフ・マーシャドー)
原則システムポケモンにのみ学習装置をつけます。ヌオー含めたアタッカーにはいつでもハチマキを装備できるよう、学習装置は安易につけないように心掛けます。
その他細かい動きについては、「6.各種マッチアップ」に記載します。

4.採用理由

ポケモンに関してはほぼピン刺しですが、レスキュータンカが2枚あるため必要なアタッカーは再利用する前提で運用することが多いです。

[ポケモン:16]
・ケルディオGX:1
対GX最終兵器
無人発電所やアロべトが採用されていないGXデッキ相手には積極的に出してグズマを強要していきます。
GX技がデスローグと同じ火力がでるため、GXはもちろんのことガブギラTAGやマシャカイTAG、ジラサンに採用されたフェロマッシTAG等もハチマキorボルケ◇20込みでワンパンすることが可能です。
非GXに対してもワンパンされない場合は110殴り要因として出すことがありますが、負け筋になりかねないので注意しましょう。
その他、エルフーンやゲッコウガといった特性でコイントスを強要するポケモンに対して確実にダメージを与える役割もあります。
GX戦以外は出さず、なくてもGXワンパンルートは作れるため1枚採用。

・ラプラスGX:1
対GX担当
水タイプ内たね3エネ最大打点ポケモン。
160という打点はこのデッキとマッチしており、「ハチマキ込みたねGXワンパン(ウルネク等)」「ボルケ◇20+ハチマキorひかるボルケ50乗った進化GXワンパン(ルガゾロペルシアン等)」「デデンネワンパン」「レシリザワンパン」「GX100+160でTAG2パン(サナニンフミミゲン等)」など対GXにおいては活躍する場面を挙げるとキリがありません。
対GX戦はラプラスGXを活かすためにも最速でボルケ◇やコケコを起動し、事前に20乗せておくことがとても重要になります。
GX技については、相手がTAG単や非GXの時などケルディオのGX技が有効でない場合に使用します。
TAGの場合は回復リソースが少なってからor手札干渉してからGX技を打つことで2パンを狙います。非GXの場合は技を連打できる状態を保つためにGX技を使用します。(ブリザードバーンを使用すると次ターン技が使えないため)
他にも、初動で手札事故を起こした際は「もってくる」で3ドローするために後攻で相手のデッキがわからなくてもバトル場にだしたり、せせらぎから呼び出したりすることがあります。あまり取りたくない選択肢ではありますが・・・
使わないマッチアップも多いので1枚採用。火力が必要なマッチでサイド落ちの場合はケルディオGXとヌオーに頑張ってもらいます。

・ボルケニオン◇:1
過労死担当。
使わないマッチアップがまず見つかりません、最強。
先2で動けた試合はまず負けないレベルの強さです。
対TAGは単構築でなければ20をばらまきつつ、システムポケモンをひかるボルケ圏内に入れます。単であればジェット放水で疑似グズマをしながらテンポを取ります。
対GXは20撒いてラプラス圏内にいれます。自身も100出るためGXへ2パンの圧力をかけられます。
非GXはHP100未満のポケモンを1匹気絶させつつ20をばらまくことで、HP130ラインをケルディオGXやカイオーガ、ヤレユータンの圏内にいれられます。HPが160あるため、非GX戦では返しにワンパンされることが少なくサイドレースを有利に進めることができます。
残念ながらルール上1枚の採用。
余談ですが、原野+アブソルのシャドーシーカーでぴったりワンパンされるので注意です。

・ひかるボルケニオン:1
システムポケモン・進化しそびれたたね狩り担当
ボルケニオン◇やコケコ・カイオーガと非常に相性がよく、事前にダメージをばらまいておくことでサイドを2枚取りの機会を狙えます。無警戒の相手にサイド2枚取りを決めるとサイドレースの引き離しによりゲームが決まることもあります。
よくあるシチュエーションとしては「20乗ったジラーチ2匹きぜつ」「40乗ったカラマネロ2匹きぜつ」「グズマでマグカルゴ呼びながら他の20乗った進化前たねと同時きぜつ」「メタモン◇と20乗った進化前たね同時きぜつ」などが挙げられます。
メタモン◇・ナゾノクサ・すみをはくマーイーカ・モンメン・ケロマツ・ネイティ等は素でワンパン可能なので、これらが入ったデッキに対してはひかるボルケをベンチに出すだけで非常に効果があります。
同時きぜつルートはメインで狙うものではなくチャンスがあれば程度なので、サイド落ちしていても負けに直結しないということで1枚採用。
ジラサン戦や超バレット戦でよく活躍しますが、ミュウの採用も多いため過信は禁物です。

余談になりますが、カイオーガデッキをtwitterに公開したところ実際に使ってくださったフォロワーの方から「ひかるボルケニオン面白いっすよ」と1月ごろにコメントを頂いたのが採用のきっかけでした。本当に感謝しております。
最初は「3エネ50-50って何に使うんや・・・」と思っていましたが、2枚取りを狙える機会がびっくりするほど多く、実際に使用してみて評価が一変したカードになります。

・カイオーガ:1
シンプルなアタッカー要因
パットをはぎ取られた上に1枚まで絞られたかわいそうな軸(だった)ポケモン。一番雑に使われる無難なアタッカーです。(褒めている)
中盤にヌオーの代わりとして120点でサイド1枚進める要因として呼び出すことが多いです。よくアロベトやミュウを倒しています。
上技も優秀で、30-30を飛ばすことでTAGをケルディオ圏内に入れる、GXをラプラス圏内に入れる、小物システムポケモンをひかるボルケ圏内に入れるなどの打点調整要因としても活躍します。
ラプラスGXとは異なり、下技120を使用した次のターンでも上技を使えます。
一応ハチマキ+事前20込みでテテフとデデンネをワンパンできるため、終盤のサイド稼ぎ要員となり得ることを頭の片隅にいれておきます。
雑に使えるため2枚入れていた時期が長いのですが、枠の関係上最終的になくなく1枚採用。
非GX戦ではメインアタッカとなるため、優先的にタンカの対象になります。なるべくヌオーと共にデッキに戻し、せせらぎで呼ぶようにします。

