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その場所でしか育たないもの

このところ、なぜか小説を書いていることについて書いたnoteにスキが増えています。爆発的に、という感じではなくて、ちょくちょくコンスタントにきてる感じです。

そのついでだと思うけど、固定noteにしている『ヨーグルト』にもアクセスがついてたりしてます。

ご覧の通り、人気のある書き手の方と比較するととても少ないんですが、それでも私にとっては「何かあった?」「どこかで紹介されてるのかな」と思う程度には、知り合いの知り合いっていう感じでもない心当たりのないアクセスがあります。

ありがとうございます。すごく嬉しいです。

実績もなくノウハウでもなく、ただ「こうしました」っていう記録なんですが、もしかして誰かの何かに共鳴するのなら、書いた甲斐がありました。

私より人気も文章力もある人が「才能がない」とつぶやいたり、私より若い人が「限界」や「リミット」を語っていたり、そういうボーダーラインになりたくなくて、あまりプロフィールを載せないようにしています。
理系(工学系)ですが活字も好きで、地理や歴史も好きです。まるで素質のないこと(写真とか美的センス)もありますが、基本的に興味が向けばなんでもアリと思っています。

一方でやっぱり限りある時間の中では可能性にも上限があって、簡単に折れる心もあって、生き延びることを優先するために追い詰める要素を後回しにすることもあります。寝食と健康を犠牲にして何かに取り組むには環境が必要で、私にそれはない。

伴走者が欲しいって思うことがあります。

担当者とか編集者とかがいるといいなぁって憧れるので、出版社主催のコンテストや文学賞にはどうしても惹かれます。

「今こういうストーリーを書いてる」「こういうアイデアはどうかな」っていう話を聞いてくれたり、「あれはどうなった」「この締め切りまで間がないよ」ってプレッシャーくれたり。
進捗管理と相談相手、役割としてのエア上司が欲しい。

私は温暖地方出身で、信州の寒冷地域に住んでいます。

行き来をする中で文化や言葉の違いとともに感じるのが、植生の違い。

実家周辺では自宅も含めてどこの庭にも柑橘系の樹木があって、たわわという言葉がふさわしい実りを毎秋、簡単に手にしていました。
信州で柑橘系の樹木はほとんど見当たりません。

トキワマンサクという植物があります。
ピンク色のくしゃっとした細い花びらがすごく好きで手元で育てられないかと苗木を探しに植木屋に行くと、信州の気候では育たないと教えてもらいました。

信州の風景を象徴する白樺。
実家の母が庭に欲しいわと植木屋に行くと、信州など寒冷地の気候でないと白くならないのだそうです。地元で育てても白くならずに、ただの樺。

その場所だからこそ成る実があって、咲く花があって、付く色がある。

私はまだ小説を書くつもりでいます。
今年の結果が出なくても、来年また書きます。なるべく外野の声を聞かないようにしていて、家族にも友人にも職場や周囲にも伏せています。
そんな温室のような防御をしないと育たない芽を抱えています。

自由と孤独とは背中合わせで、良し悪しなんて状況によるし人によっても違うし、乱暴な言い方をすれば、あ、書いてみたけどやっぱり乱暴だったのでやめておきます。

ソーシャルディスタンスっていう言葉が世間に生まれてくれたので、都合よく使っています。

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