心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.12(学習性無力感)★★
何をやっても無駄だと感じる瞬間
一度は経験したことあるはず。
組織において、環境を変えようと努力しても
古くからいる人の圧に抑え込まれて結局変わらないままとか。
一度や二度ならまだしも、何回やっても変わらない
ああ、もうこの組織は私がどれだけ頑張って訴えても
無駄なんだなと感じてあきらめる。
例えば、虐待なんかもそうかもしれません
親からの虐待は子供は精神的にも肉体的も抵抗するのに限界があります。
抵抗すれば余計に虐待が悪化する可能性もあります。
そうして、その状況が変わることなく
悲しい事件として報道されることが多々あります。
本日の内容は学習性無力感ということで
結構ネガティブで暗い気持ちになりますが
動機づけと深くかかわる部分になりますので
ぜひ押さえておいてください。
人とキーワードと実験の内容をおさえればオッケー。
それではまとめの方はじめていくぅー
→セリグマンによる学習性無力感の実験
動機づけと深くかかわる
随伴性認知というものがあります。
ある行動を起こすと特定の結果が随伴して現れることを言います。
このことを前提に
セリグマン(Seligman,M.E.P)らは犬を使った実験を行い
学習性無力感という現象を発見しました。
実験は2段階で行われます。
【1段階目の実験】(画像はGrowing up様のブログより)
・3つの群に分けて実験を行います。条件が異なります。
第一群:ボタンを押すと、電気ショックが止まる群
第二群:ボタンを押しても、電気ショックは止まらない群
第三群(統制群):特に何もしない群
まず、1段階目の実験で
第一群はボタンを押すことで嫌な刺激が抑えられること学ぶことができます。
一方で、第二群は嫌な刺激をどうやっても止めることができないことを学びます。
【2段階目の実験】(画像はGrowing up様のブログより)
・3つの群で行います。条件は全て同じです。
電気ショックが流れるエリアと柵をまたいで安全なエリアの2つがあります。
第一群:電気ショックから逃れる方法として、柵を飛び越えると安全であるという事をすぐに学習して飛び移ります。
第二群:第一実験で何をしても無駄だという事を感じている為、柵を飛び越えたら安全であるにも関わらず何もせずなされるがままの状態だった。
第三群(統制群):単純に反応して隣のエリアに移動するという結果でした。
以上から、第一実験で制御不可能な状況に置かれた犬は
状況が変わって、電気ショックから逃げられることが可能になっても
逃れるすべを学習できないという結果になりました。
犬は「何をしても無駄なんだ」という事を学習して
無気力な状態になってしまったわけです。
これをセリグマンは学習性無力感と名付けました。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・学習性無力感はセリグマンが名付けた
・学習性無力感は何をやっても無駄だという事を学んで、無気力な状態になることである。
以上。本日は学習性無力感についてでした。
次回は原因帰属について
それではまた次回!
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