・カプ・コケコ:1
20バラマキ保険+エネ節約担当
上記でボルケ◇の重要性を散々述べましたが、10試合に1試合程度はサイド落ちします。どうしても初動で20撒かないと不利になるデッキ、2回目に20をばら撒く必要な場面等がちょこちょこあるため、タンカで回収できないボルケ◇以外にも全体20撒き要因が必要であり採用しました。
20撒く必要がない試合、またはボルケ◇が仕事を果たした試合であっても、このデッキの唯一の逃げエネ0要因+学習装置持ち要因として活躍できます。
コケコがいると、グズマを使わなくてもせせらぎ等で呼んだアタッカーをそのままバトル場に出せるため、逃げるエネルギーを使わず盤面にエネが残るのが利点です。エネが残れば残るだけ最終ターンのヌオーの火力が上がります。
場にテテフやマーシャドー、ウパー等がいれば逃げエネ1要因として活用できますが、それ以外が逃げエネ2以上であるため、その場合はボールで早めに場に出すことがあります。
あくまで保険としての採用であるため1枚のみ。

・カプ・テテフGX:1
安心担当(たまに殴る)
言わずもがなの安定感増し増し要因ですが、本デッキでは積極的に採用してもいい理由が3つあります。
①ヌオーでエネルギーを押し流せるため、アタッカーとして運用可能
②ワンダータッチ使用後も学習装置置き場として利用可能
③タンカ2枚採用のため、序盤に切ってもラストタンカがグズマに化けやすい
序盤にテテフを出した場合は逃げエネ1として運用するため、無理してコケコを出す必要がなくなります。万が一テテフスタートしてしまっても「装置置き場と逃げエネ1要因が確保できた」と前向きに考えましょう。
保険としての採用のため1枚のみ。

・ヤレユータン:1
デッキエンジン担当(たまに殴る)
元々リセットスタンプ対策としてジラーチから変更してみたのですが、予想以上のデッキの掘り速度になりびっくりしました。
不要ポケモンやエネルギーをトラッシュし、保持するのはサポートカードくらいしかないこのデッキはヤレユータンと噛み合わせがよいです。特にグズマを使用しながら山を進められるのは非常に大きいと感じます。
その他ジラーチとの差別化としては
・リセットスタンプ後の復帰力が高さ
・エスケープボード不要による枠の捻出
・アタック可能
・HPが120(エレパサンダー、三鳥圏外)
などが挙げられます。
サイド落ちすると回りが悪くなりますが、ゲームが終了するわけではないため1枚採用。

・マーシャドー:1
手札干渉担当
HAND系統も一定数いると考えると手札干渉系は必須だと考えての採用。
手札干渉は主に「マーシャドー」「ジャッジマン」「リセットスタンプ」の3種類が挙げられますが、個人的に「手札干渉は必要なタイミングで打てない構築ならただの博打カード」という認識を持っているため、サーチ手段のある「マーシャドー」「ジャッジマン」を1枚ずつ採用しました。
また、やぶれかぶれ使用後は学習装置置き場として利用します。このデッキの中で一番学習装置を持たせたいポケモン(=相手にとって一番グズマを使うメリットが薄いポケモン)になります。
ベンチに2枚目のマーシャドーを置くスペースはまずないため1枚採用。

・ウパー/ヌオー:3/2
アタッカー兼エネ供給担当
水デッキといえばこいつ。
ヌオー+学習装置で毎ターンアタッカーを攻撃させることができます。
ヌオーが2匹そろっている時は堂々とアタッカーの役目を果たすことができ、現実的なラインですと6エネ+ハチマキで210程度までは狙うことができます。
「フリーザーがいないのにヌオー少なすぎん?」と思われるかもしれませんが、このデッキは常にヌオーが必要というわけではありません。
基本は倒されないように前に出すことは控えますが、仮にグズマでヌオーを取られたとしても、その場合は前ターンのアタッカーにエネルギーがついた状態ですのでテンポロスにはなりにくいです。
もちろん「次のターンはオーガじゃなくてひかるボルケで殴りたいけど、ヌオー1匹しかいねぇ・・・」という場面も想定し、原則ウパーラインは2で維持します。ヌオーがデッキにもういない場合、グズマでヌオーを取られた返しにすぐヌオーを立てられるようしっかりタンカを保持しておくことが大事です。
「ヌオーをグズマで取られる」=「アタッカーは残る」ということなので、ヌオーにタンカを使用してもアタッカー不足になるということにはなりません。(序盤に有効なポケモンをハイボで切っている場合は別ですが・・・)

もしヌオーが1枚サイド落ちしている場合、序盤はヌオーに頼らないエネルギーの貼り方をしつつ、いざヌオーが必要な場面で進化させること意識します。
ウパー+ヌオー+タンカの数でプレイングが大きく変わるため、サイド落ちチェックがとても大切になります。
上記の通りタンカを厚めにしているため3-2の採用。

[グッズ:20]

・ハイパーボール:4
ヌオー/テテフ/マーシャドー/ヤレユータンのサーチ手段であり、不要アタッカーやダブったサポート、水エネを切りつつ采配で山を掘る手伝いができるグッズであるため、当然の4投。

・ネストボール:1
「せせらぎの丘」と比較すると良し悪しがありますが、せせらぎを多く投入していた時は手札にだぶつくことが散見されたことと、ヤレユータン・コケコをサーチできないことがネックでした。
ころころと枚数が変わっているため検討の余地がある枠です。一番安定感があったのがポケモンサーチカード7枚の時でしたので、ハイボで4、残り3で検討していました。
最終的には、残れば2回使用できるせせらぎの丘を2枚、せせらぎがダブったときに困らないネスト1でシティリーグは望みました。
序盤ポケモンが並ばないこともあるため、できるならば増やしたい枠ではあります。

・アクアパッチ:4
いくら学習装置があるからといっても、ブロアやラボ、技のダメージ以外のきぜつ等でエネルギーが引き継げないことがあるため当然の4投です。
初動3エネアタッカーを起動できる確率を上げるためにも切れない枠になります。
手札干渉で戻されるとスピードが遅くなるため、基本的にはどんどん使用します。ただし相手がフリーザーヌオーやモクナシの場合、GX技で場のエネルギーが浄化される可能性があるためなるべく温存します。

