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からほりさろんとキナリ堂とサインと車

10月末、世の中が少しずつ落ち着いて遠方の行き来にも寛容になってきたと感じた頃、久々に関西へと向かいました。

行き先は大阪、空堀商店街。

岸田奈美さんご本人に会える貴重な機会。抑えに抑えてきた遠出願望を勢いに変えて、購入本『もうあかんわ日記』を携えて出かけてきました。

大阪メトロ谷町線の谷町六丁目駅を降りて、大通りを行くと、見えました。空堀商店街の入り口。

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商店が軒を連ねる長い長いアーケード街を歩いていきます。

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全体にゆるやかな下り坂で、いつの間にかアーケードの屋根の形が変わっています。

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活気のあるお店の軒先に並ぶ美味しそうな商品に惹かれながら、どんどん進むと、ついにアーケードを抜けて空が見えました。

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写真の右側がいま歩いてきたアーケードの出口、そして左側に見える軒先が、今回の目的地・からほりサロンです。
主に高齢者の方たちの集いの場所として運営されてきたこのスペースを岸田奈美さんが気に入って費用の支援をすることになり、軒先で書籍の販売やサイン会を行う「キナリ堂」になったのです。本当になんていうか、いつも勢いすごいなって思います。

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看板から伝わる手作りの味わい。

すでに並んで待っていた方たちに続いて私も順番待ち。
岸田さん、一人一人と会話を交わしてサインをして丁寧に対応していきます。おそらくみんながそうであるように、私も順番が来たら話す内容を頭の中で繰り返して整理しながら待ちます。

そしてサイン。同人誌はこの場で購入しました。

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この日の岸田さん、ヘラルボニーのブラウスを着ていました。この柄は特に好きなので、直接見ることができて感激でした。
ブラウスが出来上がったいきさつは、こちら。

サインとイラストを書いてもらいながら、どうしても直接伝えたかった、岸田奈美さんのお母さん岸田ひろ実さんがボルボに乗る話に強く感銘を受けたことと、私もちょっと無理して頑張って大好きな車にいま乗っているんですっていうことを、精一杯まとめた言葉で伝えました。

そしたら、即興で「車おめでと!!」と書き込んでくれました。
本名と合わせて、正真正銘、私のための本です。

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車の説明長いバージョンはこちら。

岸田ひろ実さんご本人にいいねしてもらえたので嬉しい。

私は数年前に右ひざの十字靱帯を傷める怪我をしてしまっていて、治ることはないと言われ、一時は元通りに歩けなくなるかもしれないっていう最悪の予想もしていました。
そのときにまず考えたのが「足が使えなくなっても自分で車を運転したい」だったのです。実際にそのような改造が可能であることを知っていました。

幸いその後は通常の生活ができていて、この日も書籍3冊背負って2万歩くらい歩いているし、長距離の移動中はキャリーケースを持ち上げて駅の階段を登ったり降りたり平気でしているので、傍からは全くそうは見えないんですが。自分だけが感じる後遺症はずっと残り続けて足を意識しない日はなくて、そのたびに繰り返し車のことを考えています。

という理由で、岸田奈美さんに対する応援は、ひろ実さんに笑顔で生きていて欲しいための応援でもあります。じゃんじゃん生活費に使っていただきたいです。

サイン本を抱えて外に出ると、からほりさろんの方々が表に椅子を出して座っていました。
てっきり軒先でのサイン会かと思っていたらがっつり建物内をお借りして、道路にも続く行列で、年配の方たちが外に出ている状況がちょっと申し訳なくて「お邪魔してしまってすみません」とご挨拶をしました。
そしたら「いえいえ賑やかでいい」と気さくに明るく対応していただきまして、岸田さんが気に入ったのはこの方だ!と思いました。空堀商店街に初めて来た話をすると「ちょっと待ってて」といくつものパンフレットや案内マップを持ってきてくれて、それを広げながらオススメポイントを紹介してくれました。

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こういうの大好き!

その後も話は弾むし、通りすがりの人から「今日は何かあるんですか?」と尋ねられて「岸田奈美さんという作家さんのサイン会なんです」と私が紹介したり、うっかりこのままずっと居座ってしまいそうな雰囲気(笑)。

帰りは、ぐるっと軽く空堀周辺を散策。

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おぉ、直木賞として今に名を残す直木三十五氏の記念館。

観音坂。

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もうちょっと写真撮って回れば良かった。

歴史の跡が数多く残る地域なので、次に来るときは時間を取って美味しいごはん食べてゆっくり歩いて楽しみたいと思いました。

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