折り返し。

夏休み、気付いたらもう半分も残ってなかった。8月何やってたっけ〜と思って手帳見返したら、すごく遊んでた。受験とか、学祭実行委員とか、何かに追われ続ける夏休みがここ数年続いていたからか、何にも追われてない今年の夏休みは時間がすごくゆったりと感じる。精神的にゆとりができるのですごくいいんだけど、なんだか物足りないな〜とも思う。もっと外に出て遊ぶことにします。

8月中旬〜下旬は、通っている文章の勉強会での課題を必死にこなした。まだ3つしか課題はないのだけれど、一番力を入れたのが「印象に残っている本を読み返して、つまらなくなったと感じる部分や新たな発見を踏まえて、読んだ人がその本を読みたくなるような原稿を800字以内で書いてください」っていう課題だった。

選んだ本は重松清の『きみの友だち』。初めて読んだ子供向けでない小説だったからか、何度も読んでいて、読み返すのは多分これで五回目くらいだと思う。久々に引っ張り出した単行本は、端っこがボロボロになっていた。

800字の原稿を書くのに、6時間近くかかった。書いては消して、書いては消してを繰り返して、候補の原稿を3つくらい作ってから、それを1つにどうにかまとめた。こんなに全力を注いだ原稿は初めてかもしれない。どうしても本を読んだ時の感覚を文章に落とし込みたくて、必死に書いた。

今日、その原稿の添削が返ってきた。

多分50人くらいいるクラスで、二重まるをつけた7人のうちの1人に入っていた。全力で書いた原稿が評価されるのは、こんなにも嬉しいんだなぁとドキドキした。意識して仕掛けた文章に気づいてくれたのが、一番嬉しかった。この仕掛け、通用するんだ!ってワクワクした。

初めて自分の書いたものが評価されたのは小学生の時の、道の作文コンクールだったと思う。神奈川県の小・中学生が参加するこのコンクールで審査員特別賞をもらった時、学校のテストで100点取るよりもずっと嬉しかったのを覚えている。これが国語の宿題だった毎週の日記や、夏休みの読書感想文に力を入れるようになったきっかけだったと思う。本を読むのもますます大好きになって、歩きながら本を読んで帰ったことも何回もある。

この課題を通して、自分の好きな文体とか、文章の雰囲気とか、やっぱり言葉って素敵だな〜とか、たくさん気づきがあった。大学に入ってから背伸びしたくて実用書とか新書読まなきゃ!って無理してたけど全然読み進められなくて、ちっとも面白く思えなくて、読書自体しんどくなりかけてたんだけど、子供っぽいとしても、読みたい本をたくさん読みたいなぁと思えた。

残りの夏休み、とりあえずたくさんの積ん読をどうにかしたい。雑誌も含めたら夏休みだけで10冊増えた。あ、でも重松清の作品も、もっともっと読みたい。今日気付いたんだけど、私、重松清の世界観すごく好きみたい。課題で重松清は「優しい言葉で優しくない現実と向き合う人々を描く」って表現したんだけど、その感じが、たまらなく好き。淡々とした言葉の中に見え隠れする、泥くさい、人間っぽい感じ!もっと好きな世界にどっぷり浸かりたいな〜。





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