2022年に書いた批評5つを振り返ってみる【4079文字】

 2022年も終末に近づいているという事で、今年書いた批評を簡単に振り返ってみようと思います。自分の足跡や記録を振り返るのは大好きなので、なんだかんだで続けられてこれが出来るのが本当に嬉しい!!
作成順に振り返っていきます。

ドラクエ5-天空の花嫁/5月14日

タイトル/『運命を変えられない僕達に、それじゃあ何が出来るんだろう?」

 今年形にした最初の批評であり、ここからnoteに移った記憶があります。
『運命は変えられない』という一見非情にも見える(実際非情でしたが)テーマから展開し、それでも私達はこんな風に願いを叶える事が出来るんだよ。という事を親子3代と何より結婚というイベントによって示してくれた作品でした。
ラスボスを倒した後、エンディング前に批評を行っていたのですが、これまでの物語の全てがマーサのささやかな願いに帰結していくんだと気づき、エンディングの『結婚ワルツ』が彼女にとって人生そのものとすら言える重みのある曲なんだと思うと本当に胸がいっぱいになった事を覚えています。

"人並みの幸せは望めない運命"と言われた中で自分の命が亡くなってもその幸せを叶えられたマーサ。そしてそれを叶えたのは紛れもなく命の危機にあってもその遺志を継承したパパスと、それを託された主人公です。

人生には恵まれなくて、家族とも一緒に居られなかった

でも、それでも、私が愛する家族は生きていて幸せそうにしている

そして私を愛してくれている人がいる

運命も人並みだったかどうかも関係ない

これが私の最上の幸せなんだ

『運命を変えられない僕達に、それじゃあ何が出来るんだろう?』

MOTHER2/6月6日

タイトル『誰かがあなたを愛している事を、どうか思い出して欲しい

 初めて記事を分割し全4編で構成した批評です。これは20000字ちょっとあるはずなのですが、今見返してもそのボリューム感をいい意味で感じさせない気がするので分割は偉大だなあとなります。
あとフォロワーさんにサムネイルを描いて頂いて、これが私のMOTHER2のイメージと非常にマッチしていて本当に気に入っています。ありがとう~!

「MOTHER2は神ゲー!」みたいな雰囲気は巷で漂っていますし、自分自身も小学生の時にプレイして結構面白かったゲームだなーとは思ってはいたのですが、いざ「どこが?」と聞かれるとふわふわとした答えしか持っていない状態でした。なのでせめてストーリー面の良さだけでも言語化出来てよかったなあと感じます。
 誰かに愛されているという実感を得るのは本当に難しい事ですよね。
でもその実感を得られない人も別に愛されていないわけではなくて、実感として得るコツとその実感を上手く扱うコツの問題なのかな、なんて思う作品でした。
何故愛するのか、何故愛されるのか、何故伝えるのか。その意味の1つを表した物語だったと思います。

でもあなたを愛する人も必ずいます。
社会に、身近に、インターネット上に、確かにいます。なんならもしかしたらそれはこの記事を書いている私かもしれません。

だから邪な気持ちが横たわる時は思い出してください。
誰かがあなたを愛しているんだという気持ちで心を満たしてみてください。
あなたがそんな邪な気持ちに呑み込まれる事は絶対にありません。ネスがギーグを討ち倒せたように。
私がMOTHER2から受け取ったそんなメッセージを告げて批評を締めくくりたいと思います。

『誰かがあなたを愛している事を、どうか思い出して欲しい』

実はMOTHER2批評の②は今ある記事の中でぶっちぎり1位の閲覧数になっています。


「作品と向き合う事」に向き合ってみる/7月12日

 作品批評ではありませんが、作品批評の批評という感じなので一応。
作品の批評で「この作者の意図としては~」みたいな言及を見た時に覚える違和感と自分の批評ポリシーを言語化したものです。上のMOTHER2で言うなら「糸井重里ワールドが~」みたいなヤツとかもそうですね。

 最近気づいたのですが、自分の行う批評というのは自我や自意識の更に奥から来る衝動みたいなものでやらずにいると気持ち悪いしやり終えた時の達成感が物凄いのですが、他の人はそうじゃないからあんまりリソースを割いてないという事だったりするんじゃないかな~~~という気がします。
絵とか音楽とか何でもいいんですけど、手間も時間も掛かるしやりたいと思わないとやり続けられないものってありますよね。それらって全部その奥から来る衝動が由来で、その源泉の正体を知る為に自我や自意識という機構と肉体的な技術を利用して衝動を表象化させてる(表象化させればそれを更に解釈し出来るので)んじゃないかなーみたいな事を考えています。自分はこの表現が結構しっくり来るのですが、どうでしょうか?

これを再び料理店で例えるなら、店に行き、料理を食べたのにも関わらず公式サイトに書いてある文言やシェフの言葉から感想を引用しているようなものです。めちゃくちゃアホじゃないですか?