・ぼうけんのカバン:2
早く学習装置にアクセスしたいこと、後半にハチマキを引きたいことから2枚採用しています。
非GX相手の場合はこれでハチマキを2枚サーチしてハイパーボールのこすとにして山を圧縮することもあります。
1枚削っても問題ない枠ではあると思いますが、序盤~中盤の安定感が少し薄れるので注意です。

・レスキュータンカ:2
超重要カードであり、序盤や中盤で絶対にコストにしてはいけないカードです。
序盤のサイド落ち確認とボルケ◇の撒き具合でサイドプランを決めた後は、タンカで回収するであろう対象をある程度予測しておきます。
ヌオーが薄ければヌオー用に取っておきますし、ケルディオGXやひかるボルケのように特定のマッチアップで価値の高いカードを2回動かす想定であればそれらがきぜつした後で使用します。
試合中ほぼほぼ1回は使いたい場面があるため2枚採用。
不慮の事故で1回使用してもまだチャンスを残せたり、余った1枚でテテフ→グズマやマーシャドーに変換したりと見かけ以上に柔軟な使い方ができます。

・学習装置:4
カイオーガデッキの際はパットやボードで道具があふれかえっていたため泣く泣く3枚採用でしたが、このデッキでは思う存分4枚採用できます。
基本的に前で殴る可能性が少ない+グズマで狙われにくいポケモン順につけてきます。優先順位は以下の通り。
マーシャドー→コケコ→テテフ→ヤレユータン→刺さらないアタッカー→ウパー→序盤のヌオー→アタッカー→終盤のヌオー
ヌオーはグズマで狙われやすいため、基本的に学習装置をつけません。ヌオーに進化させる場合は道具がついていない方から進化させるようにします。
また、終盤のヌオーはハチマキを巻いてGXを殴りに行く場面が多いため、学習装置をつけないようにします。

同じエネルギーを引き継ぐ道具として「ねがいのバトン」が挙げられますが、このデッキは
・非アタッカーがベンチに並ぶ→バトンをつけたくないポケモンが多い
・アタッカーが多彩→事前にバトンを貼り置きするのが難しい
・火力不足→アタッカーにはハチマキを巻きたい
・ヌオーがいる→非アタッカーにエネがついても問題ない
という特性があるため学習装置のほうが噛み合っていると感じます。

・こだわりはちまき:3枚
GXワンパン用カード。主に以下のポケモンにつけることが多いです。
・ケルディオGX→ベンチ並べたTAGへの280打点
・ラプラスGX→たねGX、20乗った進化GXへの190打点
・カイオーガ→20乗ったテテフ・デデンネへの150打点
・ヌオー→色々
中盤のサイド進めと終盤の詰めで使うカードであるため、リーリエ等で引く枚数を増やす理由で適当なポケモンにつけることは避けます。このデッキを回し始めた時は終盤ハチマキが足りなくて負けた試合がものすごく多かったのですが、なるべく序盤はハチマキを温存するように心がけたら勝率が上がりました。
相手が非GXの時は容赦なくコストにしたり、きぜつするであろうポケモンにつけてトラッシュします。
終盤の詰めで引きたい場面が多く、中盤もサイド稼ぎのために使うことがあるので確実に2枚は目的のポケモンにつけられるよう3枚採用。

[サポート:12]

・リーリエ:4
初動に引き込みたい+手札をどんどん捨てていくデッキであるため中盤も強いカードであるため、文句なしの4投。

・シロナ:2
最初は4枚でしたが、手札干渉用に1枚をジャッジマン、アタッカーを入れ替える選択肢を作るために1枚をフウとランに変更したため2枚採用。
今は使わないアタッカーやハチマキ、マーシャドーを山に戻せるため、リーリエとは違った強さがあります。

・フウとラン:1
このデッキは毎ターン適切なアタッカーが変わるため、万が一前のターンに殴ったアタッカーが生き残ると逃げエネが重くめんどくさいことがあります。そのような時に入れ替えの選択肢がとれるこのカードが役立つことがあります。1枚だけならシロナをフウとランに変えても目に見えてデッキパワーが落ちるわけではないと判断し採用しました。
テテフがポケモン入れ替えに変換できることを頭の片隅に入れておくとたまに役立ちます。

ジャッジマン:1
ハイパーボール(=テテフ)でサーチできる手札干渉カードその2です。
採用理由はマーシャドーと同じです。

グズマ:4
最大効率でサイドを取るという目的を果たすため、絶対に4枚必要なカードです。3枚では足りないという理由を挙げると
・初動2T目にベンチからアタッカーを出したいことが多いため。
・逃げエネが多いポケモンを縛りつつバラマキたい場面があるため。
・ヤレユータンで山を進める際にハイボで切っても後半持たせるため。
・ミュウ/アロベトを即倒したいため。
・テテフ/デデンネでサイドを稼ぎたいため。
などになります。
グズマは基本3のイメージが強く、相手も「トラッシュに3枚落ちてるしもうないやろ・・・」と思ってもらえる可能性も考えると、やはり4枚は積み得だなぁと思いました。

[スタジアム:4]

・せせらぎの丘:2
ネストボールの頁でも記載した通り、ポケモンサーチ3枠のうちの2枚です。
トキワとせせらぎの共存は相性がよく、既存の効果を使用した後でスタジアムを張り替え、また効果を使用できるため無駄がありませんでした。

・トキワの森:2
初動でエネルギーをトラッシュしつつ手張りをすることが大事であるため、安定感を高めるために2枚採用。山にエネが薄くなった終盤もこのカードが残っているだけで安定して手張りを継続できるのは偉いです。
不要カードを切って采配を進められるところも高評価。

[エネルギー:水10]
6枚に1枚は引ける計算です。
多少だぶついてもトラッシュに送るメリットが高く、トラッシュする手段も豊富なため特に問題ありません。
エネをトラッシュしたいときはトキワ、ハイボだけではなく、せせらぎでボルケ◇を呼ぶルートもあるため、采配で山を進めたいときに活用します。
9枚で運用していた時もありますが、特定のマッチアップ(vsウルネク・超バレ、水バレ)によってはボルケ◇のジェットほうすいを数ターン連続で使い続ける必要があるため、現物を減らすことはできませんでした。

