JKのパンツを拾った話し



午後から彼女が家に遊びに来るらしく急いで掃除していた。


部屋は聞いたこともないくせにレゲエ風でジャマイカの国旗を飾り、いやらしい匂いのお香を焚いていた。棚には香水とサングラスを並べて爆音でHIPHOPを流す、そんなどこにでもいるダサダサ高校生だった。


おかんは仕事だから家には彼女と2人きりである。
高校生のやることなんてものはひとつしかなく
コナンもやることはいつもひとつみたいなこと言ってた気がする。


若い頃の楽しい時間などあっという間で夕方には
彼女はシャワーを浴びて帰っていったのだった。


小学生のころは夏休みがこのまま終わらないんじゃないかと思えるほど長く、わくわくしたものだが歳をとる度に時間の速度が早送りになっていく感覚に襲われた、この現象はジャネーの法則というらしい。


しばらくして浴室の方へ行くとピンクの可愛らしいレースのパンツが落ちていることに気付いた。


どうやらおっちょこちょいなかわいい彼女が
シャワーを浴びた時にパンツを忘れていったらしい。

jkのパンツがあったらやることはいつもひとつ
コナンもそんなこと言ってたような気がする。

ひと通りパンツの匂いをかいだり頬ずりした後にしっかりパンツを手洗いをし、また匂いをかいだりかぶったりしながら大切に部屋に保管していた。



すると、ちょっとぜんちー!とおかんの声が聞こえる


どうやら疲れて寝てしまっていたようだった
携帯を見ると時計は21:00をまわっていた。


あいもかわらずおかんは僕の名前を呼んでいた。

(ったく..うるせえな..)なにーー!??」
反抗期の僕は少し鬱陶しそうに返事をする。



あんた、お母さんのピンクのパンツ知らない?



じめじめとした夏の夜、外では鈴虫が鳴いていた。

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