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10月に読んだ本

読書の秋到来というわけです。

心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える

心理的安全性についてかなり網羅的に書いてあり、特に「どのように行動するべきか」といった実践方法は参考になった。

「チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと 」
—『心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える』石井遼介著
https://a.co/aX0xMjT

例えば意見がいいにくくなる背景には「否定されるかもしれない、間違ったことを言ってしまうかもしれない、わかりきったことを言ってしまうかもしれない」といったネガティブな感情が働くてことでブレーキがかかることが多いわけなんですけど、会議の場で「この場では否定はしない」ということをはじめに宣言してからその通り行動するというやり方があるなど、ケーススタディと共に紹介されていて、説得力があったし、自分のやり方を省みる機会になった。

本書を読んで特に気に入ったのが「きっかけ → 行動 → みかえり」フレームワーク。行動の前には必ずなんらかの「きっかけ」があり、それが次の行動につながる。その結果、「良いみかえり」があれば次のきっかけを生むし、「悪いみかえり」なら次につながらないという。単純だけど、まさにその通りという内容が覚えやすくまとまっていた。

世界は贈与でできている

うまく言葉にまとめられないけど、「本当になんの見返りも求めない奉仕」をし、受け取った相手が同じことを続けていく連鎖ということが、価値がある。そういった「贈与」が繰り返されていることに意識を向けると、自分自身がより次の「贈与」を生み出したくなる原動力になりそうということか。

しかし、子育ての例とか、ほんと本書の通りと思う。子どもたちのために日々色々なことをやっているけど、なんの見返りも期待してないもんな。どこかの誰かに親切にできる子になってくれればいいと、心底思う。

中盤あたり、話題が多方面に飛んでよくわからなくなる場面もあったが。

カフェ店が無償提供してるクルミの消費量を見て、店が提供する価値が価格以上のものになっているか測る指標としている話は面白かった。

店の仕事ぶりがお客の消費者的な人格を刺激しているようならば、「少しでも多く元を取ろう」とするお客が増え、クルミが減るペースが上がる。逆に客の受贈的な人格を刺激できているなら、負債感から一定の歯止めがそこにかかるというわけです。
P. 229

銀河英雄伝説〈7〉怒涛篇

帝国側は規模も人数も大きいので、動きがあれこれあれこれあり、ラインハルトの統治がなかなか見どころありました。

「吾々が恥知らずな者どもだとおっしゃるのですか、陛下」
「それ以外のことを言ったように聞こえたら、予の言いかたが悪いのだろうな」
P. 167

ここの問答好き。続くファーレンハイトとのやりとりも。

さて次はヤンとラインハルトの直接対決がくるかな…。8、9、10と残り3冊。どうなってくることやら。

千里眼の復活

リアルタイムで愛読していた松岡圭祐先生の千里眼シリーズ。途中から全く新しいシリーズものの刊行が相次いで、もう続きはなさそうだな…と諦めていたのですが、なんといつのまにか復活してたのを発見!大興奮でむさぼり読みました。

いやもう、当時のままのノリですね。心理戦に加えて荒唐無稽な激しいアクションと、ただただすごい面白かった。このむちゃくちゃっぷりがたまらん。岬美由紀さんの敵地での行動みてると初期の頃に近いポリシーになってるんじゃなかろうか。次の作品もでてるんで、嬉しいですね。久しぶりに昔のシリーズも読み返したいなあ。

終わり

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