5.不採用理由

ここでは候補になりうるその他のカードについて紹介します。
大半はデッキに入れてみたことがあるカードになります。

画像4

・パルキアGX
5エネGX技で相手の場のエネルギーをすべて浄化する切り札ポケモン。
対TAG単に対し安定した2パンを成立させつつ、その後のテンポも奪えるため是非とも採用したいカードです。
対TAG以外にもエネ加速がないデッキに対しての秘策として出せるため、そこそこ汎用性が高いのも特徴です。
枠の関係上入れたり抜いたりを繰り返し、当日の朝ギリギリまで悩んだカードであり、デッキが61枚なら間違いなく入れるであろう優先度の高いポケモンだと思っています。(三鳥・フリーザヌオー対策)
最終的に、ケルディオGXやラプラスGXのGX技を切るマッチアップが環境上に多く、GX権使用後はヌオーの劣化になることから不採用としました。

・スイクンGX
非GXに強く、GXにそこまで弱くないアタッカー。
GX技はペルシアンGXと同じく、150を与えつつ非GXを壁として前に出すことができます。(次ターンおしながして自分は山に帰ることも可能)
とはいえ、通常技の火力が120と乏しいことからデッキコンセプトに合わず採用を見送りました。
余談ですが、リーリエ前にベンチに出し、今使わないハチマキををつけてドロー後、山に返すという動きは楽しかったです。

・ラプラス(バレット)/サニーゴ/ハギギシリ
省エネベンチ狙撃部隊
サイドレースを有利に進めるためには複数の対象に同時撒きする必要があると考え、単体のみへの狙撃ポケモンは不採用としました。
ラプラスは20-20と対象が2匹ですが、1匹は前固定であることと、下技が3エネ100と少し足りない点から不採用としました。

・ラプラス(あやぴか)/フリーザー/氷ロトム/ケルディオ
2エネ単体攻撃用
ミュウを取るときに3エネ付けて殴るのがリスクであるため、これらのポケモンを採用していた時があります。
しかし、ミュウを出された後は無理にミュウを取りにいくルートを取る必要はなく、純粋に対面火力を押し付ける方がよい試合が多いことが練習の中で明らかとなり、2エネポケモンは勇気を出して全不採用としました。
氷ロトムとケルディオは爆発力はありますが、火力に安定感がない点が1ランク評価を落とすポイントです。(ケルディオ先発の場合、初動で必要なポケモンを切っても回収できるメリットはありましたが)
フリーザーは学習装置型だと後ろを守らなくてもエネは残るため、ただの火力不足ポケモンであると判断し不採用。
ラプラスは1エネ40、2エネ70、3エネ100、4エネ130と柔軟な打点調整ができるため非常に有効で、採用していた期間も長いです。カイオーガ120で届かない部分に届かせることができるので、枠があるなら是非とも1枚採用したいです。今回は泣く泣く削りました。

・カビゴン
ハチマキなしTAG2パン圏内用
ハチマキを温存するプレイングでなんとかなるため不採用としました。

・デデンネ
グズマやタンカを気楽に切ってはいけない場面が多いため、いくら山を進められるといっても後半のリソース管理が厳しくなるデデチェンジは自分には使いこなせませんでした。

・ミュウ
ベンチ狙撃対策
アタッカー1.5枠、ヌオーライン2枠、システムライン2.5枠を基本とすると、ミュウに2.5枠のうちの1枠を割いてしまうとデッキの回りが悪くなるため不採用となりました。
三鳥相手にはHP120以上のみ並べることで対策できる、ジュゴンは実質120ダメージで1回の攻撃がサイド1枚分であり問題ないという判断です。
三鳥をもう少し意識するならミュウよりもパルキアGXが優先的に採用されます。

・マンタイン
せせらぎで呼べる逃げ0兼サブアタッカー要因
採用するとしたらコケコ枠ですが、アタッカー不足より全体バラマキ要員不足の方が重要事項でしたので不採用となりました。
アブソルが流行し、20バラマキの重要性が下がる環境であればコケコと入れ替えるのがよいと思います。

・エリカのおもてなし
ベンチに並べてくれる相手ならケルディオGXやバラマキが刺さるので、有利マッチをもっと有利にするよりかは不利を軽減するカードを入れたいなという考えから不採用としました。初動の不安定さもマイナスです。

・レッドの挑戦/カスミのやる気
手札を切りつつ(そこそこ)任意のカードをサーチできるため、ヤレユータンと相性がいいサポートです。
とはいえ、これ以上ドロソの枠を削れないと判断し不採用としました。

・ダート自転車
サポート以外で山を進められ、うまくいけば水エネルギーや不要カードをトラッシュできる素晴らしいカードですが、TOP2枚の引きによっては地獄を見ます。(ヌオータンカ、パッチパッチ、グズマボルケ◇など)
採用していた時は重要カードをなるべくデッキから引っこ抜いた上で使用するようプレイングを気を付けていましたが、そうすると山の掘り速度が遅くなり、結果的にダートを採用してもそこまで山を進められないと感じたため不採用としました。
メンタルが強い方や、「今日の俺はもってるぞ」という気分の時は採用をお勧めします。

・フィールドブロア
超バレ/マタドガス/パンプジン/ニダンギル/学習装置ミラーを意識すると採用されますが、これらは6試合中あたっても1回くらいであり、先行を取れればなんとかならんこともないという精神から不採用としました。
環境依存で必須カードにはなり得ます。

6.各種マッチアップ

TAG、GX、非GX、特殊系の4タイプに分類し、有利不利を主観で評価してみたところ以下の通りになりました。
GXと特殊系、特定のメタ張りデッキには比較的有利だと思っていますが、反面TAG(特に単構築)には不利を取ります。

[TAG]
◎レシリザ
○ガブギラマネロ
○ピカゼク
-三鳥
×サナニンフ 
×モクナシ系
×フェロマッシ 

[GX]
◎ズガアゴ
◎ウルネク
◎エルフーン
○ゾロアーク系統
×レックガノン

[非GX]
◎フーパ系統
◎ラフレシア系統
○ジラサン
○デスカーン
○ジガルデ
○ズガドーン単
-超バレット
-パンプジン
-ニダンギル
-グランブル
△フリーザーヌオー
△マタドガス
△ベロベルト
△ハピナス

