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フェアトレードはグローバルだけに限らずローカルな課題でもある

 フェアトレード

 開発途上国⇔先進国(開発途上国以外)における「公平・公正な貿易」

 日本国内の生産者⇔消費者においても、このフェアトレード精神を意識しなけらばならない。

 日本では驚くほど安く色々なものが手に入ります。それらはどこかの国の誰かの犠牲の上で成り立っています。
 国内の農業においても同じことが言えると思っています。我々消費者が安く農作物を買えるということは、その分だけ農家さんが犠牲となっている。農家さんの犠牲のもとに、我々の食卓は彩られているのかもしれません。

 以前から石垣島のやおやさんでの仕事を手伝っていると紹介してきましたが、パイン農家さんと接する機会が増えてきています。

 これはパイナップルに限った話ではないかもしれませんが、JAの規格外品であるということだけでJAに買い取ってもらえません。(パイナップルだと⚪︎⚪︎g以上と決まっている)さらにその買取価格も驚くほど安く、ここでは書くことが出来ませんが、末端小売価格のなん十分の一の価格のようです。

 買い取ってもらえなかったパイナップルたちは、産直所に持っていかれたり、近所に配られたり、苗として使われたりするようなのですが、最終的には廃棄されてしまうものもあるようです。

 安くても一括で買い取ってもらうことで、収穫量から収入が計算することができるので農家としてはありがたいのかもしれませんが、あの価格で農家さんたちは経営として成り立つのかどうか。

 大量買取と大量輸送の恩恵によって、お手頃な価格で我々消費者は購入することができますが、果たしてこれは「公正な取引」であると言えるのでしょうか。決してJAを叩くつもりは無いです。むしろJAはこのシステムによって日本の食卓を支えてきました。しかし、このシステムは既に限界に達している。
 JAが一方的に悪なのではなく、これは「一円でも安く」買おうとする消費者にも責任はあるし、インターネットを駆使して独自の販路を確立させられていない生産者にも責任はあるのだと思います。

 誰か一人がぼろ儲けするような構図を目指すのではなく、全員が気持ちよく事業を持続できるような「適正な利益」をあげるために、「適正な価格」で売り買いを実現しなければなりません。

 今後の石垣島のやおやさんの事業においても、このフェアトレードを意識した取り組みとしていきます。買いたたかない、農産物の価値を伝えて、適正な価格で買い取り、適正な価格で消費者さんに買ってもらう。

 フェアトレードはグローバルレベルだけでの課題ではなく、ローカルで日本国内にも存在する課題でもあることを知ってもらいたい。

以上


 最近は専ら石垣島のやおやさんnoteばかりやってしまっています。こちらも是非読んでみて下さい。



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