拝啓「男女平等にすべきだと思うけれど、自分はフェミニストではない」という人へ
「男女平等にすべきだと思うけれど、自分はフェミニストではない」という人を時々見かけるので、私の考えをここに記しておきたいと思っています。
(※この記事は、以前の記事「男性もフェミニストを名乗ったほうが良いと思う6つの理由」をもとに、あらゆる年齢・性別を対象に半分以上大幅に改編をしたものです。以前の記事をご購入頂いた方は重複になってしまう部分もありますのでご注意ください)
(1)言葉の意味的に名乗らないとおかしい
ハリウッドスターのGal Gadotが、2017年に「Anyone Who Is Not A Feminist Is Sexist (フェミニストではない人は全てセクシスト)」と発言したように、「Feminist(男女同権論者)」の対義語は「Sexist(性差別主義者)」です。
私もその意見に完全同意しており、フェミニストではないほうがおかしいですし、名乗らないほうがおかしいと思っています。この世に有神論者と無神論者しかいないように、「Feminist(男女同権論者)」か「Sexist(性差別主義者)」しかいないのですから。
でも、残念ながら特に日本では、「私はフェミニストではない」と言ってしまう人が、男性に限らず女性でも多いですね。おそらくこのような発言をする人は、男社会が作り上げた「口がうるさく文句ばかり言う女性運動家たち」という偏見を内面化していて、「私は彼女たちとは違うからフェミニストではない」と言いたいのでしょう。
ですが、繰り返しますが、「Feminist」というのは男女同権論者という意味です。特定の人たちを表すカテゴリーの用語ではなく、考え方の話です。ジェンダー平等を目指すべきだと考えていれば、それだけでみんな既にフェミニストなのです。
もちろん、私がFeministを名乗るのも、それを自分の肩書き的に用いているわけでも、自分が属しているクラスタを紹介するためでもなく、あくまで自分が有する様々な価値観の中にある一つのスタンスを表現したものに過ぎません。「神を信じているから有神論者だよ」「肉を食べないからベジタリアンだよ」という構造と同じです。
逆に、「ジェンダー平等は目指すべきだけれど自分はフェミニストではない」という言説は、「神を信じているけれど有神論者じゃない」「肉を食べないようにしているけれどベジタリアンじゃない」と言っているのと同じで、実に支離滅裂なことを言ってしまっています。
それでもあなたはまだ「自分はフェミニストじゃない」と言いますか?
(2)海外では当たり前にフェミニストを名乗っているのに
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現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱っています。社会がちょっとでも良くなることを願って、今後も発信に力を注いで行こうと思うので、是非サポート頂けると嬉しいです。