[特殊系]
◎アイアントLO
○エンニュートHAND
○ピジョンHAND
×ギガスフーパHAND

[TAG]

◎レシリザ
ハチマキカイオーガ、ハチマキヌオー等の非GXでレシリザをワンパンできるため圧倒的有利です。GX組もワンパンできますが、序盤の時間を稼ぐために積極的には出しません。(無人発電所もあるので・・・)
また、相手がボルケニオンで戦ったとしても、こちらはマーシャドー、コケコを除きHP120以上であるため有利です。
カキ・溶接工で瞬間火力を出されますが、非GXを差し出している限りサイドは1枚ずつしかとられませんので、あせらずのんびりベンチを準備していきます。
一応ウパーでレシリザにぶつかっておくとハチマキボルケ◇でもワンパンがとれるようになるのと、カイオーガがブイカビTAGにワンパンされないことを頭の片隅に入れておきます。

〇ガブギラマネロ
基本的にカラマネロ軸は有利です。
ボルケ◇やコケコで20を1回通すとひかるボルケでジラーチの2枚取り、2回通すとカラマネロの2枚取りができます。相手がミュウを置かなければイージーウィンです。
ギラティナ軸で攻められても、こちらはボルケ◇のジェットほうすいでグズマを節約しつつ裏のシステムポケモンを取っていくことができる上、ボルケ◇はギラティナにワンパンされないためサイドレースを有利に進められます。
ミュウを置かれる前提でサイドプランを考えると、だいたい1-3-1-1、または1-3-2という流れになります。ガブギラTAGまたはマシャカイTAGを1匹は倒すことになりますが、ベンチを埋めるデッキタイプであるためハチマキケルディオGXの280ダメでワンパンすることができます。
万が一ケルディオがサイド落ちしている時は素直に2パンを狙うか、ミュウを取って2枚取りルートを通しに行きます。
ちなみに、ガブギラマージ単が相手だと不利になります。戦い方は後述するサナニンフ戦と同じです。単の場合はパルキアGXが欲しくなります。

〇ピカゼク
ケルディオGXのおかげで微有利です。
最速でケルディオGXを準備し、万が一サンダーやコケコ◇、ひかるルギアに倒されてもタンカで使いまわします。
ベンチが並ぶデッキなので、ハチマキなしでもGXでピカゼクをワンパンできることが多いです。
サイドプランは3-2-2or1と取ることが多く、2の部分(テテフ・デデンネ)をなるべく非GXのカイオーガやヌオーでとれるよう、一度バラマキを挟むと楽になります。
ラプラスGXは締めのGXワンパン要因として重要なので温存します。(ハチマキ込みゼラオラワンパン、素でデデンネワンパン等)
時間を稼ぐためラプラスGXはラストを除きあまり場には出したくないですが、ケルディオがサイド落ちした場合は冷凍ビームGXの100マヒ+ブリザードバーンでTAGを落としに行くルートをとります。
その他にもハチマキカイオーガ50orひかるボルケ50をピカゼクに乗せ、ハチマキラプラス190で取るルートもあります。
また、スタジアムは雑に切らず、ラボやエーパラを割る用として気持ち温存することを意識します。
パルキアGXを採用している場合、相手のコケコ◇使用後にGX技を使えれば相手は止まるのでより優位になります。ピカゼクが増える環境であれば優先的に採用したいポケモンになります。

-三鳥
三鳥をワンパンすることはできませんが、コケコ・マーシャドー・ウパー以外はHP120で構成されており、GX技で同時に取られることが少ないためイーブンです。パルキアGXを採用している場合はトリニティバーンの返しにGX技を打ちエネを浄化させることができるため有利になります。
ジラーチべトン型の場合はケルディオGXを準備しながらグズマでべトンの進化元を取り続けます。
1回は三鳥を2パンしなければなりませんが、相手はケルディオを突破するためにべトンの進化元を準備する必要があるため、3-1-1-1のプランが取りやすいです。GX技で山に帰るため三鳥を1回取るというのが大変ですが、手札干渉しながらハチマキラプラスでGX技を打つとマヒのままターンが返ってくることがあるので常にこのルートは頭の片隅に置いておきます。(TAG単の基本処理ルート)
ボルケビクティニ型の場合も同様ですが、コケコで20ばらまかれてしまうとGXで3枚取りされてしまうため、ベンチを絞りながら最優先で処理します。
どちらの型の場合もコケコや次ターン進化できる可能性の低いウパーを並べないようにします。

×サナニンフ単
不利です。相手の事故を祈りましょう。
ブルーの探索でブロア2枚→学習装置全割りも当たり前の世界です。
一応諦めずに非GXにハチマキをつけて130*2の2パンの圧力をかけ続け、ムウマージや回復ソースを使用してもらいつつ、中盤では手札干渉をしながら2パンを狙います。
終盤は三鳥と同じくラプラスのGX技+ブリザードバーンを狙います。
ケルディオGXは無人発電所をサーチされてGX技でワンパン突破されるためあまり頼りになりません。ハチマキがメットに相殺され2パンすら危ういのもマイナスです。
このマッチアップもパルキアGXがいると多少ましになります。

※5/24追記 ケルディオのソニックエッジは「相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない」ため、こだわりメットは無視できます。申し訳ございません。

×モクナシ系
不利です。
ケルディオGX、ラプラスGXを出してもフシギバナ型のバナやガノン型のシェイミ◇に弱点を突かれカモられます。
非GXは2進化システムポケモンをワンパンできませんし、ガノンを処理できないと6エネGX技でエネが浄化されてしまいます。
ガノン型にレックウザが入っているならそこを狙ってワンチャンス程度のマッチアップです。

×フェロマッシ
弱点を突かれる上、無人発電所があるため不利です。
正直完全に切っており、このデッキで練習-実践どちらも1度も試しておりません。

[GX]

◎ズガアゴ
非GXで簡単にサイドを2枚とれるので有利です。
対レシリザ同様、非GXを並べてゆっくり準備していきます。
ラプラスGX、ケルディオGXはサイド3ハチマキorビーストエネのターニングポイント190で取られるため、極力出さないよう意識します。

