上質と……(やまのひつじ)

僕の中で、「つい買ってしまう本ランキング」があるとすれば、映えある1位は「&Premium(アンドプレミアム)」だ。

マガジンハウスから出ているこの雑誌。毎号追いかけているかというとそうでもなく、買いそびれたからといって悔しいと思うこともない。
だけれど、気づいたときには心の隙間に入り込んで、僕をレジに向かわせる。
だいたいがトイレのために寄ったコンビニで買うことになるのだが、あのトイレに向かう間の動線でもう勝負が決まっている。
芸能週刊誌や漫画雑誌は読まないので、自然と視線はアンドプレミアムへ。
「あ、ある」と思い、用を足し終える頃にはもう買うことを決めている。

いちいちテーマ選びがうまいのだ。今回は「ひとり時間の楽しみ」
住まいの中の、自分だけの場所。ひとり旅の本。スナフキンと峰不二子。孤独の豊かさを知る映画。
気になるワードが並ぶ。
そういえば、ひとり時間て誰かと共有するものじゃないから、他人バージョンを知らない。

コーヒーを淹れて、集中と脱力の間で読む朝。
これが僕の上質。

(やまのひつじ)

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