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入園式 / 桜と朝ピクニック / 東京で写真展を観た話 など

4月8日(月)

息子の入園式。いつもより早い登園に、早起き。朝が苦手なような息子は寝起き最悪。なんとか朝ごはんをと思い、あれこれ準備したなかで食べたのはイチゴだけ。しかも、キッチンに座って。行儀が悪いとは思いつつ、本人もちょっと悪いことをしているのが分かっているからこその笑みを浮かべ、楽しそうなので今日は良しとする。

息子用に仕立ててもらった襟付きシャツに、半ズボン。生まれて初めてのハイソックスに、黄色い制服。靴は、ピンク色の長靴。年少さんになる君の、晴れ姿。くもり予報だった天気も午前中はなんとかもって、生温い風と少しの青空のもと登園。

帰りに、近所の神社によって桜と写真を撮った。今年は開花が少し遅れてくれたおかげで、見ごろが始まるタイミング。しかし、息子はいつもと違う装いと式典とで疲れていたので、写真はサクッと。

午後は、隣町まで2人で出かけた。チャイルドシートで眠る息子がずいぶん大きくなっていて、赤ちゃんの面影はもうない。本当に大きくなったな。

入園、おめでとう。

4月9日(火)

窓を開けて空気を吸い込むと、少しひんやりした、やさしい花の香りが体のなかに入ってきて嬉しい。道行く道には、桜だけでなく、チューリップ、スイレン、レンギョウ、ムスカリ、名前がわからない水色の小さな花……どこを見ても春、春、春。山並みも、緑の中に、ピンクや白、黄色がまざって見ていると気持ちが明るくなる。こんな日に家に籠って仕事なんてしていられなくて、取材だ取材だと言い訳しながら外に出た。


4月10日(水)

記録家を名乗って、最初に連絡をくださった方と打ち合わせ。もともと、私のことを知ってくれていた方に思いが届いて、ご依頼いただけるのはありがたく、嬉しい。初めて見積書もつくった。応えられるよう頑張ろう。

4月11日(木)

毎年見に行っている桜スポットへ家族と一緒に。満開を向かえるであろう週末は、私が不在のため、それぞれ登園・出勤前に、朝ピクニック。今朝はサンドイッチと決めていた。トマトとクリームチーズ、ハムとクリームチーズ、レタスのマヨマスタードとハム。それぞれを適当に切ってラップに包む。あと、小粒の苺をアルミの弁当箱に詰めた。

最近、絵本を読んでピクニックに行きたがっていた息子、苦手な早起きをさせられて機嫌が悪くもなんとか準備して、バタバタで出発。

「桜、みえてきたよ!」と、桜並木の入り口になる、神社の脇道を指さし教えてくれる。よく見て、感じてくれて嬉しい。

1年前も同じように写真を撮りにきたけど、少しずつ違っている。分かりやすいのはやっぱり息子で制服を着て気になるところに自分でスタスタ歩いていくし、「カモがいるね。なんでおよいでいるの?」「飛行機雲だよ!どこ行くのかなあ。空港かもねぇ」と、やっぱりよく見てるなあ、と感心する。写真も撮ろうとしていたけど、画面が明るくて上手にとれず、代わりに夫が飛行機を撮影していた。

通勤間際まで過ごしたせいで、マラソン状態で出勤していった夫。対岸を走る姿を見て、息子はお気に入りの旗を振って応援していた。楽しかったな。来年も行こうね。

4月12日(金)

南川恵利さんの個展「Gardening」へ。恵利さんはオンライン写真部のメンバーで、告知のフライヤーとステートメントを見たてすぐ「行きたい!」と思った。ただ、東京となると難しいかなと諦めていたところ、偶然にも愛知への帰省(しかも1人で!)が重なっていることが発覚。最終日に駆け込んだ。

Gardening

ある日、誰も居ない我が家のダイニングテーブルを見ると、 家族が居た痕跡が残っていることに気がついた。

片付けても片付けても必ずテーブルに戻ってくる
飲みかけのコップ、丸められたティッシュ、子どものおもちゃ。
それらは抜いても抜いてもまた生えてくる雑草のようだ。

他所のダイニングテーブルを見てみると、
使用している人たちの生活や癖、 その日のストーリーが浮かび上がってくるではないだろうか。

私は様々な家庭のダイニングテーブルを撮ることにした。

「Gardening」ステートメントより

目黒のオフィスビルにあるスペースでの展示だった。働く人々に紛れて少し緊張しながら会場に着くと、そこにいるはずの受付の優しいお姉さんは見当たらず、でも、160cmの私の背丈よりも大きくプリントされた、誰かのリビングが出迎えてくれた。あー、見にこれた。(と作品を眺めているうち、お姉さんカムバック)

ちょうどよい椅子が置いてあって、座って作品を眺めていると、窓からよそのおうちを覗いているような気持ちになった。写真に人はうつってないけど、リビングには普段ここにいる人たちの気配が詰まっている。いつも使う道具や家具、食べたり飲んだりしたままの食器、とりあえず置いたんだろうなと思うあれこれ。椅子のかたち、子どものおもちゃ、趣味の片鱗。片付けきってない、でかけた後に残る風景。作品紹介には、家の所在地域と世帯についての説明があって、それと照らし合わせながら、目の前にあるダイニングで生活する人たちを想像する。

日常の風景を私自身も撮るけれど、私が撮るそれはただの切り取りにすぎないと思っている。こうして日常を作品として掬い上げるえりさんの視点や技術と、私がパシャとなんとなく写真におさめる行為は、どんなふうに違うんだろうな。

写真左中央の1枚が印象に残っている
ワイングラスで一杯なんて素敵、と思った後、窓に残るよごれ跡に気づいて親しみを覚えた

余談。展示スペースの奥にあるオフィスはかなりグローバルな会社だったようで、部屋からこぼれて聞こえる会話はほとんど全てが英語だった。働く人は、日本人よりも外国人が多い印章で、普段生活してる環境と全然違うことにカルチャーショックを受けている自分に気づく。東京という街と、街行く人の数にもドギマギしてしまうくらいなんだけど。出かけると、自分の生活圏ってほんとに狭いんだなーと気づかされる。世界は広いって忘れないようにいたい。

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