◎ウルネク
ガブギラの頁とほぼ同じです。ミュウを出すのが遅れた場合はイージーウィンです。
ボルケ◇をワンパンするためにウルネクが出てきた場合は、返しにハチマキラプラスやケルディオでワンパンします。
このデッキを理解している相手の場合はすぐにミュウを置かれますが、その場合はサイドプランを1-1-1-1-2で進めます。
[攻めの話]
この”2”をどのターンで作るかという話が重要となり、ウルネクやテテフを置いた場合はワンパンして2を取ります。ギラティナループされた場合はジラーチやミュウをグズマで取ります。タンカを切った場合+一度20撒けた場合はミュウを狙い、後の2枚取りのルートを一応作っておきます。ギラティナで殴り続けている場合はダメカンがたまっているのでひかるボルケの50で落とせるポケモンが2匹はいるはずですが、アセロラで2枚取りを防がれる可能性があるので、基本は前者のルートを取ります。
ちなみに相手がタンカ未使用の状態でミュウがいる際にグズマで呼ぶべきはカラマネロではなくジラーチがよいと考えています。
というのもギラティナループされている前提でカラマネロを倒すと、相手はカラマネロの準備ではなく2匹目のギラティナの準備を始めることが多くなり、ジェットほうすいしてもギラティナを呼んでしまうためです。また、カラマネロを倒した返しにジラーチを使用されてしまう点もマイナスです。
ジラーチを倒すとタンカでジラーチを回収することもあり、その場合は次のグズマでミュウを狙うルートもできます。
[守りの話]
こちらが"2"のターンを作っても、相手に"2"のターンを作られるとイーブンになるため注意です。具体的には以下の2点を意識します。
・ラプラスが130+滅亡で落ちる
"0"のターンを作っても、ラスト滅亡でマーシャドーやウパーと共にラプラスがとられると意味がありません。ラプラスに130乗ってしまったときは滅亡ターンに入る前に倒してもらうよう常にバトル場に出して殴りにいかせます。生き残ってしまったら後半はウパーやマーシャドーを絞り、滅亡による複数取りルートを作らないようにします。
・ケルディオをベンチに置くとワンパンされかねない
ハチマキギラティナ+特性でぴったり170ダメージとなるためワンパンされてしまいます。そのため、事前にベンチに置くことはせず、ウルネクを殴るターンに出すようにします。

余談ですが、130乗ったボルケ◇にエネを付けたままにしておくと、ミュウのサイコパワー3点で乗せられてきぜつしたときに学習装置が発動しません。
ここまで意識してプレイされることは稀かと思いますが、念のためボルケ◇に130乗った後、エネルギーが場に不足している場合は別のアタッカーにエネを移し替えたほうがよいです。

◎エルフーン
ケルディオGXがいるので有利です。
こちらはダメージを受けない上、殴るときのコイントスも回避できます。
また、モンメンのHPが50であるため、ひかるボルケが活躍します。

〇ゾロアーク
微有利です。
序盤にボルケ◇やコケコを起動させることにより1進化GXが総じてハチマキラプラス圏内になるため、最速で20撒くことがとにかく重要です。
基本は2-2-2で取りたいですが、ベトンやニャース、メタモン◇を取る必要があるため1-1-2-2というルートになりがちです。(先行で回ったら何も考えず2-2-2でゲームセットできますが)
このマッチアップはグズマの重要性が高いため、ハイパーボールで切らずになるべく温存します。というのも、ヤレユータンとケルディオが止まるベトンと、ワンパン力の高いペルシアンGXが天敵ですので、序盤からグズマでこのポケモンたちを狩ります。
ベトンが残ってしまったらケルディオを出すのは控え、ラプラスとヌオーでGXをワンパンすることを目指します。
ペルシアンが残ってしまったら学習装置が割られる前提でプランを組みます。
マシャカイはハチマキケルディオGXでワンパンすることができるので、相手のベンチ数とデッキの枚数、ハチマキとカバンの数には常に気を配っておきます。とにかくハチマキの重要性が高いため、圧縮目的でハチマキを適当につけると痛い目を見ます。

△レックガノン
モクナシの頁と同様で不利です。
シェイミ◇が強すぎます。

[非GX]

◎フーパ系統
ラプラスGX以外の攻撃が通り、基本ワンパンされないため有利です。
ブラッキー入りの場合はポケモンを倒さずばらまいてかたきうちの打点を30のままにしてゲームを進めます。
ジュゴンがいる場合はHPの高いカイオーガとボルケニオンで対応します。

◎ラフレシア系統
ヌオーが4エネ140出せること、ひかるボルケで50ナゾノクサを仕留められることから有利です。
確かにラフレシアに弱点を突かれてワンパンされますが、こちらはエネ加速が豊富ですぐ動けるため特に問題ありません。タンカ2積みなのも心強いです。

〇ジラサン
サイド複数取りルートが豊富であること、こちらのデッキがほぼHP120以上でエレパを2枚要求することから有利です。
基本に忠実にボルケ◇から入り、サンダーに100とジラーチ2匹に20ずつ乗せられるのが理想です。
ジラーチは20+50、または20+20+30で2枚取りできると非常に有利になるため、バラマキポケモンのサイド落ち確認は念入りに行います。場合によってはコケコで2回殴る必要もあります。
また、グズマでマグカルゴを呼び、ひかるボルケで20乗せたジラーチと同時に倒すことも多いため、2枚取りルートの1つとして頭に入れておきます。
反面ラプラスGXはコケコGXやフェロマッシTAG、ビーエネウツロイドなどでワンパンされるためこのマッチでは出しません。
コケコGXを出された場合は返しにハチマキ4エネヌオーで、フェロマッシTAGを出された場合はハチマキケルディオで取ることを考えます。

〇デスカーン
戦い方が特殊ですが、バラマキ力が高いおかげで有利です。
純粋に殴り合うとサイドレースが怪しいため、たね切れ勝ち狙いを匂わせます。
デスカーン側は攻撃時に自分のベンチを空けるため、基本的にデスカーンラインが2しか残りません。
そのため、HP130のカイオーガやひかるボルケニオンを前に立て、4トラッシュを誘いつつ残る2匹のデスカーンラインに同数のダメカンを乗せ続け同時にきぜつさせることを狙います。
それに気づいて相手の方が3匹目のデスマスを置いた場合、グズマでそれを狩れれば元の2ライン状態に戻せますし、たね切れを避けるためデスマス以外を残した場合、デスカーンを同時にきぜつさせることで非アタッカーがバトル場に登場し、展開のためのテテフやデデンネが場に残るためそこでサイド2枚を進めるチャンスが発生します。
タンカで前ターンにきぜつしたバラマキポケモンをすぐ再利用することが多いため、逃げ0コケコが潤滑油として有能です。優先してベンチに出しておきたいです。
上記の通りグズマの使用機会が多くとても重要であるため、ハイパーボール等のコストにすることは極力避けます。

