『大地の恵み、優しさの恵み』~大根の葉のツナ炒め~
「終わった終わった!」
声に出して言う。
起伏の多い道を駆け上って降りてカーブで軽快にハンドルを切る。
すっかり日が暮れた通勤路を家に向かって走った。
片付かなかった仕事も、嫌味な上司も、おしゃべりで失礼なおじさんも、なんでも人のせいにする同僚も、今日のことはすべて終わった。
明日のことは明日になってから考える。
帰宅すると、玄関先には一本の大根が置いてあった。
畑の泥がついたままで、青々とした葉もついたままだ。
やった!
泥の塊を外で落としてキッチンに運び入れ、軽