この世の中結局、金である。
Uターンで岩手に来てから早1ヶ月、気がついたことがある。
結局何をするにも金が必要だ。
これは個人レベルの話ではなく、もっと大きい話。
僕が今いる岩手県 釜石市は鉄鋼の街として栄えていたが、現在の人口は3.3万人ほどの決して大きいとは言えない街である。
市が出している人口ピラミッドを見てみると、50歳以上が半分をしめているという、少子高齢化が顕著に見える。
https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020051300056/
県の中心地からのアクセスも良くはなく、基本移動は車のみ。
スタバもマックもない、おしゃれなカフェも少ない、夜の街に居酒屋はたくさんあるのに人はほとんど歩いていない。
だが海や川、山といった素敵な自然に恵まれている。
そんな街に僕は4月から本格的に移住した。
6月からは 6DKの古民家に住み、都内からきた人間の憧れる典型的なパターンの暮らしを今後始めていくつもりだ。
***
話が少しずれてしまった。
タイトルにもあるとおり、なぜ「この世の中は結局、金。」なのか。
それは移住した釜石が教えてくれた。
今年開庁予定の新釜石市役所。かっこいい。
現在釜石市役所はオープンシティ推進室を開設したり、株式会社かまいしDMCという100%子会社を作り、観光や地域の商材を売り出していこうといった新しい取り組みも進めており地方都市の中でも特に注目されている。
東日本大震災でとてつもない被害を受けた街だからこそ、こういった新しい取り組みが素早くできてるのだと思う。
これなら安心だなと移住する前は思っていたのだが、実際に住んでみて、話してみて様々な気づきがあった。
お金持ちがいない。
正確にいうと、釜石にもお金持ちはいる。だが、お金の増やし方を知っている人は圧倒的に少ない印象だ。お金持ちというか、資本家と呼ばれるような人がいない。自身のお金で投資し、資産を形成し、そのお金で資産をまた増やしていく、そういった人はいない(いると思うが認識していない)。
「この人たちが増えたら変わるのかよw」
と思った人もいると思うが、100%変わる。
80%ではない、100%だ。
資本家や投資家のおかげでアメリカの経済発展は進み、今もなお成長しているのは紛れもない事実。
資本家が増えると税金をたくさん納めてくれるだけでなく、
「挑戦できる母数が増える」。
「事業を買うことができる。」
「街全体の金融リテラシーが上がる。」
「認知が広まりマーケットが出来上がる」
こんな利点がある。イメージはできたはずだ。
東京が発展した理由は、挑戦の母数が多いからだと思っている。
そしてそこのマーケットができて広がり、それを見込んだ資本家、投資家、大手の会社が投資または買収し、挑戦した人は応援できる資本が生まれ、また挑戦する人を応援できる人が増える。資本家が増えると、みんなお金が欲しく興味を示す。金融リテラシーを上げるスクールや講座が開催される。
こういった循環である。こんなに上手くいかないことは分かっているが、あくまでこうだと決めつけて進んでいかなければ
「間違っていた。」
という事実すら見つけられることができない。
現在釜石市役所が、新しくキャンプ場等のレジャー施設や観光名所を作ってくれていて本当にありがたい。
だが、あくまで行政であるため、儲ける、稼ぐということはできない。そこに資本家がいれば、それを買い、投資し、経済効果を生み出す。
行政はその資金を元手に新しい施設を作る、環境を整える、街をよくする活動に資金を当てられる。こういった循環が生まれる。
こういった循環を生むためには、結局民間がどうにかしなければいけないし、「資本家になるためにどのようにお金を使い、どのようにして増やしていくのか」を考えなければいけない。
僕は、名誉や認知度みたいなところは今のところ興味がない。
50年後の岩手や釜石を今の人口に戻す人生プランやどんなことをしていくのか設計している。そしてこれが生涯のライフプランでこれ以外あまり興味ない。
***
岩手県含め、地方は5年や10年で変わるわけがない。
マイナスになるのはすぐでも、プラスにすることなんて本当に大変だ。
だから生涯をかけなければ岩手を変えることなんてできない。
50年後、今の人口ほど人を戻すために、岩手に挑戦する文化を作り、お金に関する正しい知識をつけてもらうためにやらなければいけないことはたくさんある。
そのためにはまずこの構造に気がついている自分や、そういった人が前例となることが必要である。
好きというマインドは強い。
結局スキルやアクションはマインドが強ければ強いほど大きくなり鋭くなる。
他の地方ではできない。岩手だから、釜石だからできる。
他の街ならこんなに命をかけられないし思い入れがないからできやしない。
今後起業することも、売却することも、出馬することも、岩手をポジティブに変えるための手段でしかない。
生涯をかけて岩手を創る。
もっとドラマチックに生きていこう。
そう決めた土曜の昼さがり。
自戒をこめて。
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