やっと出たか…そんなリスナーがいてくれたらとてもありがたいです。HM（ヘヴィメタル）の雛型を作ったといってもいい「BLACK SABBATH」。1968年イギリスのバーミンガムでオジー・オズボーンの「メンバー募集」の張り紙から始まったことは有名。1970年「黒い安息日」でデビュー。発売日は13日の金曜日。1年間以上もチャートに残り、100万枚以上の売り上げを上げます。そのダークでヘヴィーなサウンドはとても新鮮に受け入れられました。ギタリストのトニー・アイオミの独特なコード・ワークとリフが非常にこのバンドのサウンドの特長になっています。おそらく押さえ方の違いがあると思われます。ビル・ワードのドラム、ギーザー・バトラーの変幻自在なベースも存在感を感じます。

さてバンドは次々とヒットアルバムをリリースしますが、ヴォーカルのオジー・オズボーンさんがアルコールがとてもお好きなようで…解雇されます。一度復帰しますがまた解雇…バンドはレインボーを脱退したあのロニー・ジェイムス・ディオを加入させます。ロニー参加の最初のアルバム「ヘブン・アンド・ヘル」はそれまでのブラック・サバスに様式美を加えた作品で評論家たちからも高評価。もちろん売り上げもグングン上がり、今でもHMのバイブル的アルバムとして売れています。エンジニアはレインボー等で有名なマーティン・バーチ。収録曲すべてが最高です。今回はこのアルバムから3曲セレクト…。そして勢いに乗ったバンドはセカンド・アルバム「悪魔の掟」をリリース。内容的にはとてもかっこいいのですが、なぜかいまいち不評でした。ロニーは自身のリーダーバンド「DIO」結成に向けて脱退（1990年頃に一時的に復帰）し、その後「ライブ・イーヴル」をリリース（これ最高…）

わずか2年あまりですがロニー在籍のブラック・サバスは伝説です。その後はトニー・アイオミが中心となり様々なビッグネームのミュージシャンが出たり入ったりを繰り返します。1985年のあのライブ・エイドではオジーを含むオリジナルメンバーが1度だけということで集結。その後いろいろあり、1997年～2000年まで「リユニオン」と題して復活、グラミーを受賞しています。その後今回オンエアしたロニーとバンド名「ヘブン・アンド・ヘル」として活動しますが、2010年ロニーが他界します。バンドはオリジナルメンバーで再々度動き始めます。アルバム「13」はバンド結成40数年でビルボード1位。受けまくります。またグラミーも受賞しますが、バンドは区切りをつけるべきラストツアーを開始。2017年、バンドを結成したバーミンガムでのラストライブでその歴史に幕を引きました。しかし悪魔は再び復活するかも…。ざっとこんな歴史です。とにかく関わったメンバーが多く書ききれませんので、興味がある方は調べてそして聴いてみて下さい。最強です。

ちなみにこのブラック・サバスって、イギリスやアメリカでは日本での想像を超える人気と評価を受けています。俺が思うに、彼らのライブパフォーマンスを含めたダークなハードロックは聴く側にある意味安堵感をくれ、日常にないイマジネーションを引き出してくれる…そんな気がします。それにしてもロニー・ジェイムス・ディオは本当に上手い。

さて来週はIRON MAIDEN登場。1980年代後半の曲のセレクトになるでしょう。お楽しみに。

今回オンエア
NEON KNIGHTS ネオンの騎士
DIE YOUNG
HEAVEN AND HELL
THE MOB RULES 悪魔の掟
IRON MAN(LIVE)