〇ジガルデ
ジガルデのHPが低く、GXはケルディオでワンパンできるため有利です。
基本通りボルケ◇で殴りだすことを目指します。HPが160あるためワンパンされにくく、2回技を通すことができます。
全体に40撒けたらひかるボルケで同時に取ることができます。
サイド落ち等でバラマキができなくても、こちらは毎ターンジガルデを倒せるのに対し、相手側はHP120ラインをワンパンできないターンが出来やすいので有利です。

〇ズガドーン単
実は微有利くらいです。
HP120というのは弱点関係なくワンパンできる上、ばらまいて倒せるほど低くはないラインであるため、見かけ以上にめんどくさいです。
バトンがついていない場合はワンパンして問題ありませんが、バトンがついた場合は対デスカーンと似たような形で均等にばらまいて同時きぜつを狙います。
ひかるボルケで前100-後50乗せた後、グズマで後ろに返しつつカイオーガで30狙撃でバトン無効化のような動きが必要になる場面があります。
当然ながらラプラスGXやケルディオGXの出番はありません。
感覚的には5分ですが、相手側が仕方なしにズガドーンGXを出す番がよくあり、その場合は簡単にサイド2枚取れるため微有利としています。

-超バレット
ウルネク戦と似ていますが、こちらは呪いのお札がある分勝率が落ちます。
ジェットほうすいやグズマ多投のおかげでお札やギラティナをよけることはできますが、お札できぜつした場合に学習装置が機能しないため管理が難しいです。
基本戦法はウルネク戦のギラティナループ時と同じですが、ハチマキミミッキュでワンパンされる危険があるためラプラスGXで殴るのは控えておきます。

-パンプジン
先に回った方が勝ちます。
ミュウを出すのが遅めであればボルケ◇で複数取りのルートが見えるため有利になりますが、置かれた場合は展開力勝負です。
サイドレースが不利にならないようカイオーガメインで殴っていきます。
できれば2枚欲しいところですが、仕方がないのでタンカで優先的に戻すことが多いです。
理想的にはダンベルのついたパンプジンに100+20など120乗せて放置することで火力を削ぎつつ、ゼブライカやジラーチ等を倒していきます。
また、相手がUターンボードを揃えてきたら、相手が技を打って手札に回収した返しに手札干渉を行います。
タンカが複数毎入っているデッキであるため、ミュウをグズマで取るのは得策ではありません。ゼブライカやジラーチを優先的に倒していきます。

-ニダンギル
あまり練習していないマッチですが、おそらく先に回った方が勝つ5分5分の印象です。
だんまつまヒトツキがHP50であるため、ひかるボルケが活躍できます。
一応最低限の学習装置以外は付けず、火力があまり上がらないよう意識はしますが、結局相手側が道具を揃えてワンパン体制を作ってしまうので途中からは展開優先で開き直ります。
ミュウの部分についてはパンプジンと同様です。

-グランブル
これも2回しか対戦したことのないマッチなのですが、おそらく5分です。
サイドレースが不利にならないよう非GXで戦いますが、ダンベルグランブルをワンパンするのが困難なので常に裏のシステムポケモンをを倒していきます。
ひかるボルケが便利で、マグカルゴを呼んで弱点をついて倒しつつダンベルグランブルに50乗せることでカイオーガの1パン圏内に入れられます。
グランブルがバトル場だけの時はギラティナ戦と同じようにボルケ◇のジェット放水で後ろを呼んでカイオーガでワンパンします。
後ろを呼ぶ手段がないときはヌオーに必要数のエネをつけてグランブルを倒します。
非GX戦なのでやはりカイオーガが重要です。できれば2枚欲しいマッチアップです。

△フリーザーヌオー
フリーザーの火力が低いためサイドレースは有利なのですが、エネがたまった後のパルキアGXと三鳥GXでひっくり返されるので微不利です。
※こちらもパルキアGXを採用している場合は圧倒的に有利になります。

パルキアGXでエネを飛ばされると学習装置が機能せず復帰に時間がかかるため、序盤からアクアパッチを温存してゲームを進めます。
ちゃんと温存できていると、パルキアGXの返しに手張り+パッチ2からアタッカーを起動しパルキアをワンパンできます。(ハチマキラプラス、ケルディオGX、ハチマキテテフが3エネワンパンルート)
三鳥GXについてはボルケ◇を1度動かされると全体がHP110以下になるため3枚取りを許してしまいます。防ぎようはないので、決められる前にサイドを進できる限り進めるしかありません。

序盤・中盤の進め方ですが、基本通りボルケ◇で100-20を撒きつつ、ジェットほうすいでエネのないヌオーやエネ付きフリーザーを引き出すことを狙います。
ミュウが出てこなければフリーザーの2枚取りが狙えて少し有利になりますが、基本はミュウを出されてしまうのでカイオーガでワンパンしに行きます。

文章通り苦しい展開になりがちなので、今後ヌオー水orTAGバレットが増える場合はパルキアGXを採用し、最速で動かしてレインボーエネを山に返してゲームセットするのが一番楽で安定します。

△マタドガス
お札と特性が刺さるため微不利です。
基本はボルケ◇、ヌオーのみの盤面を目指し、タンカはすべてウパーヌオーに使うつもりで動かします。
早々にミュウを出される上、タンカも多く採用されているためバラマキルートは困難で、とにかく120点を出し続ける対面ゲームになります。
ブロアをいれていないため、お札がヌオーに突き刺さります。タイミングが悪ければ学習装置が発動しないため厳しいです。
今回は泣く泣くマタドガスを切ったためブロアの採用を見送りましたが、重く見るなら採用をお勧めします。