作った人の「こう作りました」って「自分がどう受け取ったか」に比べたらどうでもよくないですか?

『「作品と向き合う事」に向き合ってみる』

天気の子/11月23日

タイトル『大人には何が出来るんだろう?子供には何が出来ないんだろう?』

 一気に年末付近じゃん!
後で纏めますが、この間に書き始めた未完成の批評が4つくらいあります…………。
内容としては「選択するという事の意味」のような感じでしょうか。
成り行き任せはどうダメなの?選択をするとどういいの?という事を感動を以て説いた作品だったような気がします。
何が遂行されたか、どこがそう言えるのかは言語化出来ている気がするものの、それを感動と接続することを怠ってしまったな~~~うわ~~~という印象のある記事です。

なるほど。世界は確かに変わっていました。

なんとなく逃げたり、親に、社会に、あるいは家出先で出会ったアヤシイおじさんに何とか生かして貰っているだけの世界から、自分自身がこうしたかったんだと確信して生きる世界に。
つまり穂高自身が明確に価値を見出した世界に。

だから、僕達は自分の意志でここに居るのだから、どんな世界でも何があってもそれも僕達の意志の内で、選んだ事で、であれば僕達ならそこに意義を見出して生きていけるんだ。

陽菜が「ありがとう」と言ったように、どんな摂理にももう不満は無いんだ。きっと大丈夫だ!

『大人には何が出来るんだろう?子供には何が出来ないんだろう?』

すずめの戸締まり/12月12日

タイトル『いつか失うあなたへ、私へ。』

 批評対象の中で最も新しく今年の作品ですね。当然まだ配信などもされていないので劇場で1回見て批評を書くという、他の自分の批評とはかけ離れたやり方で遂行した批評でした。
その分あまり濃い内容にはならなかったというか……それっぽくは仕上げたけど自分の中では特に納得いっていない批評の1つです。
またリベンジ批評したいなーと思っているので、ネット配信とかが来たらまたやろうと思います。
ただ、1回の視聴で批評を纏めるのは新鮮で楽しかったのでいい経験になりました。

未完成の批評たち

 めちゃくちゃあります泣
手腕的に完成が難しかったものからモチベが沈んでしまったものまで色々ですが、少なくとも前者はどうにか形に持っていきたいです……。

秒速5センチメートル

下書き作成7月12日/現在8341文字

実は最初に手を付けたのは1年以上前だった気がする。
構造自体を変えないとなーと思って放置になってしまった。

『言葉』について

下書き作成7月25日/現在5604文字

この中では割と最近手を付けている方。近々上がるのではないかと思ってる(他人事)。

愛するという事(エーリッヒ・フロム)

下書き作成7月25日/現在9940文字

これも一度書き直してこの文字数になっている。
批評になっているのか?自分の所感と正しいか?という事を確認する作業が本だと大変なんだなぁと途中で気づいた。
内容自体はかなり組みあがってるからこれも上がる確率は高い(高い)。

ゼノブレイド3


下書き作成10月20日/現在0文字

結構自分の思想と近いテーマだったので書きたいな~と思いつつ、この直後くらいから色々忙しくなったのでタイトルだけ……。
ここ!っていうポイントはスクショで残してるので批評自体は難しくないはずだけど、構想しているともののけ姫批評と結論が近くなりそう過ぎてモチベがあんまり高くなくなってしまった感がある。

スプラトゥーン3

下書き作成10月24日/現在660文字

元々スプラトゥーン2をちょびっと遊んで「え、これ言う程面白いか……?」となってしまっての3プレイ所感及びその理由を言語化した記事です。
15年前くらいから思ってるんですけど、誤解を恐れずに言うなら映画でもゲームでも爆発的に流行る理由って“大して面白くないから“なんですよね。
めちゃくちゃ面白い作品とかやりがいあって楽しいゲームとかって大体あんまり流行らなくて、手軽で上澄みが何となく面白いものが流行るっていうか。
どっちの性質も持ってるものも勿論あるんですけど、個人的には本作は上澄み側の作品なのかなあという感じでした。
これに関してはその内この記事で言語化したい気持ちがあります。

まとめ

 未完成の記事は見返すと「完成近いじゃん!!!!」っていうものもあるので、新しいものを書きつつこれらも仕上げられるものは仕上げていくのがとりあえず1つ目の来年の目標という事で……。
まだ下書きにすらしていないけど批評したいなー--と思ってる作品もいくつかあるので、それについては来年の目標的なあるいは今年の目標的な記事で書きたいと思います。

この記事、及び今年公開した記事を読んでくださった方々ありがとうございました。
今年の半ばくらいから始めた批評ですが、めちゃたのしなので来年からはより力を入れてやっていきたいな~と思います。
よかったらまた気が向いた時にでも読みに来てくれると嬉しいです。

それでは、良い年末と生を!


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