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気を付けて!食後高血糖【1, 5AG】

こんにちは、KRD Nihombashiです。
私たちは、人生100年時代に合わせて健康診断への向き合い方を見直し、リデザインした施設です。
(KRD Nihombashiのことについて詳しく知りたい方は、こちらの記事よりご確認ください。)

現在はそんなKRD Nihombashiの特徴的なコンセプトを1番に受診者様にお伝えしておりますが、
じゃあ具体的に健診にどう反映されているのか?
という疑問については、2018年10月にオープン以来、たくさんの方にお問い合わせいただいておりました。
そこで今回からそのあたりを詳らかにお伝えすべく、当施設の医療スタッフより紹介することといたしました!
少し難しい内容も含まれますが、テレビや通常のWeb媒体では触れることの少ない本質的な情報提供となっておりますので、どうかお付き合いいただけますと幸いです!

今回は、KRD Nihombashiで行っている血液検査項目である【1, 5AG】についてご紹介したいと思います。
本当は重要だけど、意外と知られていない「高血糖」検査の世界をのぞいてみてください。

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食後高血糖とは?

通常血糖値は何も食べていない早朝空腹時で60-110㎎/dl、食事をした後(食後)であっても100-140㎎/dl(会社の健康診断で数値の出る検査ですね)と言われており、正常の方においては食事をしても血糖値はあまり上昇しません。
しかしながら、下記のような方は、食事をした後に血糖値が通常よりも上昇しやすいと言われています。

・肥満があり内臓脂肪が蓄積することでインスリンの効きが悪い方
・膵臓でインスリンを作る量が少ない方
・食事をしたタイミングでの膵臓のインスリンを作る反応が鈍い方

これらの条件に当てはまる方は食事による血糖の上昇に体の対応が追いつかず、急激な血糖の上昇が起こります。

食後高血糖は何がマズいのか

急激な高血糖は、膵臓を刺激して、さらにインスリン分泌量を上昇させ、高インスリン血症の状態となります。
こうして起こる高血糖、高インスリン血症は血管を直接損傷したり、また肥満を助長させることで動脈硬化の進展に加速がかかります。
食後高血糖は、将来的に糖尿病になる確率が高いだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞になる確率更には認知症など、様々な動脈硬化性疾患になる確率が高くなると言われています。
つまり、あなたが現在糖尿病と診断されていなくても、食後高血糖であればその傾向があるということです。

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食後高血糖の検査とは?

一般的な人間ドックで食後高血糖の検査(=1.5AG検査)を行っているところは少ないです。その中で、なぜ私たちがこのような検査を行っているのかを、この検査によって何がわかるのかひも解いて説明していきます。

ズバリなぜ食後高血糖検査を行うかというと、KRD Nihombashiの健診は、病気を発見するだけでなく、病気になる前の兆候を敏感に察知していくための健診だからです。
一般的な健康診断や人間ドックにおいては、メインとしては病気を発見するための健診になりがちですよね。
次に、食後高血糖検査の意義について詳しく述べていきます。

一般的な健康診断や人間ドックにおいては、下記の検査を測定するのが一般的です。

・早朝空腹時の血糖値
・血糖値の1-2か月の平均であるHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)

“空腹時”の血糖についてですが、要するに食事前のみの血糖の状態をみているので、食事後のインスリンの分泌状態はわかりません=食後高血糖の存在はわかりません。

HbA1cは1-2ヶ月という長いスパンの血糖の平均を反映しますので、“今この時”の糖代謝の状態を把握するには適していません。

一方、1.5AG は直近一週間前後の血糖を表現するものです。
1.5AGは尿から糖がたくさん出ると低下してしまう性質を利用し検査されます。
一般的には170-180㎎/dlを超える糖が尿から出るときに1.5AGが低下し、空腹時血糖値やHbA1cが正常値にもかかわらず、1.5AGが低い場合は食後高血糖の存在を示しているのです。

つまり、空腹時血糖やHbA1cだけの測定では、将来の糖尿病になってしまうリスクを評価することは難しく、糖尿病寸前の段階、あるいはすでに糖尿病になってしまっている状態を診断される事も多いのです。

特に下記のような方は注意が必要です。

・糖尿病や心筋梗塞等の家族歴がある方
・空腹時血糖110㎎/dl未満 かつ HbA1cが6.0-6.4%の方

気になる方はぜひ1.5AG検査を受診してみてください。

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数値改善はどのくらいから現れるか?

これまでご紹介してきた検査ですが、もちろんこの数値を測って現状を把握(し、何も問題なければただ安心)するだけではあまり意味がありません。
基準値の範囲内であっても、
・自分の数値が基準値に近づいているか否かを時系列でみていき、
・食後高血糖に近づかないようにするために常日頃から意識した生活習慣
が重要になってきます。
活動の開始が早ければ早いほど、さほど多大な努力をしなくても、改善あるいは現状維持する場合が多いのです。

では、あなたの食後高血糖が基準値を外れ改善に向け活動を行う場合、どのくらいの期間でその結果が現れるのでしょうか?

結論としては、食後高血糖は

・炭水化物含めた糖質の量を控える
・野菜から先に食べる
・食後30分程度から運動をする

等により改善されると言われています。とっても基本的なことですが、忘れずにコツコツ取り組めている人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
KRD Nihombashiでは、このような改善を実際に行うことができるよう、受診者様をサポートいたします。
1.5AGは過去数日の血糖コントロールの指標と言われていますが、生活習慣の改善により、数値の変化を評価するには1-2か月は判断する時間が必要かと思います。

この期間自助努力を行うことで、この数値は改善しやすい傾向にあります。

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これまで紹介してきたように、食後高血糖を測定する【1, 5AG】は、あなたが糖尿病になる前にその傾向をいち早くお知らせできる検査です。
みなさまもぜひ、【1, 5AG】検査を受けていただき、自身の身体が糖尿病に近づいていないか検査してみませんか?

なんどもお伝えしておりますが、KRD Nihombashiでは、病気を見つけるためでなく、病気になる前に自分の身体のために何をすべきかを考えるためのツールとして健康診断を利用します。
検査後のサポートももちろん行っておりますので、ご興味ある方はぜひ受診を検討してみてください!

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