△べロベルト
2回ほどしか対戦経験がないためざっくりとした感覚ですが、ブロアがないため非GXでパッドつきベロリンガすらワンパンできず不利です。
エネを割られながら気絶されると学習装置でも1エネ分回収しそびれますし、デッキトップや手札からエネやパッチが飛ぶとヌオーの火力も下がり厳しいです。

△ハピナス
こちらも対戦経験が少ないですが、ラッキー自体がそもそもHP130でワンパンしづらく、更にラプラスGXですら簡単にワンパンする火力を出されるため不利です。
ジラーチビクティニ(しょうりのほし)型であれば基本のボルケ◇バラマキルートでサイド4枚ほど稼ぎ、大物ハピナスはGXで無理やり突破+ヌオーエネブーストで2回倒してなんとかなることはあります。

[特殊系]

◎アイアントLO
逃げエネが重くても殴れるポケモンのみを並べておけば、キャッチャーで縛られてもヌオーの特性によりすぐ攻撃に移れる点、エネを割られてもパッチで加速できる点から有利です。
ラニュイが通らず、技を連打できるヌオーだけにすることを目標に進めまsすが、デッキを回そうとすると仕方なくたねを何匹か置くことになります。その場合はラプラスやカイオーガなど火力のでるポケモンを置きましょう。
ただこの2匹は技の連打ができないため、グズマとフウランはこれらのポケモンたちで殴った次のターンで使えるよう温存します。
学習装置はコストにし、基本ハチマキのみを付けていきます。

〇エンニュートHAND
逃げエネの重いポケモンを縛られても、ヌオーによりすぐ攻撃に転ずることができるため有利です。
手札干渉カードは2枚しかないため、序盤・中盤はこれらのカード+これらに疑似的にアクセスできるハイパーボールを不用意に切らないことを意識しながらグズマでエンニュートを取っていきます。
サイド3→2の時に手札干渉カードをサーチして使用しなければならないため、必ずベンチを空けておきます。原則ヌオーだけ、仕方なしでラプラス、カイオーガを置きます。エネが割られないため少しは逃げエネに余裕があることを加味するとヤレユータンを並べるのは妥協範囲だと思います。
細かいことですが、せせらぎの丘を出してしまうと相手がリソースマネージメントを使った次のターンの初めに空打ちして、底にたまった有能カード3枚をシャッフルして混ぜてしまうため、出すのは控えています。
また、サイド2→1になるときにボルケ◇を出しておくと、ホラーハウスの返しにジェットほうすいで後ろを引っ張り出しサイドを取ることができます。

〇ピジョンHAND
ピジョンがHP60であるため有利です。
クラハンをよけてボルケ◇やコケコでばらまいていきます。
リソースマネジメントでクラハンを無限に再利用されるため、エンニュートHAND以上にせせらぎを置かないプレイングが重要になります。
逆にエンニュートHANDとは違いHAND達成まで時間があるため、手札干渉を保持するよりも山を掘り進める方を優先します。
ベトンが経つとヤレユータンで采配ができなくなるため、優先的に狩ります。

×ギガスフーパHAND
レジギガスがワンパンしにくい、フェロマッシTAGに殴られてるだけで辛いので不利です。
ヌオーオンリーにしてエネを貼り続けることがメイン路線ですが、ギガスをワンパンするために前のヌオーにエネをつけすぎるとメルカリTAGのGX技でエネが飛んでゲームが終わります。
ダイゴの決断を序盤で使い始めた場合、2回目のダイゴの後で手札干渉して相手の動きが鈍ることに掛けましょう。
相手がエネを割れなくなったり、回復が間に合わなくなればヌオーで殴り続けて勝ちを拾えます。

7.反省と改善点

このデッキを長く使用し、最終的に納得のいくレシピに仕上げたつもりですが、どうしてもカバーしきれなかった部分があります。
今後登場するカードや環境の変化によりカバーできるかもしれませんが、現時点での主な弱点は以下3点です。

■後攻のメリットがほぼない
都合よくコケコスタートした場合を除き、基本後1でダメージを与える技を打てません。
不採用理由で挙げたフリーザーやラプラスを入れると後1で2エネ70を出せるかもしれませんが、それでも「エネトラッシュ」「手張り」「パッチ使用」「逃がし」の4STEPが必須で、要求カードが多いです。
Uターンボードや入れ替えフロートなどのカードを採用すれば確率は上がりますが、デッキを掘る速度や安定感が薄れるので構築が難しいです。
今でも頭を悩ませています。

■ドロソが少なめで、ヤレユータンに頼りすぎ
采配が山を掘るメイン手段になっており、これを止められると一気にスピードが落ちます。サイドに落ちた時はテテフに頼らざるを得ない場面も多く、正直保険を兼ねて2枚欲しいと思うときが多いです。
アロベトでも止められてしまうためできればゼブライカを採用したいのですが、枠が厳しい上に手札トラッシュというのがデデンネと同様の理由で噛み合いが悪いです。
「とにかくちゃんとドローを進めたい!」という方はドロサポ配分の変更したり、ダート自転車を採用したりすることをお勧めします。

■難しい
ピン刺しのポケモンが多く、サイド落ちと相手のデッキパターンによってルートが多種多様に変化すためとても疲れます。
私の場合「シーズン4は勝ち負け関わらず楽しいデッキを!」をモットーにしていたので、思考停止できないデッキであっても公式大会で握ろうと決心できましたが、安定して勝とうとするならばもう少し単純化したほうが良いと考えています。(それこそムキムキカイオーガのようなわかりやすさが欲しいところ)

8.さいごに

大変長い自己満足の記事となってしまいましたが、ここまでお読み下さって本当にありがとうございます。
学習装置型ヌオーは使用者が少ないですが、採用できるカードは無限大であるためこれからも環境に適応し続けられるデッキタイプだと考えています。

本デッキは元のカイオーガデッキを使用して下さった他の方の所感や、MTリーグで北千住優勝時のレシピを真似て下さった方の改編アイデアのお陰などで最終的にこの構築にたどり着いています。

もし本デッキタイプに興味があり、実際にデッキを作って回してみようという方がいらっしゃいましたら、いろいろなカードを採用して楽しんでもらえたらと思います。そしてもし新たな気づき等がありましたら、共有いただけるととても嬉しいです。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?